見出し画像

GCPの歴史 vol.1

続きです。

GCPはGAEから始まりその後登場したGoogle CloudStorage(GCS)、GoogleComputeEngine(GCE)などのクラウドサービスが一つに統合され今のGCPという名前で呼ばれるようになりました。現在はGoogleが「GoogleCloud」のブランド名で提供しているGsuiteやGoogleMapsPlatformなどの多数のプロダクトの一つとなっています。さらにGoogleCloudはパートナー、オープンソースのコンピュータやユーザ、技術者から形成されるより大規模なエコシステムの一部となっていて、そのすべてのサービスはGCPと同じGoogleのインフラ上で動いています。では少しGCPの11年の歴史をさかのぼりながら見ていきます。

2008年 GCPの幕開け GAEの登場

2008年にGoogleがGAEをは俵しました。これがGoogleのクラウドサービスの幕開けとなりました。GAEはWebアプリにフォーカスをあてたPaaSタイプのクラウドサービスです。バックグラウンドのデータベースにはDataStore(現Cloud DataStore)が採用されています。フルマネージドサービスとなっているためリリース後は特に運用保守の手間がなく、また優れたスケーリング機能を備えていました。

2010年GoogleCloudStorageの登場

当時のDataStoreにはバイナリデータをそのまま保存できる”B”inary”L”arge"OB"ject(Blob)プロパティがありましたが、データのサイズが最大1MBに制限される問題がありました。そのため当時のエンジニアあhDataStoreにファイルを分割して保存するなどといった作業を行っていました。2010年にGCSがリリースされBlobstoreサービスを利用してGCSにBlobデータを保存できるようになりました。

2011年 BigQueryの衝撃

2011年にBigQueryサービスがプレビュー版で登場しました。
BigQueryはGoogleが提供するデータ分析のためのクラウドサービスで高スケーラブルで信用性の高いGoogleのインフラで動いているのが最大の特徴になっています。また、BigQueryはSQL2011標準に準拠しているためSQLを習得しているならば低い学習コストで扱うことも可能になります。
BigQueryはもともとDremelという名前でGoogleの社内ツールとして使用されていた仕組みです。Googleが自社ツールで扱うデータはYoutubeやGmail、Googleサーチのログなどとても大きなものです。Googleはそのような大量のデータを保存sに、集まってくるデータを集計したり分析したりしています。GoogleはもともとMapReduceやGoogleFileSystem(GFS)などを自分たちのために開発し、集計や分析に活用していましたが、リアルタイム性では実用的ではありませんでした。Googleは自社で扱う数百億以上のデータセットに対してインタラクティブにクエリを発行した場合に数秒以内でのデータセットに対してインタラクティブにクエリを発行した場合に数秒以内で応答があり、さらにその結果に応じて次のクエリを発行できたり結果に合わせて統計データをビジュアルに表示できたりするシステムを必要としていました。その要求にこたえるためにDremelを自社開発しまsぢ多。BigQueryを使えばだれでもGoogleと同じ規模のデータを数秒で分析することが可能になります。

BigQueryはクラウドサービスです。ユーザ自らがハードウェアを準備してソフトウェアをインストールする必要はありません。必要なリソースはすべてGCP上にあります。数百億のデータを数秒で検索できるだけの大量のリソースが必要な時に必要な時間だけ使うことが可能になります。

2012年 GCEの登場

GAEはリリース直後から完成度の高いサービスでしたが次にあげる制限がありました。
・PaaSというシステムの特性上、ランタイム環境がGoogleのインフラに用意されているためプログラミング言語が限定されてしまう
・ローカル側の環境にファイルを置けない
・アプリからのリクエストに対してタイムアウトが短いこともある
・SSHでインスタンスにログインできない
・優れたスケーリングなどの恩恵を受けることができてもオンプレミス環境をそのままクラウドに移行することはできない

以上のように、スケーラブルなWebサービス環境を提供するPaaSのシステムとしては合理的な設計ではあるものの、パブリッククラウド流行の前、オンプレミス開発が当たり前の時代ではこれらの制限が受け入れがたかった認識があります。そのためGoogleはIaaS形式のクラウドサービスとしてGoogleComputeEngine(GCE)をリリースしました。

次回に2013年以降の話を続けます。ではまた。


N

私の常日頃の生活をベースに、皆さんの役に立てたり、探しているものを紹介できたらと思っています。今後もよろしくお願いします!