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日記6.24-25

6月24日(木)
久しぶりの経理仕事。都会のNPOの経理事務を少し手伝っていて、昨年度決算報告やら総会やらが無事に終了したので、今年度初の作業。

とはいえ、今日も今日とて、本読み本読み。今進めている大学の課題関係で近いような遠いような本を夫が持っていて、それを貰ったのでなんとなく読み進めてしまう。なんとなくと言いつつも、その本は「それまであった考え方に対して、それはちがうんでないの?」と突っ込みを入れる、まあ、否定的な考えからの批評本なので、その所以は?とそこに興味があってついつい読み進めてしまう。
もっと、ほら、課題のテキスト他に読むのがあるやろうに!と心の声。なんか上手く進められてない気がして、イライラしてしまう。子どもたちも私の態度に対して敏感になっていて、とても申し訳ない気持ちに。ここ最近ひどくワガママな3歳児に対して嫌気がさしていたのもあったしな。。。でも、3歳児はあと3年もすれば、今の上の娘のようになるのを思うと、苦しいのもあと僅かだなと思う。それまで健康に過ごしたい。


6月25日(金)
待ちに待っていたこの日!久しぶりに金沢へ。関西在住のお友だちと現地集合。なんて素敵すぎるのかしら☆☆
21美で開催中の「日常のあわい」展を見に行くのが目的。
でも、絶対に食もセットだよねと近江町市場にて過去にも入ったことがある寿司屋へ。早めの昼食。やっぱりどれ食べても正解。海鮮丼とかがメインだったけど、どうしてもその直前に市場内で売られていたイカがとても美味しそうだったので、イカなどを単品で注文。ガス海老という北陸ならではの海老が美味しかった。一人2000円で大変満足。。もう旅の半分は満たされた。

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過去に近江町市場から美術館へ行く時は歩くことなんてなかったけど、調べたらそんなにそこから遠くないし、天気も曇っていて歩けそうだったので歩く。城跡の周りを沿うように歩き進めると、なにやら庭園があるので入ってみる。ガイドボランティアのおばちゃんおじちゃんが待ち構えていて、とても親しげに説明をしてくれた。ガイドボランティア、いいわぁ。私も年老いたらやりたい。今からでもやりたいくらい。

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見るからに新しそうなかんじだったけど、やっぱりそのようだ。松がむちゃくちゃ美しい。こんな立派な松、作庭のときに持ってきたんだろうけど、どこから来たんだろう、と、友達と松に関心を寄せた。後方に見える石垣がすばらしい。夜はライトアップされるとのこと。この写真は、庭を見るのに一番美しい場所から撮影。景観を保つために、中を散策はできない作りになっていた。
その後、旧県庁?なのかな、迎賓館のシンボルの椎の木も愛でる。大きい。偉大だ。近くに行くだけで何か神聖さも感じる。大きい木のパワーすごい。もう相当な年寄りのようで、あちこち支えられ、薬っぽいものも塗られていた。

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寄り道ばかりしていると、あっという間に午後になってしまった。お昼過ぎに美術館へ到着。
今回興味を持って確認したかった作品は、瀬尾なつみさんと小森はるかさんの作品について。少し前に水戸で行われていた震災10年の企画展も見たかったけど、それは見れなかった。この方たちの作風って、観客からすると、じっくり時間をかけて知っていくタイプで、作者はリサーチしたり第三者(今回は東京のプロジェクトの公募で知り合った方3名)との対話を深めていき、その経過を映像で記録したり、テキストや絵にアウトプットしていくもの。
対話の大切さや、時間をかけること、その相手を知っていきたいという関心がとても高いんだろうなという印象で、とても共感できるし面白いなあと思うんだけど、それが美術館というボリュームのある展示室で美術として展示されることに対しての強度ってどうなんだろう?という思いがあっての鑑賞だった。美術ではない学問(例えば社会学とか)への繋がりも多くあるだろうが、このリサーチから表現において、美術である理由はどこに?という関心である。

