第1回 所詮この世は焼肉定食 / Youtube用台本
イントロ
今日から「就職氷河期世代のこれからを考える」というテーマで、動画を投稿していきます。
何卒よろしくお願いします。
第1回目ということなので、今日はオリエンテーションと言いますかプロローグと言いますか、序文に当たるようなお話ができればと考えています。
まず、当チャンネルの最もコアな部分の前提をご説明します。
当チャンネルは、「これからを考える」とある通り、就職氷河期世代の過去についての言及や検証は、ほかのチャンネルにお任せし、あくまで我々当事者の現在と未来を見据えてお話する方針でやってまいります。
就職氷河期とは何だったのか、いかにしてこの世代が生み出されたのか、その結果どういった社会問題や分断が引き起こされたのか、という部分に関しては、すでに多くの人によって語られていますので、当チャンネルは積極的にこの部分に踏み込むことは致しません。
その代わりに、当チャンネルは、就職氷河期世代の当事者である私が、目前に迫りつつある50代以降の壮年期から老年期を「どう生きるべきか」の指針と生存戦略を考察していくというテーマに注力していこうと考えています。
チャンネルのターゲットは、就職氷河期世代であり、その中でもいわゆる「底辺層」に落ちた人
聞くところによると、Youtubeの視聴者のボリュームゾーンは40代以上の中年や高齢者変化しているとのことで、Youtubeもいい感じで私と同世代の「やや老いた」メディアになりつつあるらしいです。こういったテーマの動画もまあまあ視聴の需要はあるのではないかと踏んでこのプラットフォームを選びました。
当チャンネルのターゲットは、就職氷河期世代であり、その中でもいわゆる「底辺層」に落ちた人を対象にしています。
私自身も貯金なし、家族なし、友達なしで、現在は非正規雇用で働く身であり、2年前までは生活保護を受給していた人間です。
ようするに無敵の人、ですね。
ただし、世間一般で持たれている悲壮感はあまりなく、むしろ幸福度合いは、人並みか、ともすればそれ以上かもしれないという心持ちで日々生活しています。
動画を製作にするにあたり、様々なニュースや言説を参照していく予定ではありますが、1番のソースは私自身の体験ということになります。
ゆえに、自ずと底辺層向けの動画になると思います。
とはいえ、就職氷河期世代といっても、私は一時期は厳しいレースを勝ち抜いて、それなりの大きな会社で正社員として働いていた時期はありました。
自分で言うのもなんですが、私は浪人こそしましたが、東京の難関大学に入学できるほどの地頭と、努力する根性や要領の良さは持ち合わせていたようで、人生のある地点までは、勝ち組とは言わないまでも中央値付近で踏ん張ることはできていました。
そこから40代に突入するタイミングで、一気に底辺層まで転げ落ちたわけですが、かつてはまあまあ踏ん張っていた、という点を活かして、やろうと思えば「就職氷河期でも努力次第で何とかなるよ」と何の役にも立たない胸糞悪いマウントを取ることもできそうですが、そこから得られる知見や優越感に、特段有意義なものを感じません。
いまや世は大分断世界、とも言うべきこの世相で、私は、私自身と私のお仲間が、少しでも幸福に穏やかに生きていくための営みとして、当チャンネルを運営していくつもりで、目的はそれ以上でも以下でもありません。
不必要に、私とは違う世界を生きている人たちの心を満たすような動画を投稿するリソースは、持ち合わせてはおりません。
私が所属する小さな世界と、私が好ましく思う人々に向けてのみ、私のリソースを使います。
この国に対する“敵意”
世の中を良くしようとか、もっと自分たちを救済しろ、などと訴える気概もありません。
ただただ、私が5、6年ほどかけて確立したサバイバル術的な生存戦略を、必要と仰っていただける人にシェアしたい気持ちで、このチャンネルを始めることにしました。
むしろ世の中、もっと具体的に言えば、就職氷河期世代を作ったこの日本という国に対して、持ち合わせている感情としては、敵意、という言葉が適切であるように思います。
例えば、職場に嫌いな上司や同僚がいたら、あなたはどう思いますか?
もっと良くなって欲しいとか、もっと自分たちを救済しろ、なんて頭を垂れますか?
