「動画コンテンツの近未来を想像する」 2020年11月未来予想イベント
こんにちは、マンションブロガーのらえもんです。ITコンサルで大家で雑コラ職人のケビン松永氏と共催している「近未来予想図サロン」では、毎月一回テーマを決めて自由にブレストを楽しむ未来予想イベントを行っております!
私が発表した今月のテーマはこちら。
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11月のテーマ「動画コンテンツの近未来を想像する」
動画の録画・再生には、CPU性能、メモリ容量、ディスク容量などが桁違いで要求されるため、テキストや画像コンテンツと比較すると、動画コンテンツは常に後塵を排してきました。
しかし、もはや制約がなくなりました。編集には高価なソフトやテクニックが必要とされてきましたが、いまやPCでもスマホでも無料で編集できるソフトが配られています。それこそYouTube程度のクオリティで良いなら高い編集PCじゃなくて手持ちのiPhoneやiPadでグリグリ動いちゃうし。小中学生だってコンテンツ作れちゃう世界です。
今後も、動画コンテンツの爆発的普及もはや不可逆的に進むでしょう。
【すでにこんな変化が起きている】
・マジョリティの情報収集手段が、本・雑誌・ブログなどのテキストベースの媒体から、YouTubeなどの動画視聴へシフト(視聴と配信)
・スマホで簡単に高品質な動画がポン出しできる時代。Vlogなどの撮りっぱなし動画のようなコンテンツも増えてきている(録画)
・ドライブレコーダー普及や定点カメラの増加により、従来は記録されていなかった事故の瞬間などの場面も当たり前のように録画されるようになっている(録画)
・AI編集や効果も進歩。Tiktokの凄まじい普及は加工技術にあった。素人でも簡単に動画を編集できるに (加工と編集)
・ディープフェイク技術や人工人間生成がすでにかなりの完成度に。使い方次第ではかなり危険な用途にも(映像生成)
iPhone14/Pixel7くらいになればもう適当に撮ったらすぐに編集が終わってて、アップをどこにしますか?な世界になるかもしれない。そしたら動画編集屋は一斉廃業するしかない。
一方で動画コンテンツには課題もたくさんあります。
・動画を消費するのには時間がかかる。
・インフルエンサーが多すぎて、フォローしてると追いきれない
・ディープフェイクで何でも作れる時代があと少し。政敵を追い落とす手段に使われそう。
・Tiktokはじめ、中国が加工ソフトをバラまいて顔認証の元ダネをゲットしまくる
などなど…ワクワクする未来と不安が同居します。
2025年の人類は、動画コンテンツとどう向き合っているのか、社会はどう変わっているのかを一緒に想像してみましょう!
考える切り口としては、例に挙げた「配信」「録画」「加工編集」「映像分析」「映像生成」などがあると思いますが、全く違う切り口を設定しても構いません。
・あなたの好みにブッ刺さる人工アナウンサーが毎日ニュースを読んでくれる
・大好きで課金してたビジネス系インフルエンサーがすべてディープフェイク使ってた(ショーンK大量発生)
・Vtuberが完成して、トップユーチューバーを喰い始める
・F〇Xニュースの中では2023年もトランプ大統領が続投していたりする…
などなど、近未来予想をお待ちしています!
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いったい2025年の人類は動画コンテンツとどう向き合っているのか、サロン内で考えてみました。
こちらのnoteでは今月の未来予想イベントで投稿されたアイデアをピックアップしてご紹介します!