少し前に知人が長野の美術館で発表した作品も、町の人たちに話しを聞いてリサーチし、そこから関係する文献をたどってテキスト化していって、地図と一緒に展示するものだった。そこにも親和性があると思ったからだ。

結果的には、事前に想像はしていたんだけど、作者お二人以外にとても多くの人がこの展示に関わっているということがハンドアウトに記載されており、展示そのものをチームで作り上げていることがわかった。役割分担。分業やね。その時の展示やプロジェクトで、都度音楽バンドのようなチームメンバーを作っているような感じかな。純粋に友だちや共感してくれる仲間集めがとても上手なんだろうなと思った。
仕事で関わるアール・ブリュットについても、よくよく調べたり話しを聞いていくと、湧き上がる衝動で一人の人が一人で創作を完結することなんてあまりなくって、常に周りの人との何かしらの関わりから生まれてくるものが多く、そこに繋がるな~なんて思う。
そして少し前に聴いたラジオで編集者の白石さんという方が、「集団性」について話していて、そこにも繋がるなと思う。

あとは、瀬尾さんのヒアリングでインプットしたものが展示として短いテキストとドローイングで表現されているんだけど、そこがとても胸に響くいいテキストであった。アウトプットの美しさがそこに凝縮されていたかな。テーマがコロナ禍ということもあって、それは鑑賞者全員に重なる関心ごとということもあり、そこでも鑑賞にずずずーっと入っていける感覚があった。
そんなこんなで、大変に興味深い展示。でも結局この手のはテキストや動画鑑賞で時間がかかりすぎるので、動画のURLをもらって退室。

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よく名前の知った伊藤存さんと青木凌子さんの作品は、それぞれの作品はこじんまりとしていたが、展示の強度がとてもあったように思う。そこはベテラン感。何気ない生活感溢れる物たちも多いが、とても美しい展示。下に並べる系の作品ばかりで下ばかり見ていたけど、ふっと上に続く作品があったので見上げると高い天井までスーッと続いていた。美しい。。。

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「日常のあわい」という企画なだけあって、いわゆる視覚的にキャッチ―でボリューム感のある作品がない(企画的にそうなりえない)のが良くも悪くもこの企画の特徴なのかなぁ。唯一それを打ち破る的な岩崎貴宏さんという立体作品の方、なんと!!!!展示調整中で展示室に入れなかった・・・・。ショックすぎる!
スタッフの方によると、午前中までは見れてたとのこと。ぬぉぉお!残念でズッコケる。悔しいのでできたばかりの図録を買って帰った。展示されていたであろう作品は、実際に見れたら凄すぎてため息がでてしまったかもしれない。
帰りの電車内で図録を読んでいると、出展していた髙田さん姉妹のあの小さいコメ粒ほどのカップが錠剤を掘ってできていることを知る。ネタバレですね、これ。すかさず同行していた友だちへLine。仰天したスタンプが送られてきた。

国立工芸館にも行きたいな~なんて思っていたけど、そんな願いは全くもって叶うはずもなかった。すぐそこなのに近づくことすら難しかった。兼六園もいつもそう。美術館の後は足早に駅へ向かい、駅前でお茶したらもう19時。1本新幹線に乗り損ねて思いのほかお土産屋をじっくり楽しんだ。華やかでテンションがあがるお菓子ばかりで嬉しくなる。食べられないのについつい買いそうになる。
友だちがこの時期にしか売られていない、関西で言う水無月のような和菓子「氷室まんじゅう」というものがあると事前情報を仕入れていたので、それを購入。優しい甘さで軽く食べられてしまうお饅頭だった。私たちがウロウロとしている間にも次々と売れていたので、金沢の人は皆大好きなんですね。買っていく人は多くがおじさんか、おじいさん。お饅頭好きな男性って多いよなあ。自分の父も夫も甘い菓子には目がない。子どもたちも喜ぶであろう、ダルマの形の可愛らしい最中を手土産に買って帰った。

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