シンガー・精神科医・名越康文先生の語る「人間の知性と宇宙」
わたしの大好きな「テーブルロールプレイングゲーム」(TRPG)の生放送動画で、シンガー(←現在)で精神科医の名越康文先生が、プレイヤーとして登場されているものがあります。
そのなかで、先生が「人間の知性と宇宙」について、唐突に思い出を語られたシーンがすばらしかったので、その部分だけ、書き起こしてみました。
以下、書き起こしです。
偏ったアブノーマルな知性
名越先生:僕ね、昔ね、僕の兄貴分の武術家の先生と、なぜ人間はこのような、偏った、ある意味アブノーマルな知性を身につけてこの世に出現したんだろう、みたいな話を、延々一晩、焼き鳥を食べながらずっと話してたことがあって。三十代(の頃)。
本当にそうやなって思ったのは、我々は宇宙を認識するためにあると。
宇宙は万能じゃないですか。
宇宙はあらゆるものを生み出す。
ただ一つ無いのは自分自身を認識する能力だけが無かったの。
完璧なものができたんですよ宇宙は。
曼荼羅が。
人間は部分になってしまった
でもそのなかで人間を、意識体を別に作らない限り、その曼荼羅を見る人が居ないでしょ。
ところが曼荼羅を見る人は部分になってしまって、いつも寂しくてつらくて孤独で、人と友人になっても裏切られたり、あるいは愛した人を失ったりする。
でもね、それはね、
宇宙が自分たちを認識したいために、宇宙から生まれた僕たちの意識を隔離したんだと。
‥‥いう結論に達したんですよ。
聞き手:なるほど、自分は自分ではわからない。で、宇宙は宇宙がわからない。
名越先生:そう、完璧やということはわかってるんだけど、この姿を私は見てみたい、認識したい、感じ取りたいっていうために、わざわざ宇宙から切り離したんです。
その象徴がへその緒なんです。
だから僕たちはある意味、‥‥こんな言い方してごめんね、
異常でいいんです。
異常だからこそ、正常なんですよ。
‥‥という結論に達して、朝の四時ぐらいに寝ました。(書き起こし終了)
※動画の内容はけっこう怖い系のシナリオですので、該当箇所を書いておきます。動画開始から 39分23秒 経ったところです。
動画も超面白いので、お時間あればぜひどうぞ。名越先生すごすぎ。
で、わたしの絵で言うと、先日描いた これ↓↓ にあたると思っています。
わたしたちの意識だけが、世界から泡のように包まれて隔離されており、だからこそ他者として世界を見ることができる。
けれども、オカンの経験では、自動思考を消せばその泡が薄くなって、孤立した意識は再びつながりの意識に近づくことができます。泡ではない部分も、わたしたちの意識にはあるということです。
今回は、大好きな名越康文先生の語られたお話を、書き起こしでご紹介してみました。
読んでくださってありがとうございました。