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変化する秋AO、SFCの面接中止が意味すること

コロナウイルスによる数年に1度の予測不能のトラブルの中、SFCが総合型選抜入試(旧名AO)の二次試験を中止しました。これを受け、我々beingは9月4日に「秋AO対策のために必要なことを学ぶ」をテーマにオンラインセミナーを開催しました。今回の記事では、セミナーの登壇者である筆者が秋AOでは何が求められるのか、それに対して何をすべきかをセミナーの内容を元に解説します!

面接がなくなったのは「至極当然」

今回のことは多くの受験生や関係者たちに激震の走る変更ではあったものの、筆者個人の見解としては「至極当然」の結果であると思っています。
大学という腰が重い組織の中で “AO入試総本山” のSFCがいち早く行動して道を作ったということは、他大学もそれに追随し、面接が中止となる可能性は十分にあります。つまり、受験生にあらたな価値が求められているのです。

まず、そもそも入試における面接にはどんな意味があるのでしょうか?
実は面接というのは「最後の一押し」であり、グレーゾーンを引き上げるためのセーフティーネットなのです。つまり、面接がなくなったことで “人間力”(熱意や人の良さ)でごまかせていたところがなくなりました。
これからは「論理力と客観性」による大学進学の必然性を提出書類に記せるか否かが大きな分かれ目となります。すなわち、既存のAO対策だけでは当然、対応不可能です。

SFC二次がなくなった理由

第一に、「なぜSFC2次がなくなったか」についてです。これには2つの理由があります。

SFC二次試験がなくなった理由

①公平な審査ができない
当然、面接を受ける場所のインターネット環境によって面接の質が変わります。そして、スムーズに配信出来たほうがよい印象を与えることができます。しかし、全員がオンライン面接に最適な環境(Wi-Fi、PC)を準備できているわけではありません。各家庭のご都合により、学力以外の所で評価に差が出てしまうのです。

②1次試験で事足りてしまう
みなさんご存知の通り、合否の基準は「入学の必然性・当人の個性と人間性・相手に伝えることのできる論理性」です。志望理由書で「論理力と研究内容」を判断し、プレゼンテーションビデオで「個性と人間性」を判断する。この2ステップで入学必然性の判断が可能であり、面接がいらないという結論に至ったのではないでしょうか。

秋AOはどう変わるか?

第二に、「秋AOはどう変わるか」についての考察をお伝えしていきたいと思います。秋AO入試のキーワード、それはズバリ、
・高度な論理性と客観性
です。面接がなくなったことにより、当然、求められる力が変化します。直接伝えなくても、相手を納得させることのできるスキルが必要となるだけでなく、自分の個性と考えを「論理的かつ客観的」に伝えられる能力の比重が上がるのです。具体的には以下の二つです。

①3分間プレゼンテーション・デザイン系資料(任意提出資料など)の重要度が上がる
⇒面接がない中、人間性・個性を判断してもらえる手段

②自由記述の変更点に対する合理性を問われる
⇒夏AOと記述する内容を変える場合(秋AOに出すなら、ほとんどの人がそうだと思うが)、「なぜ変えたか」への合理的理由が必要。
⇒ニュアンスでは伝えられないため、言語化力と表現力がポイント

今、やるべきこととは

第三に、「秋AO対策のために今やるべきこと」を解説していきます。まず、具体化力(文章力)のトレーニングを重ね、表現力を強化させましょう。具体的には何をすればよいのか?以下に示します。

今やるべきこと

まとめ+今、やるべきこと

最後に、SFCの総合型選抜入試における面接試験がなくなった理由と秋AOに対する考察、対策法をまとめてみましょう。

まとめ

まとめ②


・なぜ面接試験がなくなったのか
大学側の負担と1次試験で選考に事足りることを考慮し、大学が面接の必然性がないと判断したため。

・秋AOで求められることとは?
ニュアンスで伝えない「合理性」と「論理性」が求められる。
①客観的かつ論理的に伝える「志望理由書」
②自分の個性を出す「プレゼンビデオ・任意提出資料」

具体化力と表現力の強化
①ニュアンスで伝えず、「大学で学ぶ理由と展望」を具体的に書く。
②ビデオを収録する場所から、任意提出資料の色合いなど、「なぜここにしたか、なぜこのデザインなのか」というように、細部にまで意図を持つ。

以上のことから、SFC進学の必然性+「何となく」ではない、表現力論理力が必須になることが分かりますね。本記事を読んでまずは「明日」すべきこと。それは、志望理由書をご両親へ見せることです。一番身近な人を納得させられるだけの、論理力と文章力を付けましょう。

最後に

本記事はbeingで講師を務める傍ら、都内私立大学の客員教員、VERTEX.OFFICE Chairman、そしてキャリア教育連盟 認定インストラクターでもある小嶋彗史が執筆させていただきました。私のFacebookへ飛べるリンクを添付しますので、メッセンジャーからの質問もお待ちしております!最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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