Softball is not soft.
ソフトボールを初めてちゃんと認識したのは、たしかアトランタオリンピックのとき。TVでやっていた試合をたまたま見た。
子供ながらに、「ソフトボール?野球の下位互換、レクリエーションスポーツでしょ」と生意気にも上から目線で見ていたが、TVの中で繰り広げられる試合によってその認識は完全に覆された。
「なにこれ、全然ソフトじゃないじゃん……レクリエーションじゃないじゃん……」
短い塁間、狭い内野、体がぶつかるクロスプレー、あっという間に終盤になってしまうスピーディーな展開。
完全に舐めてた。ソフトボールすげぇ。
定時制高校に入ってゆるい軟式野球部で4年間過ごした後、大学ではソフトボール部に入ることにした。
野球サークルに入ることも考えたが、ゆるい軟式野球部で牧歌的に過ごしてきた自分では、ガチガチの高校球児上がりに混じってプレーするのは無理だろうと思ったのだ。
ソフトボールは高校の体育の授業でちょっとやっただけだけど、軟式野球やってたし多分なんとかなるだろう。
そんなふうに考えつつ、ソフト部の練習しているグラウンドに恐る恐る行ってみた。
先輩たちはめっちゃフレンドリーで歓迎してくれて、さっそくキャッチボールやってみる?と誘ってくれた。
渡されたボールを見て、触ってみると……
……話がちげぇじゃん!!
これ硬式ボールじゃん!!!
ソフトじゃなくてハードボールじゃん!!!!
高校の授業で使ったボールはゴムソフトボール。軟式野球ボールのでかい版だと当時の自分は認識していた。(厳密には構造が違う)
「ソフトボール」とはこのボールの事だと思っていたのだ。硬式ボールに比べてソフトだから……というような理解の仕方だった。(※実際にはゴムボールも別に柔らかくないし普通に硬い)
しかし、実際に大学ソフトボールで使うのは革ボール。硬式野球ボールのでかい版だ。構造も硬式野球ボールと同じ。
でかいし硬いし重い。
頭に当たったら死ぬやつじゃんこれ。
とりあえず投げてみたものの、でかいうえに革が滑るためか手からすっぽ抜けて山なりの「ふわわぁ~~~ん」って感じの球しか投げられない。いや違うんですよ先輩!!私ちゃんともっと真っ直ぐシュッて投げられるんですよ!!!マジで!!!!
内野ノックも受けてみた。
近い……ノッカーとの距離がちけぇよ……こえぇよ……。
しかもボールが弾まない。軟式野球と同じ感覚でバウンドを待ってるとボールが自分のとこまで来ない。足使って前に出て、しっかり腰落として捕る必要がある。疲れる。
なにこれ全然ソフトじゃないじゃん……ハードじゃん……。
またしても舐めていた。ソフトボールやべぇ。
そんなこんなで、途中肩を痛めたりもしつつ、なんとか4年間部活をやり遂げた。
最近は全然行けていないが、卒業後も練習や合宿のお手伝いに顔を出したりもした。
年に1回OBOG会でしかプレーしないぐらい頻度が減っても、未だに上手くなりたくてYouTube等で上達のヒントを探している。
自分は絵を描くので、ソフトボールを題材にした絵やマンガも時々描いている。
卒業後も、ソフトボールへの興味が尽きない。何故なんだろう。
ソフト部の雰囲気が良かったから。
部の同期や先輩後輩みんな尊敬できて好きだから。
単純に、ボールを捕って投げるのが楽しいから。
練習して上手くなるのが面白いから。
そんなの別にソフトボールに限らないじゃないか、とも思う。
だけど何故か自分にとってはソフトボールは特別なのだ。
決して易しいものではない。
めちゃくちゃ難しい。
だから楽しい。
※絵だけ貼り付けて終わりにしようと思ってたのに、ついでにちょっとのつもりで書き始めたら長文になってしまった。こういう所にもソフトボールの魔力がはたらいている。ソフトボール怖え。
この記事が参加している募集
ご覧いただきありがとうございます。もしよろしければサポートをお願いいたします。❤やシェアも大歓迎です! いただいたサポートは創作活動のための資材購入費とさせていただきます。心に残る作品作りを心がけ、精進してまいります!