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介護日記#5 介護1そして 緊急搬送

平成27年2月7日にレビー小体型認知症と診断を受けた母の介護日記。

支援1の認定から始まり、徐々に出来る事が出来なくなり支援2、介護1と介護度が重くなっていった母。体調を崩した時は、かかりつけ医に服薬を調整してもらいその後どうにか安定した生活が戻ってきた。娘の私は正社員でフルタイム勤務だったのをパートに変更し、デイサービスの送迎に間に合うようにした。大丈夫だろうか、と心配した浮腫や幻視、ロボットの様な強張った歩行状態の悪化はアリセプトを5mgから10mgに変更したことでびっくりする位落ち着いた。人により効果は違うだろうが、母は初診時に処方してもらった時からとにかく相性が良かったようだ。劇的にもとの生活に戻れた様な気がする。

落ち着いた生活は暫く続いた。

デイサービスからの電話だった。何事だろうかと電話に出ると、デイサービス内で母が転倒したとの報告だった。私は気が動転していたのかもしれない。ゆっくり今考えれば色々な方法が浮かぶが、その時は近所にあるかかりつけの整形外科医院でレントゲンを撮影してもらうという選択をした。診断としては折れている所はみられず打撲。

その時点で痛がっていたので、デイサービスから借りた車椅子で自宅に戻る。湿布とロキソニンを処方してもらい翌日もデイサービスを利用した。約一週間ほど湿布とロキソニンで痛みを和らげながらデイサービスにも毎日通ってもらい今後リハビリをどうするか、暫くは動けないようなので区分変更の依頼をし認定調査をしてもらおうかなどケアマネと相談しながらあっという間に一日が過ぎていった。結果、区分変更もしてもらう事に。

そしてデイサービスの予定が無い日曜日、私と母は朝を普通にむかえた。

朝から母の何かがおかしい。

母の様子が変だった。お昼過ぎから息遣いがおかしくなりゼロゼロという不協和音がしている。うつらうつらはいつもの事だが、時間が過ぎていくうちに声をかけても覚醒せず反応が無い状態に。その時点で昼間の15時だったのだが、このまま夜を迎えたら後悔するかもしれないと頭によぎり救急車を呼ぶ。

日曜日のゆったりとした午後、道もさほど渋滞しておらず比較的すぐに来てくれた。てきぱきとした隊員の様子が有り難かった。大きな病院に搬送して貰い診察が始まる。搬送時意識はほとんど無く、息もやっとだったのが徐々に息をし始めたとの事。更に色々な検査を受け病気を特定していくが、暫くして外科医から説明を受ける事となった。

病名は『急性腹膜炎・十二指腸穿孔』『骨盤骨折』要するにお腹に穴が開いてしまい食べたものがお腹の中にたまって炎症を起こしている状態。そして骨盤骨折も。

レビー小体型認知症は薬の過剰反応が見られるので服薬していたロキソニンが原因か?そしてやはり骨盤骨折もしていた。今思えば転倒したあの日あの時、大きな病院で全身見て貰えば良かったとつくづく思う。ごめんねお母さん、苦しい思いさせてしまった。

医師から今すぐ緊急手術をしなければ命が危ないです、やっても大丈夫ですか?と。

緊急手術となった。

一年前のコロナがまだそこまで心配されていなかった2020年2月16日の事だった。もしこれが3月であれば入院先も決まらなかったかもしれない、外科医がいなければ手術も出来なかったかもしれない、搬送が昼間だったから上手く段取りが取れたのかもしれない。全ては成るようになる。余り深く考え無いことにした。命は不思議だ。生かされているとつくづく感じる。

手術は夕方から夜中までかかったが無事終了した。後は合併症などの心配、本人の体力勝負、祈るしかなかった。

元気な頃の母に戻れるよう手を尽くす。果たして選択は間違ってはいないか自問自答しながら日々すごしていく。戦いはまだ始まったばかり。

母の入院中に介護認定の知らせが来た、介護2だった。

転倒した母の事は色々気になる点がある。高齢者の転倒の場合骨折が考えられる。ましてやデイサービスなどの施設内での転倒は訴訟問題にまで発展するケースもあるわけで。

母の場合バタンと何もない所で倒れてしまったとデイサービスの施設長からきいた。後から解った事だが、入院中反応が気になる点があると検査した結果、小さいが脳梗塞を起こした箇所が見つかった。あくまでも仮説だが、あの転倒した日に脳梗塞を起こし倒れたのであれば納得出来る。やはり転倒したその日に全身を見てくれる病院に見てもらうべきだった、今更ながら残念だ。しかし、後悔しても仕方がない。

さて入院中の事はまた次に記すとしよう。      明日は晴れたら良いな。

母の介護1から介護2になった頃の様子を記してみました。転倒し、入院してしまった事は大変ショックでした。それから激動な入院生活がはじります。それはまた次回に記していきたいと思います。

読んで頂きありがとうございます。      少しでも何かお役にたてれば嬉しく思います。読んで頂いている事は私の日々の生活の励みになっています。