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易経

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易経の簡単な説明記事です。
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2024年9月の記事一覧

易経 水火既済 63

卦辞 既済 亨 小利貞 初吉 終乱 きせいはとおる しょうはていによろし はじめはきち おわりはみだる 既済の時は通じます。小さい事なら正しくして良いです。始めは吉ですが終わりになると乱れます。 水火既済は既に「ととのっている」ことを意味します。完成されているとのことです。ですので、大きなことを目指すのではなく小さなことで修正していく方が良いのです。そして「完成」されたということはこれから時間が経つにつれて徐々に壊れていくことも意味します。それを「初吉 終乱(はじめはきち

易経 雷山小過 62

卦辞 小過 亨 利貞 可小事 不可大事 飛鳥遺之音 不宣上宣下 大吉  しょうかはとおる ていによろし しょうじにかなり だいじにかならず ひちょうこれがいんをのこす のぼるによろしからずくだるによろし だいき ち 小過の時は通じます。正しくしていれば良い。小さいことなら大丈夫だが、大きなことは不可である。飛んでいる鳥の音が聞こえるだけで鳥は見えない。上がっていくことは良くないが、下っていくのは良い、このようであれば大吉です。 積極的に物事を行うことではなく、消極的に少な

易経 風沢中孚 61

卦辞 中孚 豚魚吉 利渉大川 利貞  ちゅうふはとんぎょにしてきち たいせんをわたるによろし ていによろし 中孚の時は豚や魚までも吉である。大きなことを行っても良い。正しくして良いです。 真心・誠意がキーワードです。真心で誠意がある人は信用できます。嘘偽りなく行動を起こすのでそのような行動は大胆であっても良いことなのです。 なぜならその誠心誠意が相手にも伝わるからです。この卦は対人関係の卦であり、その関係はとても良好なことを告げています。 (2024/9/6) 三爻 得

易経 風水渙 59

卦辞 渙 亨 王仮有廟 利渉大川 利貞 かんはとおる おうゆうびょうにいたる たいせんをわたるによろし ていによろし 渙の時は通じます。王が先祖を祀る。大きなことを行ってよろしい。正しくして良いです。 渙は「散る」という意味です。悩みが散る、解放される。とネガティブなことなどはネガティブが無くなるので良いでしょう。しかし、安定して平凡無事だったからは、良いものも散ってしまうために混乱の兆しも考えられます。「散る」という事象なので、それが良いか悪いからその人・その物事次第と

易経 兌為沢 58

卦辞 兌 亨 利貞 だはとおる ていによろし 兌の時は通じます。正しくしてよい。 兌は少女を表します。少女が上卦下卦と両方あるので、おしゃべりなどで楽しい雰囲気な感じです。但し、少女が口でしゃべっているだけですから、大きなことは向いていないでしょう。小さい事であるなら正しくして良いということであります。口先だけのことなど口車に乗ったりと騙されることには注意です。また余計なことをしゃべって災難になる可能性もあることにも注意しましょう。(2024/9/28)

易経 巽為風 57

卦辞 巽 小亨 利有攸往 利見大人 そんはすこしくとおる いくところあるによろし たいじんをみるによろし 巽は少しなら通じます。従順に自然と進んで行くなら良いです。有識者に相談することはとても良いです。 風が下々に行き渡るように丁寧に順序よく進めていく様子を示しています。その進め方は「風」が表すように、柔軟に物事を進めることです。このような時は自分の独断で突き進むというやり方ではなく、専門的知識のある方や有識者に相談することを助言しています。 「巽」は上から「風」が行

易経 風山漸 53

卦辞 漸 女帰吉 利貞 ぜんは じょとつぐにきち ていによろし 漸の時、女性が順序正しくして嫁ぐのであれ吉である。正しくして良い。 漸の卦は「進む」という卦でありますが、「正しい順序」で進むことに重きを置いております。 この卦が出た時、お見合い結婚などで正しい順序で進むことは吉であると読むことができます。一足飛びとか一氣に駆け上がるとかは良くありません。基礎固めをしながら少しづつ進んでいきましょう。 易経では「進む」という意味の卦は地風升、火地晋、風山漸があります。

