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大人の社会科見学Vol.2!白神ワイナリー(GARUTSU株式会社)>>シードル醸造所

おうちにいながら弘前の事業者を楽しく美味しく応援するプロジェクト「ヒロサキ大人の社会科見学」。第2回は「津軽のONE TEAM」が醸すシードル醸造所@白神ワイナリー(GARUTSU株式会社)を、ブランディングディレクターの久保茜さんにご案内していただきました。

INTRODUCTION

青森県南西部に位置し、ユネスコ世界自然遺産に日本で初めて登録された白神山地の玄関口・西目屋村。白神ワイナリーは道の駅「ビーチにしめや」の施設内にある醸造所で、土地ならではの味わいあるシードルを醸しています。

イベント概要


・開 催 日 :2020年5月16日(土)
・開催時間:14:00-15:00
・参加人数:最大30名程度
・参 加 費 :4,000円(シードル375ml×2本付き、送料、参加費込み)
1本は数量限定・日本で唯一?のアマビエシードル!もう1本は①白神ピュアシードル、②白神ピュアシードルMixストロベリー、③白神ピュアシードルMixグレープから1本

・体験内容:
 -白神ワイナリーのシードルご紹介
 -シードル醸造所見学ツアー
 -質問コーナー、雑談など
・主催:HIROSAKI ORANDO(Next Commons Lab弘前)
・協力:白神ワイナリー(GARUTSU株式会社)

イベントページはこちら↓
\ヒロサキ大人の社会科見学!/>>白神ワイナリー シードル醸造所



ワイナリーはガラス張りのため、道の駅を訪れる一般のお客さんも外から醸造の様子を自由に見学できますが、今回は関係者以外立ち入り禁止の醸造所の中を見学させてくださいました!

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↑道の駅内から見た白神ワイナリーの外観。

醸造担当の白戸孝之さんにご登場いただき、早速見学スタート!・・・の前にまずは参加者の皆さんと一緒にシードルで乾杯。お酒を片手にゆるりと見学を楽しめるのは、オンライン社会科見学ならでは。

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↑配信中の模様。醸造所を案内してくださった醸造家の白戸さん(左)とブランディングディレクターの久保さん(右)。


白神ワイナリーができるまで


GARUTSUのはじまりはお酒・・・ではなく、はちみつでした。2013年から道の駅の屋上で養蜂を行い、四季をテーマにした「白神生はちみつ」の販売とジェラートショップの運営がはじまります。
その後、ご縁あって弘前のまちなかで県産りんごを使ったシードルの発信拠点をつくるべく、2017年に「GARUTSU株式会社」が誕生。現在は社長、醸造家2名・店舗運営や広報2名の5名と、少数精鋭ながらパワフルにシードルづくりに励まれています。弘前市代官町の醸造所に続き二番目にできた白神ワイナリーは、将来的にワイン醸造に取り組むことを見据えてこのような名前をつけたのだそう。

シードルの作り方&醸造所案内

次に、醸造家の白戸さんがシードルの作り方と醸造時に使う機械についてご説明してくださいました。

シードル.001


まずはりんごを一つずつ綺麗に洗い、潰れている箇所は取り除いたのち、機械で実を破砕します。次に、砕いたりんごを搾り機にかけて搾汁。搾ったジュースはタンクの中で1か月〜1か月半ほど発酵させた後、タンクの上澄みと底の澱(おり)を分けて(澱引き)別のタンクに移します。ガスを注入して瓶詰めし、ラベルをかけたら完成!

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↑りんごを洗浄している様子。洗ったあとは写真中央の機械でりんごを破砕し、左端の機械で搾汁します。

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↑シードルの発酵状態を確認する白戸さん。いい笑顔!

こうしてできたのが白神ワイナリーのシードルです。

西目屋村は弘前市よりも山間部にあるため、仕込み時期によってはシードルの出来方に違いを生むのだそう。というのも、発酵に必要な酵母も生き物であり、多少の暖かさがないと動かないため、冬場などは仕込みに時間がかかるのです。それが土地の「テロワール」(Terroir(仏):生育地の地理、地勢、気候による酒の特徴のこと)になるのだと白戸さんは言います。

シードルといえば甘口のイメージを持っている人が多いかもしれませんが、GARUTSUのシードルはどれも辛口。それには「食事と一緒にシードルを楽しんでほしい」という思いが込められています。食前酒やデザートワインとして飲むなら甘口でもいいけれど、甘口だと料理と合わせにくい。辛口ならどんな料理にも合うということで、食中酒としてのシードルをつくられています。
ちなみに、GARUTSUイチオシのおつまみは馬刺し。臭みがなく、お肉が苦手な方でも美味しく食べられるとのこと!

