ニュースで流れる死傷者何万人。 ある人にとってその中の1人は世界中の誰よりも大切でかけがえのない存在だった。 自分が見渡せるだけのそばに居てくれる人たちを絶対に手放したくない。
何気なく過ぎる1日。 さりげなく忘れゆく愛情。 過去の思い出と一緒に消えたこの感情は どこを探しても見つからない。 でも多分それは消えたんじゃなく消したんだ。
2人別れた後の夜は 体も心も少し冷え込んで さっきまでの楽しかったひとときも 明日からの憂鬱に覆われてゆく
寝る前に見るあなたとのやりとり ニヤニヤした顔が文字を通して照らされる 焦らされて、それが気に食わなくて焦らしてみようとしたけど結局こっちがまた焦らされて 早く会いたいな そんなことを思いながら温もりが広がる蛍光灯の光に包まれる
苦しみに注ぎ込まれた幸せが蒸発すると 人は苦しみに蓋をしようと狂ったように 幸せを求める 幸せに苦しみが混ざらないよう耳と目を塞ぎ がら空きの口を他者に向け自分の幸せを見せびらかす 幸せを天秤に乗せて 他者との比較に時間を使い 本当に大切な幸せを手にすることができず 次は自分が他者との比較に利用され 苦痛を味わい 幸せも失い また苦しみを埋め合わすために幸せを求める
本当は他人なんかどうでもいいのに 自分を大切にしたらいいのに
「立場が弱い人に優しくしなさい」 母親にそう育てられた。 同じクラスの不登校気味でいつも独りでいる子がいたから声をかけてみた。 最初は「そう」「そうじゃない」を首で示すだけだったが日に日に心を開いてくれて話してくれるようになって一緒にいる時間が増えていった。 楽しかった。 その楽しさが少しずつ周りに伝わっていき、他の人たちも僕たちを中心に寄ってくるようになった。 気づけばその子は毎日登校するようになっていた。 その子はクラスでもみんなの中心になっていき毎日楽しそうに
僕は臆病だから 銃口を自分に向けイジメられないようにする 僕は臆病だから 自分の意見を押し殺し他人の意見に賛同する 僕は臆病だから 自分の羽を折って可哀想な人を演じる 僕は臆病だから 自分を守るために自分を傷つける それでも埋もれた感情を忘れたくないから飛ぶことを諦めた羽を抱きかかえて地に這いつくばる 臆病だから
私とあなた 2人の幸せの形が分からなくなった 愛してるって思った時に言えなくなって 暗闇の中にどんどん飲み込まれていった 真っ黒に塗りつぶされたキャンバスは何色を塗っても彩られなくなった
逸らした瞳の先に映るのは私じゃない誰か 鮮やかに彩られていた私たちはもうどこにもいない 最後にわがままを言えるならもう一度あの頃に戻りたい 疑うことのなかった愛をこの胸に添えて
いつから 目を見なくなっただろう いつから 触れなくなっただろう いつから 言葉を交わさなくなっただろう いつまでもって誓ったのに
ただただ浸っていたい 吸い込まれそうな暗闇に 寄り添ってくれるのはいつも夜