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おひとり様でもソロ活でもいいんだけど。

子どもの頃から “ひとり” の時間が嫌いではない。

怖がりではあったけれど、寂しがり屋ではなかったし、外で遊ぶよりも、部屋で本を読んだり人形を着せ替えているほうが好きだった。

大人になっても気質は変わらず、在宅ワーク中心のフリーランス・ライターは、働き方としては天職だったんじゃないかと思う。

東京で暮らしていた頃、複数の締切が常に重なっていたので、仕事が一段落するのも、休みがいつ取れるかもわからない。だから、友人と約束がしにくい。相手が会社員なら尚更だ。

(仕事が)「ああ、やっと終わった」と思うとすでに深夜。(昔は編集部での作業も多かったので)タクシーで家に帰る途中で下車して食事とお酒。

「ああ、やっと何日か休める」とわかれば、すぐに愛犬達を動物病院に預ける段取りをつけて、航空券と宿の手配(犬達と暮らす前は長めの海外旅行にも行っていた)。

ひとりの食事、ひとりの旅は気ままでいい。何をどれだけ食べても飲んでも、どこに行こうが何をして過ごそうが自由。

昔、那覇空港からリゾートホテルまで乗ったタクシーの運転手さんがわたしに言った。「お客さん、荷物は先に送ったんですか?」「え、これだけですけど」「ええ〜、そのちっちゃいカバンひとつですか!?」南国なら、小さなトートバッグ一つの身軽さは常。あと、腕時計はしないと決めていた。

とにもかくにも、東京でも、旅先でも、行きたいお店で、心の底から寛いで、食べたい物を食べて、飲む幸せ。

お店のスタッフやオーナー、時にはお客さんから「本当に美味しそうに食べますね」「飲みっぷりがいいですね」と声をかけられたり、「オーナーからです」「あちらのお客様からです」とお酒や料理を奢られたり。
(何も綺麗なお姉さんばかりが奢られるのではないw。食べっぷり飲みっぷりは大事であーるw)

ひとりだと大好きなカウンター席に座れる確率が高いという特権もある。

昨年訪れた石垣島でも、夜な夜なカウンター席で、お店のオーナーや同席した方々との交流いろいろ。前回、前々回の京都でも、料理の作り方を夜な夜なカウンター越しに眺めたり、教えてもらったり。
(料理好き、酒好きの特等席。タイミングさえ計れば、お店の方も喜んで答えてくれることが多い)

普段は基本的に自炊だし、自分が食べたい物を作って食べているので、外食はほとんどしない。自分が作るから、失敗しない限りは、好きな味で満足。

プロの味や美しい盛り付け、センスのいい空間や非日常のロケーション、ただ席に着いていれば何もかも与えてもらえる贅沢な時間を存分に楽しむのが外食。特別なご褒美だから時々で十分。そのほうが反芻できるし。

 “ひとり” は “孤独” とは違う。自分でコントロールして敢えて距離を置いているのが、おひとり様だし、ソロ活だもの。

好きなラジオ番組を聴きながら、好きな器で、好きな料理を食べる。好きなインテリアの部屋で、好きな音楽を聴きながら、料理をし、パンを焼き、菓子を作る。夜には好きな本を読み耽るか、好きな映像を見る。

自由で平穏な暮らし。でも、その反面、心細さ、不安、不便などストレスの要素も多々ある。

さてさて、この先 “ひとり” を満喫できる体力、気力はいつまで保てるかが課題だなぁ。







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