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初投稿です。

note初投稿です。

となると、初投稿にふさわしい、ヒきのある文章が書きたいと思うわけで。

理想としては、読者がこの人の文章を一生涯読み続けたいと決意し、会費が月5万円くらいのサロンへの入会にいざなわれるような。そんな魅力的な文章だ。

ベテランnoterたちはその程度は朝飯前だろう。私も、そこまでではなくとも、ある程度面白い文章を書きたいとは思っている。

でもそんなことできるか。
自信がない。

で話は変わるけど、車を運転する自信がない。

以前は、生活に馴染むくらいに、足という比喩がしっくり来るくらいに使っていたものだ。クランク回してエンジン始動してたのが懐かしいです。(1)
それから幾星霜。かなり長い期間、車に乗らなくなった。
先日ふとレンタカーでも借りてみようかと思いたち、そのとき自分が運転しているイメージをしてみた。
恐怖。
無辜の歩行者に事故をおみまいする想像しかできない。いろいろのニュースやらにイメージ干渉されているのだろう。特にドラマとか見てると交通事故ばっか、『グレイズ・アナトミー』(医療ドラマ)とか『9-1-1』(消防救急ドラマ)とかとか。
聞いた話だと、交通事故の死亡より糖尿病で死亡する人のほうが4倍多いので、心配のしかたがおかしいのだけども。(2)(3)

しかしまあ、今にして思うと、高速移動する鈍器を殺傷速度で走らせる自信なんてよくあったなあと思い馳せる。
そうすると、ダニング・クルーガー効果なんて言葉も浮かんでくる。
ほとんどの人は、自分の運転技術が平均以上だと思っているってやつだ。
いろいろな分野において、ちゃんと勉強している人よりも、知識が浅かったり、入門編をかじった程度のほうが、自信が最高潮になるそうな。
陰謀論ネタだと、ワクチン知識や自閉症理解のテストが最低点だった人のほうが、自閉症ワクチン原因説に確信を持っているという地獄みたいな話さえある。(4)

とまあ、運転の話に戻るけども、車の運転とか特に自信過剰になりがちなもの。
でも、自信を失ってから振り返ると、自分は運転がうまいと思い込めなかったら、重たい鉄箱を振り回せはしないだろうとも思うのだ。

んで、ふと、文章を投稿するという行為自体についても繋がるところがある。
投稿する、ネットに放流する時点で、ある程度はおもしろ自負があるようなものだと思う。
特に、ただのアニメの感想をYoutubeに投稿するような輩はなおさらだ。自分の言ってることには聞く価値があると思っているわけだ。まあなんでそんな自信が備わっていたのか、まるで思い出せない。
これも安易に思い立ったことで、無知からくる不釣り合いな自信が生まれていたのだろうか。自信の八割は思い込みだとも言うし、これはダニング様、クルーガー様の恩恵といったところだろう。たぶん博士たちの主旨はそこじゃないような気もするけど。(5)
というわけで、私はいまだ車を運転できないし、文章については探り探り。そんな感じで初投稿にふさわしい、ヒきのある文章は書けなかったが、最初の一歩にふさわしいこわごわとしたのものに仕上がったといえる。だた、家の外に出たものは、旅のもっとも厳しい段階を終えているとも言うし。いそいそとやっていこうと思います。(6)



*脚注:なくてもいいけど、あると真面目に文章書いてる感じがするやつ。

(1)手回しクランク:懐かしいにしても昔すぎるという、おもしろジョーク

(2)ドラマ:『リスクにあなたは騙される』において、エンターテイメント作品が視聴者のリスク認識に影響を与えると警戒している。頭ではフィクションだと認識しながらも、感情面では真実として受け止めてしまう。そのため危機感の基準が極端なものになってしまう。

(3)交通事故と糖尿病:『ファスト&スロー』上巻より。実際の死亡数は交通事故よりも糖尿病のほうが四倍多い。しかしアンケートをとると、人々は交通事故のほうが300倍多いと思っている。そのため、私の危機意識は間違っているが、大体の人は間違っているので、その中において私は普通。

(4)ワクチン陰謀論:脈絡のない話題だけど、ダニング・クルーガー話になると、あまりに衝撃的だったのでこれを思い出す。

自閉症に関する知識のテストで最低の成績だった人々の六二パーセントが、自分は医療関係者よりも知識が豊富だと自己評価したのだ。しかも、七二パーセントがワクチンと自閉症には関連があるという考えを強く支持したうえで、この点については自分の知識は優れていると主張した。

『まどわされない思考』
デヴィッド・ロバート・グライムス

(5)自身の八割:ちゃんと確認したら九割だった。あとデイヴィッド・ダニングとジャスティン・クルーガーって二人の博士の名前だって最近知った。

自信は、10%の努力と90%の思い込み。

―― ティナ・フェイ

ヴォーグ誌

(6)家の外に出る:うろ覚えシリーズ。正しくは

ドアの外に出た者は、旅路の一番厳しい部分を終えている。

―― オランダのことわざ

Robert I. Fitzhenry, The Harper Book of Quotations


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