見出し画像

6月、7月の事

湿気、雨、湿気。低気圧と思えば突然の30度越え。

人間はヘトヘトになりながら、電車やコンビニで幾ばくかの涼を取り、たまに横目で紫陽花色の何かを目に捉えては本物の紫陽花は見ないまま、いつの間にか立葵が青空へとぐんぐん伸びそろそろ夏の気配をする今日この頃。

汗だくになりながら、今日初めてのポカリを飲んだ。

6月は、製氷機が潰れ、仕事の端末が壊れ、流し台の下が壊れて水浸しになり、温度計の様子がおかしくなり、ショーケースがピーピー鳴きはじめ、レジが動かず、PCも黙り始めて、冷蔵庫は一晩細く開き続け、常に誰かが謎の高熱を出して、そうこう言ってる間に従姉妹の結婚式に出席して、初の猫カフェに一人で行き、なんやかんや上司には怒られ、白目を剥いている間に過ぎ去った。

と、上記の事を書いてる間に更に4週間が過ぎた。
私は今、夏の暑さから逃れて、ホイップ多めのいちごのフラペチーノを食べている。うまい。

と言うのも、昨日は夜遅く『もう…あかんわ…あはあは…』と終電を逃し、浴衣姿のカップルの間を抜け、よろよろとビジネスホテルに泊まり、自分の仕事のノロさに打ちひしがれ、先月のクレジットカードの明細に打ちひしがれ、コンビニのお兄さんがいらっしゃいませもありがとうございますも言ってくれず打ちひしがれ、あは…あは…と言いながらベッドに潜り込んで眠りについたら、朝。

チェックインは11時だが、朝ご飯の会場はもう閉まっているし、軽くシャワーを浴びて(そういや、私化粧道具ないやん)と気づき(まあ、ええか…なんとかなるやろ…)とよろよろとカーテンを開けたら、眩しいくらいに光が差し込んできて、遮光カーテンってすげぇな。となったのが、1時間程前である。

私の命綱、ネットが途絶えない様にいつも充電器を持っているので、充電を少しして(可哀想に彼ももうボロボロである)、仕事の電話を少しして、出る用意して、さて何しようかな…と思った所、セイレーンに誘われて、いちごのフラペチーノでも食べるか。と、やってきたのである。
(私は大阪出身だが、一回も茶をしばくとは言った事はない)

セイレーンはこちらをニコリと微笑んで、まあ、そんな日もあるわな。と笑いかけてる(気がする)

毎日特に何かするでもなく、帰りは0時前なのでコンビニしか開いておらず、毎日ちょっとご飯+おやつでほんの贅沢をしてたら、お金がないんですよって心の中で思ったら、それは知らん。お前今何食べながらそんな事言ってんねん。という顔をしてる。(気がする。)

まあ、全部気のせいなんですけど。

私はそうも言いつつ自分の仕事が好きである。
大部分な所は、周りの人間に恵まれてる事だからだけど、私は色々な人がきてくれて、少しの甘さや安らぎ、或いはプレゼントを持ち帰る姿を見るのが、ほんの少しだけ誰かの幸せに手を貸している様な気がして楽しい。

最近ようやく少し仕事にも慣れた気がする。

主治医はそう言う時こそ要注意という。確かに。心の中で大きく頷く。主治医は広く俯瞰的に見てくれるご先祖様或いは守護天使の様な人である。
(私は無宗教だが)

夏も本番だ。
子どもは夏休みが始まり日差しの中走り回る。
駅にはひまわりが疲れた様に同じ方向を向き、日傘が小さな影を作って揺れる。青い鳥はどこかへ行ってしまって、謎のアルファベットだけが目の前に現れ、人魚はその様子を見て微笑みを絶やさず、私はいつまでもバタバタとその合間を溺れる様なクロールで、キラキラ光る眩しい水の中の光に手を伸ばしながら、迫り来る8月を乗り切っていきたい。

皆様もどうぞお気を付けて、夏を楽しんでお過ごし下さい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?