あとがき

私は、人生で一番泣いた日を覚えています。

それは10年前、離婚裁判中で子供と会えない日が続いていました。お互いの弁護士が長期間、子供が父親に会えない状況は良くないということで相手方の弁護士事務所で4時間だけ会わせてくれることになったのです。一年?一年半ぶりだったでしょうか。私は先に2階の事務所で待っていました。そうすると子供が弁護士に手を引かれて入ってきました。その時、子供を抱っこして階段を降りるときにその温もりと重みに涙が溢れました。この日が人生で一番泣いた日です。

私は、この時の裁判でも親権を争っていました。母親のヒステリック、利己的、親権者に相応しくない理由をいくつも指摘していましたが、結局は親権者は母親でした。日本では約8割の親権が母親になります。それは離婚に至るまでにより子供と過ごしていて子供の生活の変化や精神的負担を軽減できるからとのことです。しかし、実際には親権者に相応しくない母親もいるわけですが、離婚裁判ではそれが判断できないのでとりあえず、母親にしとくほうが無難だろうということです。その辺をどちらが最適なのか見分ける制度でもできればと思いますが、2026年からは共同親権も導入されるのでもうその必要はないかもしれません。

後日談ですが、私と立場が逆になった母親に弁護士が養育費請求をするのですが、案の定、支払う気はありませんでした。収入の差があり僅か月額数千円でしたが、それさえも拒みました。また、離婚時に渡した子供の進学の為の学資保険も解約して使っていました。私は、顛末すべてを子供に正直に話しました。

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