個人としては技能ひけらかし系は好きなんですけれども(苦笑)。

 たとえばバイオリン弾く人が「チャルダッシュ」を弾く気持ちは分かるんです。ワタシもオルガン弾く時はこけおどし系の曲を弾きますから(技術的には大したことなかったり、大したことあったりしますが、素人の人が驚くやつがいいんです)。ただそういう曲って、音楽的にどうかなってこともあり(特にチャルダッシュ系)。そして自分の専門でも外から頼まれるものではなく、自分がやりたいことを講演してますから(苦笑)。

 自分で自分のことを上手いと思っている人は、自分の技術を見せたいんです。でもそういうのは、聞く側はたいてい要らないんですよ(求める人も少なからずいるけど)。顧客のニーズを分かっていて、かつ自分の見せたいものを見せる人が、センスがあるんだろうなあ、って思うんです。
 できてないから言うんですけど。

 「それなりの人」は、ベートーベンとかショパンとか弾いてればいいんですよ。自宅では好きなのを弾けばいいんでしょうが、お客さんが求めるのを弾くのが商売人だと思ったりするわけです。やってませんけど(苦笑)。理論家とか研究者とかは日本に数人いればいいのです、たぶん。もっといてもいいけど、そういう人が食えるだけのニーズはない。

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