見出し画像

GCPの歴史 vol.4

続きです。

2019年 AI Platformの登場

AI PlatformはAIの構築から実行までの一連のサイクルをサポートするプラットフォームです。AIの構築はデータの分析、モデルの作成、学習、実行、のようなフェーズに分けられます。

スクリーンショット 2020-11-23 22.33.40

これまでのAI開発はフェーズごとに独立した環境を用意しており、フェーズごとに様々な外部のリソースを利用して、プログラミング環境の準備や学習環境の構築を行う必要がありました。AI PlatformはこれらAI開発の一連のフェーズをプラットフォーム化してそれぞれのフェーズを統合的に管理できます。これまでのCloud ML EngineやAutoMLなどはAI Plastformの一部として統合されました。

2018~2019年 マルチクラウドコンテナとサーバーレスコンテナ

2018年にGKE On-Premが発表されました。GKE On-Premは名前の通りオンプレミス環境でもGKEの技術をそのまま使うことができるようにしたものです。それだけではなくオンプレミスで動いているクラスタもGKEで動いているクラスタもGCPのコンソールから管理できるようになり、さらにオンプレミスとクラウドとのプライベート通信も簡単に提供してくれます。オンプレミスとクラウドと共存という技術に驚かされましtが、今までクラウドに執着していたgoogleがオンプレミスに近づいていく姿勢にも驚くものがありました。

翌年の2019ねんではAnthosというKubernetesクラスタを統合的に管理するはいブラットマルチクラウドプラットフォームが登場しました。これはオンプレミスを含むどのクラウド上(オンプレミス、GCP、AWSなど)にアプリがデプロイされていてもAnthosの管理画面から統合管理できるものです。特徴としては一度にビルドすればアプリに変更を加えることなくオンプレミスやサードパーティを含めたパブリッククラウドで実行できます。GCP上ではGKE、オンプレミスではGKE OnーPrem上で稼働します。Istioと連携することでアクセス管理やネットワークセグメンテーションによるきめ細かなセキュリティを実現できます。同じく発表されたAnthos Migrateを使用することで、かそうマシンをオンプレミスの他のクラウドからGKEのコンテナに最小限の労力でかつ自動的に移行できます。Anthosの登場でオンプレミスとGCPと他社製のクラウドと共存でき、ベンダーロックインのリスクを避けることもできるようになります。
GKE On-PremとAnthosはコンテナをどのクラスタでも同じように管理できるという特徴でサーバありきの世界ですが、同2019年にサーバーレスコンテナサービスCloud Runが登場しました。Cloud RunとはフルマネージドのサーバーレスコンテナのプラットフォームでHTTPリクエストを介してステートレスコンテナを実行できます。CLoud Runにコンテナをデプロイすると自動的にアプリにアクセスできるURLを発行してくれます。サーバのプロビジョニング、構成、管理など全てのインフラストラクチャー管理を抽象化しています。また、自動的にゼロからスケールし、不要になったタイミングで勝手にシャットダウンされます。コンテナアプリを必要な時に、必要な時間だけ使うことができるため料金も抑えることができます。Cloud Runはオートスケール機能もサポートしたGoogleらしいフルマネージドのサーバーレスサービスです。画像にAnthosによるマルチクラウドの例を載せておきます。

スクリーンショット 2020-11-23 22.49.05

最後に

全4回に渡って歴史からGCPの立ち位置について考えてきました。
多くのサービスを提供しつつも、GoogleとしてAWSや他の競合であるクラウドとの差別化という部分で確立した物を作ろうという企業理念を強く感じることができました。次回以降は実際になぜGCPなのか、という部分について考えていきたいとおもいます。ではまた。


N


私の常日頃の生活をベースに、皆さんの役に立てたり、探しているものを紹介できたらと思っています。今後もよろしくお願いします!