![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42655165/rectangle_large_type_2_63009472b6a6096bf5fbc71f9c0060d7.jpeg?width=1200)
Photo by
noranekopochi
年賀状
母が認知症を発症して3年目。
元々筆不精でメールも無理!と全然慣れようとしなかった母。
携帯電話の充電もしなくなり、置いたまま電池切れになって放置。
使っていないのに契約しておいてももったいないということで解約をしたのが昨年の暑い時期だった。
今年は我が家が喪中と言うことで年賀状も来ないだろうと思っていたら、母宛に数枚届いた。
主にお世話になったデイ施設や店舗からのものだったけれど、一枚だけ母の友人から届いていた。
その日のうちに一枚だけあった年賀状に宛名印刷をして、届いた年賀状と共に渡した。
翌日、珍しく外に出ていく母。年賀状を投函しに行った様子。
数日後、また届いた年賀状を出してごそごそしているので「どうしたの?」と聞くと「年賀状返さんと・・・」と。
出しに行ってたよ、と言ってもちょっと記憶があやふやになっているのかふにゃふにゃ言っている。
とりあえず出したと聞いたことで安心したのかごそごそは止まった。
デイで留守にしている時、掃除の合間に年賀状の下書きらしき文章が目に留まった。
文字は以前の母のもの、けれど文章がなんだかチグハグ感・・・。
こんな時、『ああ・・・認知症がすすんでるんだな・・・』と実感する。
ゆっくりゆっくり進んでいく。
心にぽっかり穴が空いたような、変な喪失感が寂しい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?