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まてやんとうめち。これまでの話 Vol.3「動物病院にいこう」 

生後2か月程度のまてやんとうめちを引き取った私たち夫婦は、その日のうちに動物病院へ。そしてその2週間後も動物病院へ。またその1週間後も動物病院へ… と、最初の2か月は検査やワクチン接種で病院に通い詰めました。
今回は、初めて動物病院にお世話になったお話と、「あの時こうしていれば」と後悔していることを綴ります。

動物病院 初診

最初にかかりつけ医として選んだのは、自宅から車で10分程度の老夫婦が営む動物病院。(これまで2回、かかりつけ医を変えました) 口コミが良く、実際訪問してみると人の良さそうなご夫婦でした。
動物病院初診は2匹の身体検査をしてもらい、その後検便→ワクチン のように段階的に通院しました。

「ノミおるやんけ!」

先生に診てもらうまで気づかなかったのですが、2匹の体にはノミがいました。外で飼育されていたので当然といえば当然。
よぉーく目を凝らして猫の体を這いずり回るノミを発見した時の衝撃は今でも覚えています。当時の気持ちは、例えるなら「うちの子に何してくれとんじゃこのボケェ!!」というわが子を傷つけられた怒りに近い感情だった気がします。

うちの子。

先生の指導により、その晩次の手順でノミ退治をしました。

  1. 洗面器にお湯を張る(40度くらい)

  2. 子猫の首から下をチャポンと浸けて、しばらく待つ

  3. ノミが浮いてくる

  4. 毛を乾かす

2匹を順番に洗面器に浸け、ノミが数匹浮いてきたことを確認してホッとした数日後、事件が起こります。
スヤスヤと寝ているうめちを見て、ほっこりしていたある日のこと。

「うめちの眉間にゴマが付いてる…?」

よくよく見ると、そのゴマは「ススス…」と動いていました。

2匹でお昼寝。
まてやんはよく頭がこぼれていて、目が離せなかった。※落ちたことはない

「ノノノノ、ノミおるやんけ!」

「ノミ!? どひゃぁ!」 「こないだ退治したやんけ」

あの日、首より上に隠れていたのか!

「おどれ何コソコソ隠れてうちの子の血ィ吸うてくれとんじゃワレェ!!」

というわけで、うめちだけ再びお湯にチャポン。幸いにも、うめちはお湯に浸かることに抵抗がないようで、暴れることもなく スン…ッ と身を任せてくれました。(まてやんは「キャアッ!」と嫌がって、しょうがないとはいえ心理的に大変だった)

こうして、我が家のノミは完全に駆逐されました。

※ノミの駆除薬を使うのが一般的だと思っていましたが、「生後間もないので、薬は使わない方が良い」と説明されていました。獣医によって見解が違うかもしれません。

目薬と後悔

私が後悔していることのひとつに、”初診で処方された目薬を使いきらなかったこと”があります。
2匹とも、引き取った当時から涙目で目ヤニがありました。特にうめちは、左目が開きにくい程荒れていました。

目のふちが目ヤニでカピカピしている
左目の開きが悪く、炎症からか周辺の毛が抜けていた

先生から、2種類の医療用目薬を処方されました。
夫が猫を抱っこ(当時の自分たちなりの保定)し、私が目薬をポトッと垂らす係。嫌がる2匹になんとか目薬をさす毎日。
沁みるのか、「キャッ」と言ったりふるふる震える2匹。心苦しさから毎回「ごめんねごめんね、嫌だよね」と言いながら目薬をさしていました。

当時問題があったのは、ノミと目くらいでした

目薬をさすことで日に日に良くなっていき、しばらくして2匹とも随分と目が綺麗になりました。
そこで、私は目薬をさすことをやめてしまったのです。
「もう目は綺麗だし、大丈夫でしょ」

当時の自分を殴ってやりたいです。

これって、自分が『嫌がる子猫たち』を見るのが辛いだけなんですよね。「こんなに嫌がってる」 「かわいそう」 「自分がひどいことしてるみたい」 そんな思考回路で、目薬をさすことを自己判断で中止し、指定された量を使い切らなかったのです。

それでも、まてやんは軽度の目ヤニだけだったからかそのまま完治。
うめちは、目薬を中止してしばらくしたら再び目ヤニが出てきました。現在も左目だけ目ヤニが出やすく、体調が悪いと左目が引き攣れたようになります。

現在のうめち

後に別の動物病院に相談したところ、ケア用の目薬をさせば綺麗になるとのことでしたが、完治することはないそうです。
人間でいう口唇ヘルペスのようなもので、疲れ等がきっかけで症状が出るものだとおっしゃっていました。
見た目を綺麗にしてあげるならと、『ワンクリーン』という目薬を処方されました。

ワンクリーン

ワンクリーンを使用している間は確かに効果があり、引き攣れたり、目ヤニが出ることもなかったです。
ただ、美容目的でストレスを与えることはしたくないので、1本だけ使い切って現在は使用していません。目ヤニが出たらちょくちょくふき取る程度にしています。

「あのときしっかり目薬を使い切っていれば」。今でもよく考えます。それでも完治することはなかったかもしれませんが、少なくとも今より悪くなっていることはないはず。
一瞬の罪悪感から逃れるために、うめちに一生の負担・不便を背負わせてしまったかもしれない。飼い主としての義務を軽んじた当時の自分が情けなく、ずっと後悔しています。


動物病院 2回目以降

検便と軟便そして、瓜実条虫の記憶

初診の2週間後、2匹の便を持ち込み寄生虫検査をしました。こちらは問題なくクリア。この時うめちが軟便だったので、内服薬を処方してもらいました。

余談ですが、寄生虫で有名なものに瓜実条虫(ウリザネジョウチュウ)があります。私はその寄生虫を、別の猫さんと関わっていた時に見たことがありまして…。
最初は白ごまのような卵で、次第に中からウジ虫のようなものがウニョウニョと…。 それはもう夢にまで見るほどのショッキングなビジュアル。『瓜実条虫』、絶対に検索してはいけませんよ…。

ワクチン接種

2匹ともまだ小さいということと、うめちが軟便だったこともあり、検便から一週間後に3種混合ワクチンの接種を、その3週間後に追加接種をしました。
※子猫の場合、初めてのワクチン接種から3週間後に追加接種をするのが通常のようです

ワクチン接種は体に負担がかかりますので、その日は2匹とも大人しく、寝ている時間が長かったです。

翌日にはケロッとしていました



ひとまずこれで、動物病院にお世話になるファーストステップを終えました。
通常、引き取る前か引き取ってすぐに血液検査で感染症(猫エイズ、猫白血病、猫パルボウイルス)の有無を調べることが多いと思いますが、当時の私にはそのような前提知識がなく、動物病院で勧められることもなかったため、血液検査をしたのはもっと後のことです。

次に動物病院にお世話になるのは避妊・去勢手術なわけですが… あの時サインを迫られる手術の同意書って、何度見ても「うっ」となりますね。

次回はまてやんの去勢手術を振り返ろうと思います。

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