まずは、すっかりインターネット老人会と化している近未来予想図サロンの中で、ピッチピチの大学4年生が考える未来はこちら。動画の未来というよりも、動画が与える社会的影響を考えられました。
動画で情報格差は広がる
鷺ノ宮らび さん:大学4年生。来年から東京の会社に入社予定だけど、学生時代から個人事業主でゲーム開発とかWeb編集とかやってるスキル高い人
すごくすごく当たり前のことを書いてしまったのですが、動画が広まることで読解力が衰える人が増えると思います。そして読解力が衰えた人と、読解力がある人との情報格差がテキストベースの時代より大きく広がると思います。
ここが重要です。テキストベースの時代でも情報格差はあるのですが、動画が広まることで”さらに”格差が広がると思います。
いいですね。最近のYouTuber動画に飼いならされた小学生は、もはや活字を読もうとしない。コロナで動画ベースで授業を受けるとなるともはや教科書の記載すら動画で済まそうとする、動画が広まることで情報格差が広がる…
なるほど。この議論は古くて新しい問題。新しいメディアが出る度に似たようなことは言われていました。「テレビというメディアは非常に低俗なものであり、テレビばかり見ていると人間の想像力や思考力を低下させてしまう」=「一億総白痴化」を唱えたのは大竹壮一でしたけど、これと似たようなものかもしれません。テレビに夢中になった層は、テレビが無かったら賢かったのか…ただし、今の子どもたちは、親からiPadやiPhoneを与えられているのでまた違うかもしれませんね。
知識はどんどん難しくなるし、難しくなればなるほど対象範囲も狭まっていく。AIさんがこの難しい知識を咀嚼して人間にわかりやすく教えてくれるのかは、わかりません。
先日、入会された元野ラ犬さんは、なんと投稿をnoteに書いていただきました!
ゆっくりさん、万歳!
元野ラ犬(もとのらいぬ)さん :某ITベンダーSE幹部社員。自分は現役インフラSEのつもりだが、最近は現場離れExcelで数字ばかり見ているとのこと。
おおお・・・そうなんだ、2chに飼いならされたネット老人にはおなじみの「ゆっくりさん」はいまこんなふうになってるんだ。
ケビンさんの小4の息子も、ヒカキンにあきて「ゆっくり動画」を楽しんでいると聞いてびっくりしました。
サロンメンバーのおっちーさんも、まさにご自身のYouTubeチャンネルでは「ゆっくりムービーメーカー」で作成されているそうです。
おっちーさんと元野ラ犬さんの間では、ゆっくり動画とYouTubeのアルゴリズムの関係についてこの前後のコメントを機に深い議論に入っていきました。
今回もカッパッパさんはショートショートで投稿してくれました!才能が炸裂していて、のらえもんは嫉妬しています。
題名:2030年8月31日
カッパッパさん:自動車業界の中の人。Monoistの連載が大ヒット中。
ショートショートの全文はこちらです。
いつの時代も、計画性のない小学生が夏休み最後の日に焦ってやることは一緒です。はい、わたしもそうです。
そして2020年11月のMVPは!!
厳正なる投票の結果、2020年11月の最も素晴らしかった未来予想は…
「Microsoft Office Movie」
海龍さん。外資系企業にお勤めで最近、コロナレイオフからの華麗な転職を決めたアラサーイケメン
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Microsoft Office Movie は、
報告される側の「パワポやワードの資料をメールで送られても細かいし見る気しない!口頭で説明してほしい」という問題と、
報告する側の「もうパワポやワードで報告書は承認申請用の資料作るの面倒くさい!メールで送っても誰もちゃんと見てないし。とはいえ偉い人の時間確保しづらいし」という問題を解決します。
報告される側の情報処理を楽にするために、Microsoft Office Movie は下記の機能があります。
・文字起こし
映像でなくテキストで情報処理したい人のために
・Youtubeコメント的な機能(ジャンプ)
映像を最初から通して見る時間のない人のために、Movie製作者は下記のようにどの議題がどの時間から始まっているのかを予め示すことができます。
1:20 結論
5:05 背景
15:30 A部長指摘
25:08 次回アクション
・ワード検索でジャンプ
ある特定のキーワードの議題だけ掻い摘むために、ワード検索したらその話題が話されているところまで映像をジャンプさせます
・板書の数字をエクセルにエクスポート
Movie作成者の時間を削減するため、板書に書いた情報をエクセル等他のMicrosoft Officeソフトにエクスポートできます。
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ワロタ
でも、「企業の偉い人」はそれこそ大量の資料とご報告塗れになっているので、それを説明が下手な社員がくどくど説明するよりもずっと良いかもしれない。MicrosoftはOfficeアプリの囲い込みが強いし過去のファイル試算も膨大だから、オフィスに偉い人用プレゼンムービーアウトプット機能があれば、これで偉い人は、会社に行くとずっと動画を一日見るハメになるんや!
10月と11月の近未来予想は、副賞がついてまして、MVPをとった海龍さんと先月の東雲マンさんとは、こんな最中ではございますが、私とのオフ会を用意させていただきます!
会場は、横浜の和風フーターズです。よろしくお願いいたします!