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夜は短し歩けよ乙女感想文

誰かに見られてもいいけど誰かに見られるためではない観劇日記その5


キュンしてきた。(だいぶ前に)


チケット取った何日か後にきなりくんがTwitterで夜は短し歩けよ乙女見てきたってツイートしててびっくりした。



わたしが見てきたのは大阪公演。関西出身なので大阪城公園なんて数え切れないほどいったのに知らないうちにすごく綺麗なホールができていた。調べたら2年くらい前にできたらしい。COOL JAPAN PARK OSAKA。良き劇場でした。
本当なら4月にそこでモダンボーイズ見てたはずなんだけどなあ。


森見登美彦さんの原作はあまりにも有名でファンが多く、数年前に映画化もされていた。ただわたしは今までそれらに触れる機会がなく、まったく初めての「夜は短し歩けよ乙女」だった。


黒髪の乙女を演じるのは乃木坂の久保史緒里ちゃん、先輩を演じるのは中村壱太郎さん。
演出がヨーロッパ企画の上田さん。


正直見るまではすべてが未知の世界だった。乃木坂ファンと思わしき沢山の男性に囲まれての観劇もこれまでにない経験だったなあ。事前情報と言えばきなりくんが言っていた"キュンキュンする"くらい。


原作を読んでいないのでどこまで忠実に準えているかはわからないが、春夏秋冬、非常にテンポよく進んで行った。
黒髪の乙女に一目惚れしてアタックしようとするも外堀を埋めてばかりになってしまう先輩、そんなこととはつゆ知らず純粋無垢で好奇心旺盛に生きる黒髪の乙女。不器用すぎる恋を傍から見ていてすごくむず痒い。なんでそんなこと言っちゃうの!って先輩に言いたくなっちゃう。でもそんな2人があまりにも可愛くて可愛くて。純粋無垢で真っ直ぐな黒髪の乙女も可愛いし、不器用でオタク臭い先輩も可愛い。可愛いが溢れていた。


2人の恋模様を主軸としているものの、その周りであまりにも愉快な出来事が次々と起きていくのでちょっとしたオムニバスを見ているようにも感じた。2人を取り巻く出来事は現実世界でありえそうなことからファンタジーみが強いことまで沢山。そして登場人物が全員とんでもなく味が濃ゆい。こんな人いるわーって人からいやこんな人おるかい!って人まで。常に現実とファンタジーの世界の間でふわふわとさせてくれるような作品だった。


舞台となるのは京都。黒髪の乙女らが通う大学はおそらく京都大学をモデルにしていると言われており、下鴨神社など名所も多く登場する。こりゃ聖地巡礼したくなる気持ちが分かる。


劇中の台詞で「高瀬川に飛び込んで死んでやる!」「いや高瀬川じゃ死ねないよ?」といったやり取りがあった。大阪公演と言うこともあり会場は大爆笑だった。高瀬川といえば京都を流れる川なのだが、見てもらった方が早いだろう。

参考画像:高瀬川

この足首ほどの深さの川を見てほしい。溺れる方が難しいですねw
ほかにもKBS(京都放送)をいじるくだりがあったりとご当地ネタが散りばめられており、何も知らずに見たけど関西の人間でよかった~という瞬間は多々あった。むしろこれ東京で通じたのか!?と心配になった。
おいでやす、京都。(ちなみにわたしは全然京都出身ではない)


あともうひとつ、絶対に言っておきたい可愛いは音楽。劇中で流れる音楽がもう全てとんでもなく可愛い。サントラ出たら絶対買う。中には黒髪の乙女が歌いながらナレーションをするような曲もあったが、可愛い音楽に可愛いしーちゃんの声がマッチしてもっと可愛い。夜は短し歩けよ乙女♪というフレーズしかもう思い出せないが兎にも角にも可愛い音楽だった。調べると音楽を担当されていたのは伊藤忠之さんという京都出身の方で、過去には劇プレの音楽も担当されていて驚いた。



キュンと笑いで溢れた幸せいっぱいの舞台だった。駅までの帰り道思い出してちょっとにやけてしまった。マスクがあってよかった。
1億年以上恋とかしていない干からびたアラサー女なのに恋っていいなあなんてうっかり思ってしまった。


キュンキュンでした。
なむなむ。

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