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海外大学で導入済みのオンライン試験監督ツールHonorlock

本日早朝にアメリカの大学のESL英語クラスを取るために、自宅でプレースメントテストを受けた。その際、試験監督ツールHonorlockを利用したのでその感想を。

試験監督(online proctoring)ツールはChromeブラウザの拡張を利用した監視ツールで試験を受ける際に、ID &顔認証、自宅環境のチェックを行い試験中の受験者のデータを試験官に送信し監視するシステムです。

こう書くとかなり仰々しいのですが、簡単に言うと自宅での公式テストの受験を実現するための、比較的新しいシステムです。

賛否両論ありますが、このシステムのお陰で、プレッシャーが少ない自宅で集中できるならこの監督システムがどんどん広がるといいなと思っています。

セキュリティ観点で色々と問題があるという主張と、どうやってカンニングしようか画策する学生と、いろいろな意見が散見されます。

基本的に監督システムなので個人情報等のデータはサーバー等に送信されます。ただし試験中のカメラの映像や個人情報が大学側に送信されても、FERPAやGDPR等の法律に乗っ取って個人データは暗号化されて米国以外(aws以外)には保存されない、大学と結んだ契約や同意書にあわせて保存期間終了後、データは消されるということです。

一時的に監視用にブラウザ追加されたhonorlock拡張自体も試験終了後は削除されます。リモートでシステムサポートを受けたことがある人は分かると思いますがPC上の特定の操作権限をHonorlockに付与して試験を受けるという仕組みです。


試験開始前にIDチェックがあって、カメラに向けてパスポートを表示させ認識させたり、試験の厳しさによってはカメラで自宅を360度回転させてカメラでカンニングの問題がないか証明する必要があります。わたしは、だいたい5分くらいで終わりました。

プライベートな情報を送る必要があり、ただ試験を受けるだけなのですが、データを送るのが怖い気持ちにもなったりしました。TOEICなんかは運転免許証を見せて目検で確認するのが普通ですよね。

替え玉受験防止のための確認という事で理解できるのですが、あくまで確認のためであってiibc側にデータ送信&保存はされないので不特定多数の人にデータを晒される危険もないので安心できるのですが、Honorlockはオンラインで旅行を予約する時でも中々やらない、パスポートやIDそのものの画像を見せ、自動認識されるという相手が見えない一連の体験から、少し不安になりました。

とはいえ、紙でコピー取られる方が危ないとか、オンラインで免許証アップさせる金融機関のセキュリティが完全か?と言われればそれまでですが…

個人の認証と環境設定が終わると、早速テストが始まります。Honorlockがブラウザで開いた試験専用URLのパスワードフォームにパスワードを自動入力してくれます。


実際の試験中は、オンラインで知らない誰かに監視されてる可能性があって、その相手は誰か分からないという不安がつきまとうのは事実ですが、それでも自宅受験ができるメリットは大きいと思いました。事前の試験流出も防げるし、試験中の操作ログデータも取れるし、問題作成の参考データがたまり学校側のメリットもあるのではないだろうか?と思います。

実際の試験はブラウザ上で表示され、問題文のフォントサイズを変えたりは試験開始のタイミング以外は変更できません。

カンニングを防ぐために、各種ショートカットが使えないなど、多少のブラウザ上の操作が制限されてしまうので論述問題の時は少し不便さを感じたりはしますが、概ね問題はありません。そして、おそらく本気でカンニングしようと思えばできる気もします。学習という観点であまり意味がありません。笑

私はこの仕組みが新たなスタンダードになって世界中の人たちが働きながら学ぶ機会を得たり、様々なチャレンジができるようになるといいなと改めて思いました。

おそらく日本においても、今後の様々な公式の試験監督がこの仕組みで運用されていくのではないかな?とも思いました。

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