はじめの一歩に登場した謎のワード「最悪の結果」の正体

はじめの一歩の96巻と97巻で宮田と伊達が言った言葉である「最悪の結果」
これが何なのかを説明する事なく話は進んでいる
だが試合内容からこれを意味する言葉だという事がわかるのだ
「弱者が強者を倒した結果組織が滅ぶ」である
一歩は世界に最も近いと言われている選手だった
対し小島は世界から遠のいている選手だった
つまり弱者の小島が強者の一歩に勝つことで
「弱肉強食」の原理が崩壊し
強者と弱者の立場が逆転し
ユニバース25の引きこもりマウスがそうだった様に
弱者自身の手で組織が滅ぶと言う流れになる事を
宮田と伊達は懸念したのだ
こう言う事である
ボクシングと言うコミュニティそのもののパワーバランスが崩壊し
パワーバランスを維持出来なくなり
ボクシングと言うコミュニティそのものが自壊し滅ぶ
つまりボクシングに強さを求めても無意味と言うことになり
ボクシングが滅ぶ流れになる事を宮田と伊達は懸念したのだ
廃れるではな滅ぶと言うのがポイントで
小島の作戦は要するに
強者である一歩の勝ち方を解明する事で
その勝ち方を逆に利用する事で一歩に勝つと言うもの
つまり強者の手口を潰す事で弱者が強者に打ち勝つを
小島は試みたと言うものである
文庫版ゴルゴ13でのすぎもりまさたけの解説に
「プロ(強者)にとってノウハウを特定される事は死を意味する」と言うのがあるのだが
小島は一歩に対しこれを試み実践した試合である
この言葉を体現した試合がこの試合であり
以降の一歩が負け続きなのも、この試合の影響なのだ
何故死を意味するのかと言うと
この試合がそうだった様に
「弱者が強者を倒す」が実現可能なほど
強者はノウハウに固執しており
「弱点は治らないから弱点という」を強者は心得ているから
強者自身の弱点に繋がる情報であるノウハウの特定を強者は嫌がっているのだ
強者の心得の一つに「自分の強みと弱みを理解する」と言うのがあるのだが
見方を変えるとこれは「弱みを治さない」のが強者だと言う事にもなる
つまり何が「弱み」なのかまで特定される事になるから
「プロにとってノウハウを知られることは死を意味する」があるのだ
つまり強者と言うのは「完全無欠」な存在ではなく
何かしらの「弱み」を知られない様に振る舞っている存在にしかすぎず
それを知られ突かれる事に対し実は対応できないから
「ノウハウを知られる=死」と言う図式ができるのだ
例えばエビという生き物は逃げる時必ず後ろに逃げる
だから後ろから網を仕掛ければエビを捕まえるのは簡単
強者にとってノウハウを知られるとは
後ろから網を仕掛けられたエビと同じ状態に陥る事を意味しており
強者になれる具体的なノウハウ及び再現可能な強者のノウハウを
明かす強者が皆無なのも、強者がこれを心得ているからなのだ
つまり「最悪の結果」とは
「強者のノウハウが丸裸になり、弱者が強者を駆逐する事で弱者も強者も全滅する」の事を指すワードなのだ

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