『ランド・オブ・ザ・デッド』見たよ。

鼻の手術をして、ガーゼを抜いて数日後に、嗅覚がないことに気づきました。おそらく2週間くらいで回復するそうな。
驚いたのは、日々の食事にそれほど変化を感じなかったこと。いかに自身への餌やりに無頓着であったか思い知った。そもそも香りを楽しむほどましな食ヒエラルキーには属していないけれども、それでも日々いろいろな匂いは感じているはずだ。それが失われて2日ほどはまったく気づかなかった。前向きに世界を感じようという気構えのなさが現れているようですな。

『ランド・オブ・ザ・デッド』
ゾンビアポカリプスも拮抗状態ながら一段落。しかし、一部の金持ちが安全と富を甘受する超格差社会が形成されていた。

面白かった。2005年の作品だけど、格差テーマは悲しいかな古びない。

ゾンビ家元ロメロの後期作品。

そこまで多大な予算ではないだろうけど、しっかりポストアポカリプスでの格差社会が安っぽくなく描けていたと思う。
その階層を示すためだけのデニス・ホッパーというネームバリューもうまく機能してた感じ。

惜しむらくは、ゾンビと底辺人間の描き分けが明確でないというか、一緒くたなら一緒くたでわかりやすくしてほしかった。
特に、チョロが復讐を成し遂げるのか、それともビッグダディが全部持っていったのか、現状はどちらとも言えない中途半端さがあった。
そこ以外は王道的楽しさ、新しい創意工夫が愉快だった。ゾンビハーレムみたいなゾンビキャラ付けも嬉しい。とくにビッグ・ダディは演者の微妙なさじ加減もあって、知性の残ったゾンビが馬鹿っぽくなく説得力持って体現されていた。

キャラクター配置に独特な物があった、主人公然としたサイモン・ベイカーはかっこよかったけど、それほど活躍はしない。
どちらかというと、格差の悲哀を背負ったジョン・レグイザモとか、上記のビッグ・ダディとかのほうが目立っていた。
『メンタリスト』はフェイバリットドラマなのでもうちょっと活躍してほしかった。

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