易経 火風鼎 50

卦辞 鼎 元吉 亨 ていはおおいにきち とおる 鼎の時は大いに吉である。通じます。 鼎は三足の祭器や礼器として用いられた金属器。肉などを煮て供献するのに使われていたものなので、とてもしっかりした堂々とした器です。 このように鼎は「三本の足でしっかり支えあって堂々としたもの」という象意から、安定している、協力しあっているという極めて順調な時とも言えます。近江商人の経営哲学の三方よし(売り手によし、買い手によし、世間によし)の状態であるとも言えます。従って、おおいに吉であり

易経 沢火革 49

卦辞 革 巳日乃孚 元亨利貞 悔亡 かくはおわるひにしてすなわちまことす おおいにとおるていによろし くいほろぶ 革の時は、改める日において改めることは誠実なことである。大いに通じます。正しくして良いです。悔いがなくなります。 古いものを捨て去り、新しく改める良い機会であることを告げています。転職したり、社長の交代などとても良い時期であるということですね。 (2024/9/26) 二爻 已日乃革之 征吉 无咎 おわるひにしてすなはちこれをあらたむ ゆけばきち とがなし

易経 沢水困 47

卦辞 困 亨 貞 大人吉无咎 有言不信 こんはとおる だだし たいじんはきちにしてとがなし ことあるもしんじられず 困の時は通じます。正しくしましょう。大人物は吉で咎めはない。言っても信じてもらえない。 困窮の状況です。今すぐ必要なものが手に入らない状態。大人物は吉と言ってますがどのようなことなのか、なかなか想定できませんね。 上卦は兌で口先だけ、下卦は坎で実がない。それゆえに言っても信じてもらえない状況であると読めます。八方塞がりの状況でなんとか脱出を試みたいところでも

易経 地風升 46

卦辞 升 元亨 用見大人 勿恤 南征吉 しょうはおおいにとおる もちいてたいじんをみる うれうるなかれ なんせいすればきち 升の時、大いに通じます。大人物に会うことができます。心配することはありません。南へ行くと良いです。 升が出た時は大いに望みが叶うでしょう。大人物にも出会うことができます。心配いりません。南(日の当たる所)へどんどん進んでいきましょう。 地風升は順調に進んで行く様子を表しています。順調に出世するという感じです。これは自分の能力が上司が認めてくれて進む

易経 沢地萃 45

卦辞 萃 亨 王仮有廟 利見大人 亨 利貞 用大牲吉 利有攸往 すいはとおる おうゆうびょうにいたる たいじんをみるによろし とおる ていによろし たいせいをもちいてきち ゆくところあるによろし 萃の時は通じます。王が先祖の霊廟を祀る。大人物に出会うことはとても良い。通じます。正しくして良い。大いなる生贄を捧げて吉である。進んでいくところはとても良い。 萃は集まる、集めるという意味です。物だけではなく心も一つに集まってくるという意味です。一つに集まってくるわけですから人々

易経 天風姤 44

卦辞 姤 女壮 勿用取女 こうはじょそうなり じょをとるにもちうるなかれ 姤の時はとても強気な女である。このような女を妻にしてはならない 姤は「出会う」という意味も含んでいます。しかしこの「出会い」には問題がありそうです。「薔薇には棘がある」と言われるように「美しい女性」に出会い、後で痛い目に会うような予感のすることを告げています。 結婚相手としてこの卦が出たらまずそのような女性は止めておいた方が無難でしょう。 近づいてきている女性でこの卦が出たらハニートラップなどの

易経 風雷益 42

卦辞 益 利有攸往 利渉大川 えきはゆくとこあるによろし たいせんをわたるによろし 益の時は進んでいってよろしい。大きなことを行って良い。益は「ます」とも読めます。増す・・・増えるということです。増収、増益、増員など大きくいろいろと増える時でもあります。チャンス到来とも言うべき時です。 大きな事業を行っても良いでしょう。 この卦は一つまえの山沢損の逆の形です。損は減らすという意味でしたが、まさしくその逆で増やすという意味になっているわけです。 (2024/9/25)