準鉄板の良作たち(オータムセール2023)(済)
定番タイトルには届かなかった良作達。多くの人がウィッシュリストに放り込んだまま忘れているだろうゲーム達を、セールの機会に。
Roboquest
(3,340円→2,672円) (-20%)
FPSのローグライト。Gunfire Rebornが鉄板のジャンルだが、よりスポーツ系に寄った戦闘が特長。Gunfireよりハイペース&高密度に戦闘が続き、敵の攻撃の間を縫って動き続ける事を求められる。「人気のGunfireをやってみたけどイマイチだった」と言う人は此方を触ってみて欲しい。
数で押してくる敵を飛び跳ねながら(踏みつけが強い)掻い潜り、全て鉄クズに変えながら突き進む。敵の砲撃に対しスライディングで下を潜りながら撃ちまくるタイプのFPSで、グイグイ動き続けながらバカスカ敵を屠り続ける忙しさが気持ち良い。
プレイ感はGunfireよりHadesに近く、爽快感と忙しさのバランスが良く楽しさが枯れない。Hades三面辺りの忙しさが性に合った人にはお薦め。ただし拠点要素(恒久アプグレとキャラとの交流)は簡易で、ストーリーも無いに等いしい。Dusaちゃん枠も居らず、あくまで戦闘の楽しさにフォーカスしている事に注意。
Ship Graveyard Simulator 2
(2,300円→1,725円) (-25%)
前作に「面白いんだけど色々惜しいな」と感じ、ギリギリでサムズダウン評価を下した人。そういう人こそ手に取ってみてくれと感じさせる物に仕上がっている。船を小さなダンジョンに見立てた探索ゲーだった前作より、船体そもものを相手にしている実感を得やすい。
行う作業の種類により解体作業に飽きが来辛い。端から見れば黙々とした作業が実態は手間暇掛けたジャイアントキリングになる。ゴスンゴスンと言うハンマー、火花と金切り音を上げる丸鋸、等の爽快演出も、船そのものを切り崩しているとい感覚を得やすい。
黙々と船体上部から片付けて行くのも良いが、底部から切り崩して一気にガラガラと崩落させる様なプレイも可能。船体と道具を渡されて「さぁお好きにどうぞ」と言われるプレイは、前作で人を弾いていたポイントが均され、熱しやすく飽きづらいプレイフィールに仕上がっている。マイクラから生地作業の楽しさを抽出して発展させた様なゲーム。
Darksiders III
(5,000円→1,250円) (-75%)
発売当時、前作とのゲーム性の違いからイマイチな評価に落ち着いてしまったソウルライク。グラフィックも今一歩な水準で、長年待ったファンの失望を買った。一方、単純なソウル系として見ると手堅く粒立っている。
難易度を犠牲に快適さとテンポを優先した、爽快感重視のソウルライク。強い手応えを期待すると肩透かしを喰らうが、鞭を用いた戦闘は他ソウルで見ない間隙を突いた気持ち良さがある。
鞭はリーチと範囲に優れ、ソウル系の緊張感と無双系に準じる爽快感の両立が図られている。敵を引き寄せたり、ぐるぐるして周囲を薙ぎ払ったり、鞭に連想するアクションがちゃんと盛り込まれており、最低限確保された緊張感の中でブンブンして敵を蹴散らすのは気持ち良い。
一方で、グラ含めて全てが高水準だった過去作との落差や、ソウルとしてはヌル目だった事が嫌われ、ロンチ時は過去作ファンとソウルファンの両方に嫌われていた。セール価格を機に、3単体の楽しさに気づく人が増えてくれると嬉しい。
SCARLET NEXUS
(9,020円→1,804円) (=80%)
フルプライスに納得が行く高品質なARPG。The Game Awardsにノミネートされるなど評価は高かったが、発売がTales of Ariseの直前なのが悲劇だった。話題性を全てテイルズに持って行かれ、続編の話も無く、バンナムも(アニメ共々)損切りを疾うの昔に済ませている。今はもうテイルズの陰で朽ち果てる定めにある悲運の大作。
初段と〆が岩石投げと言う特徴的なコンボに加え、8種のバフと8種の特殊技を切り替えながら立ち回る戦闘が特長。目前の状況に対応出来る能力を常に判断し続ける冷静な頭が重要で、思考の精度が戦闘の結果に直結する。DOOM2016の高難易度(ウルトラバイオレンス~ナイトメア)辺りのプレッシャーが心地よかったと言う人には是非お薦めしたい。
中二病を恥ずかしげも無く押し出した世界観と、テイルズよりも癖があるキャラも魅力。ストーリーはやや急展開が過ぎるきらいがあるが、テイルズとは別方向のテイスト(CODE VEINに近い)を持っており、開発の性癖をバーストさせる事にカネを掛けている。
セール価格は既に捨て値になっており、コスパも十二分だろう。今からでもこの悲運の大作を弔ってやって欲しい。