サマセの戦利品
Physical Layer
岩石投げを盛り込んだ見下ろし型TPS。一面一面は一幕シチュの長さで、銃1マグ撃ちきる前に終わる。素早く掃討しながら駆け抜けるテンポ重視のプレイ感。
マップ上のブロックを投げつけると即死やシールド剥がしを取れ、これが雑に強くて気持ち良い。片端からポンポン投げつけてバカスカ撃破し、とても爽快。ブロックには弾消し効果も有り、弾幕諸共に敵陣に風穴を開ける気持ち良さは他ゲームに見られない。まずブロック投げで敵を減らし、残った敵を銃で片付ける感じ。
簡易な物ながら衣装アンロックあり、やり込みへのモチベを稼いでいる。「メイド服アンロックまで頑張るかぁ~」等と高難易度に手を伸ばしてしまう。定価880円はやや高い気もするが、許容出来るだけの量と質がある。
Fashion Police Squad
通る攻撃が敵種ごとに固定されている思い切ったシステムのFPS。混成部隊が来ると、持ち替えるべき銃と撃つべきタイミングが入り乱れて頭がフットーする。
全く違うゲームだがScarlet Nexusに近い頭の使い方をする。いかに素早く『正解』をなぞれるかを問われるプレイ感であり、頭の冷静さで戦闘の結果が決まる。ギャグっぽい絵面と真逆のシビアなプレイ感がウリのFPS。
Maiden and Spell
ボス戦のみによる弾幕STG。HP制と頻繁なチェックポイントで入門レベルに落とした難易度がウリ。複数ある難易度も東方より大分低く、初心者~初級者向けに収まっている。
チェックポイントごとにHPが回復し、HPが尽きると残機を消費してチェックポイントから再開。残機を使い切ると、1ボスからでは無く現ボスの最初からやり直しになる。いっそリトライ無制限にしてとも思うが、そこはSTGとして最低限の矜持なのだろう。Last Commandとかも同じ仕様だったし。
ボムや特殊システムで弾を消せるSTGが初心者向けと思われがちだが、実際は逆。真の初心者向け弾幕は、パターン構築とかボムの撃ち所とか判断の余地が無く弾幕だけに集中すればいい物。ガチ避けだけで構成された低難易度弾幕こそなのだろう。Solid Aether等、そちらに寄り添ってくれているSTGも少数ながら有る様だ。
Twilight Survivors
価格とクオリティのコスパが非常に良いヴァンサバ系。3Dモデルで滑らかに動くキャラ達が可愛いく、コミカルなデザインと爽快な戦闘でヴァンサバ系に求める基本が値段の割りに高水準で詰まっている。
ともすればどれも同じに見えるヴァンサバ系だが、グラフィックの質と種類、効果音の爽快さ、敵の硬さと沸きペース、レベルアップの頻度等でプレイフィールは別物になる。演出が寂しくて爽快感が無い物、キャラ育成が適当で秒で飽きる物、値は張るがリッチな演出で気持ち良く草刈り出来る物など様々。
円安もあってか高品質なヴァンサバ系は1000円以上取られる昨今、本作は良質なヴァンサバ体験を(本家VSの様な)駄菓子価格で売ってくれている。意識する程の金銭負担なしに良質な草刈りの爽快を得られるのはもはや福祉。
ドールエクスプローラー
要注意タイトル。良作なのだが、体験版から方向性が変わって別物になっている。行動一つ一つをパズルの様に当て嵌める、静かで計算高いプレイがウリだった体験版。製品版では一転、選択肢に幅を出して明確な正解を無くす方向に進化している。
自由度が増した分、難易度を上げる事で選択の重みを確保しているため、そのぶん敷居が上がっている。判断ミス一つからの被害が大きくなった事と、ランダム要素が追加されたせいで、どう足掻いても詰む場面が生じ易くなっている。プレイしていて徒労感が沸き易い。
DOOM ETERNALのマッシヴ且つ不明瞭なレベルデザインに対し、DOOM2016の小綺麗に完結したプレイ感を期待した(そして火傷を負った)人は多いだろう。あの規模の変質が同じゲームの体験版と製品版で起きている。「あの体験版の続きだ」と思って買うと火傷するので注意。