シードルのラインナップ

定番は「白神ピュアシードル」。白神のブナの天然酵母を使って発酵させているのと、白神山地の近郊でとれたりんごのみを使用しているのが大きな特徴です。仕入れによってブレンドしているりんごの品種が異なるため、シードルの色味が多少違うこともあります。

そして新型コロナウイルスが流行している現在、疫病退散の願いを込めて弘前のデザイナーさんとコラボしてつくったのが限定の「アマビエシードル」。王林や金星など数種類の品種をブレンド。「これを飲んで『コロナを撃退するぞ!』という気持ちになっていただければと思ってつくらせていただきました。(久保さん)」

シードルにそれぞれぶどう・いちごをミックスした「白神ピュアシードルMixグレープ」「白神ピュアシードルMixストロベリー」も。「グレープ」は自社で採れたスチューベン(青森の特産品。一般的な品種より小粒)をミックスしたシードルで、「ストロベリー」はむつ市の農家さんから夏秋いちごを仕入れてミックス。どちらも青森の風土を感じられるシードルです。
(商品の詳細はネットショップでもご覧になれます)

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↑久保さんが手にしているのはグレープMixのボトル。ラベルも可愛いですね。

姉妹店のご紹介

GARUTSUの姉妹店も紹介していただきました!お近くにお越しの際は、ぜひ足を運んでみてください。

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↑弘前市代官町GARUTSUの店舗外観。醸造所も併設。

CIDER ROOM GARUTSU(弘前市代官町)
弘前市街地にある醸造所では、「日常にサイダーを」をテーマに、シードルをより身近に感じてもらえるようなブランドを展開。アメリカ由来の「クラフトサイダー」という呼び名で統一しており、ビール瓶に詰めているのもグラスに注いでカジュアルに楽しんでもらえたらという思いから。ラベルもお洒落で、醸造家の今さんがラベルデザインも手がけているそう。
ビールに使われるエール酵母で発酵させた辛口のサイダーや、白ワイン酵母で発酵させたアップルワインなど、多様なサイダーを挑戦的につくっていらっしゃいます。ひとつひとつ自分たちの手でいいものをつくっていこうという姿勢もクールで魅力的です。

BeFavo(道の駅ビーチにしめや/デザートショップ)
同道の駅内にある姉妹店「BeFavo(ビファーボ)」は、近隣で採れた山菜などを使ったジェラートやソフトクリームのお店。お店で大人気の「生はちみつソフトクリーム」をイベント中に実演した場面では、きらきら輝く黄金色のはちみつがソフトクリームに降り注ぐ様子に、「美味しそう〜!」と画面越しの皆さんのテンションもアップ。この白神生はちみつは白神ワイナリーのネットショップでも取り扱いスタートとのこと!バニラアイスにかけて食べると、お店の味がおうちでも楽しめます。

Garutsu Cidre&Wine(東京・武蔵小山) 
東京都の武蔵小山にもある同名の姉妹店にも、GARUTSUのシードルが全種類揃っているそう。立ち飲みスタイルでカジュアルに、お一人でもふらっと行けるお店です。おつまみやワインもお楽しみいただけます。
◎東京GarutsuのFacebookはこちら

最後に、参加者の皆さんからいただいた質問と回答の一部をご紹介!

Q. 東京で買えるお店はありますか?
A. 青森のアンテナショップ「AoMoLink赤坂(あおもりんく)」にて、白神ワイナリーのシードルと代官町のシードルどちらも購入可能。また、公式通販ページにも力を入れ始めています。白神ワイナリーの魅力をお伝えできるよう随時更新していくので、是非チェックしてみてください!


Q. 弘前のシードル事情は?
A. 現在弘前に醸造所を構えている企業は7つ。りんご農家さんがシードルづくりをするのが主流のなか、りんごをつくらずにシードルをつくっているのは白神ワイナリーぐらい。お酒をつくりたくてりんごを(栽培せず)仕入れてシードルをつくっているのは県内では珍しいかもしれないですね。

 \詳しくはこちらもあわせてご覧ください/
弘前市内のシードル一覧
弘前シードルマップ


Q. これからチャレンジしたいお酒はありますか?
A. ぶどう畑が今年で3年目なので、今年から収穫できそう。来年はしっかり収穫できると思うのですが。白神で育てたぶどうで、白神にある醸造所でつくるワインに今いちばん挑戦したいです!

おわりに

今回のイベントには県外からご参加されたお客様も多く、シードルに馴染みがない方が多かったもよう。珍しそうにシードルを味わっていらっしゃる様子は、もともとりんごに親しみ深い地元の人間にはかえって新鮮に映りました。イベントを通じて少しでもシードルとお近づきになっていただけたなら幸いです。
シードルがりんごの文化・お酒の文化として、日々の生活の中により浸透していくことを願うとともに、弘前のシードル産業がもっと盛り上がっていくのが楽しみでなりません。白神ワイナリーをはじめとした弘前ワインの今後にも目が離せませんね!


◎GARUTSUへのリンク
・ネットショップ
https://garutsu.co.jp

・Facebook・・・日々の情報はこちらから!
https://www.facebook.com/GARUTSU


◎GARUTSUや弘前シードルについてもっと知る
GARUTSUの過去のインタビュー記事やシードルについての記事をまとめました。こちらもぜひご覧ください。





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