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自己肯定感

 私、ただいま宮崎直子氏の「鋼の自己肯定感」を読んでいます。OECDのPISAなど最近教育業界で盛んに「自己肯定感」「自己有用感」「自己効力感」という言葉が使われます。恥ずかしながら、私自身はっきりした違いを考えることなく使っておりました。 
 日本の学生はこの部分がOECD加盟国諸国に比べて低いのだそいうです。日本人特有の「謙遜」も影響しているとは思いますが、周囲を気にせず自己主張や、自己表現をする生徒は少なく感じます。
 私はいわゆるマンモス校で学生時代を過ごしました。思い出してみると、大人数の中に溶け込んでなるべく目立たず、人の影に隠れるようにして生活していました。自ら発言することはなく、指名されることを極度に恐れ、下を向いていました。いつからそうなったのか覚えていません。保育園の時はなんだか盛んに手を挙げている思い出があるのですが。
 氏の本の中ではシリコンバレーの学校では低学年のうちより自分の事を盛んに発表する機会があるのだそうです。他のことに関しても、発表した内容が間違っていても全く問題にせず、むしろ、発表できない事、発言しないことを問題視するとのことでした。思ってみると、私は物心つく前から「発表して間違っていたら恥ずかしい。」「みんなに笑われる」という「恐れ」のようなものが刷り込まれていたような気がします。
 事実、ノート上で間違えを書いているのを確認した上で、私をあえて指名して皆の前で発表させ、笑い物(当時、私はそう感じた。)にする先生がいたのを覚えています。クラス全員から笑われてとても嫌な思い出として今もありあり覚えています。その反動で後年PUNKになったのかもしれません。PUNKは強烈な自己表現ですから。(笑)
 教育長になってからというもの、あまりに自己有用感が実感できないため、自己肯定感が爆下がりでした。ですが、氏のこの本を読んで教育長として未熟でも、仕事がうまくいかなくても、それが「下井敦志」です。自分が自分を認めなくてはと少し思えるようになった気がします。思わず大学生の子供2人に送りつけてしまいました。読んでくれるといいのですが。
 樺沢紫苑氏の「本の中に解決策がある」が胃に腑に落ちます。

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