私はそんなことは致しません。
どうやったら自分はノーダメージのまま、相手を怒らせることができるか、とか、上の立場に出世できるかとか考える人間です。
当の本人たちに復讐を実行した代償として、自分もダメージを負うのは嫌なので、やり方はそれ相応に考えますが、敵意は敵意、嫌悪は嫌悪、です。
無敵の人である私が、例えばそこら辺を歩いている人を通り魔的に危害を加えないのは、世の中=その辺を歩いている人=復讐の対象、とは私は認識しないのと、通り魔事件など起こせば社会にそれ相応の報復をされることが確定しているからです。
それでも、敵意は敵意です。
何十年にも渡って育まれた就職氷河期世代を生み出した日本という国を嫌悪する感情は、それはそれとして私という人間の中に留まり続ています。
これからこの動画でお話していく内容は、結局のところ、いかに自分はノーダメージのまま、この国をおちょくっていけるか、というテーマに集約されるでしょう。
悪意=自分の外側から不利益を押し付けてくる強制力
国家とか社会とか企業とか、人が集まれば、もれなく「悪意」は生まれます。
この場合の悪意とは、自分の外側から不利益を押し付けてくる強制力とも言い換えられます。
日本の場合、特に就職氷河期世代にとっては、「理不尽なゲームチェンジ」「前世代からの負債の押し付け」等からの、真綿で首を締めるような貧困が、わかりやすい不利益を押し付けてくる強制力=悪意だと私は認識しています。
これがもっと治安の悪い国へ行けば、内戦や紛争、テロや犯罪、日本とは比べ物にならない貧困といった、直接的な暴力を伴う形で生存権を脅かす悪意が表出するでしょう。
あるいは毎日通う職場、という風に考えれば、上司からのパワハラ、長時間残業の強要、無能な同僚の尻ぬぐい、といったことが悪意の顕現と捉えます。
悪意の顕現の在り様については、さておきますが、ともあれ、人間社会で生きていくことは、この一定量生み出される悪意への対処法を身に着ける必要があります。
でなければ、自分が悪意に食い尽くされて不幸に陥ります。
こんな悪意=不利益を押し付けてくる強制力など想像ができないという人がいれば、その人はきっと優しい親や裕福な実家といった強力な庇護者に恵まれているのでしょう。
私は毒親育ちで、小学生の頃から学費や生活費のために新聞配達などして稼ぐ必要がある環境で生まれ育ったので、いつもいつもこの悪意との戦い方(あるいは逃げ方)を模索する日々でした。
学校や就職先で、色々な人やコミュニティを知るたびに、いかに自分がハードモードで生きてきたのかを知ることになりましたが、それはまた別の機会に致します。
ともあれ、私がお伝えしたいのは、世界のどこに逃げようが、そこに悪意=不利益を押し付けてくる強制力は存在していて、その悪意とは戦ったり逃げたり、といった対処が必要で、それをしなければ、ただただ食い尽くされて終わりだということです。
そして近年この国に生まれた就職氷河期世代も、日本なりの悪意の顕現だと私は捉えています。
悪意には対処が必要です。
悪意に対して、頭を垂れる必要もありません。
良くしようとか、自分を救済しろと、働きかけたり願う対象でもありません。
就職氷河期×ASDというコンボにより役満が確定
今後、このチャンネルの動画を視聴していただくにあたり、このことも開示しておいたほうが良いでしょう。
私は、ASD(自閉症スペクトラム障害)の当事者です。
最近流行している自称やファッション発達障害ではなく、精神科で確定診断を受けています。
ASDに起因した人間関係のトラブルにより悪い状況がさらに悪くなったり、新しい環境で再起しようとした時に、大きな足かせになったりしました。
人により、様々な底辺層への落下ストーリーがあるでしょうが、私の場合、就職氷河期×ASDというコンボにより、役満が確定したといったところです。
やはり、ASDや自閉症スペクトラム障害がどういったものか、という部分は昨今あちらこちらで語られているテーマでありますので、当チャンネルでそこを掘り下げるつもりはありませんが、たびたびASDも絡めた体験記や考察をすることになると思うので、あらかじめご承知おきいただいた方が良いと考えた次第です。
今後のお品書き(予定)
さて最後にこれから予定している動画テーマをお知らせして、今回は締めようと思います。
・就職氷河期世代の実現可能な戦い方はサイレントテロで、積極的に税金を食いつぶすことである
・無敵の人が、文字通り無敵である理由 ~実体験からのレポート~
・生活保護受給までのアクションプラン
・正社員と賃金1/3の契約社員が「仲良く」「同程度の職責」で「同程度の職務内容」で深夜残業している職場の、コントより笑える実態
・実際に就労支援施設を利用してみてわかったこと & 就労支援施設のスタッフとして働いてみてわかったこと
・「いのちの電話」で電話相談員のボランティアとして活動してみてわかったこと
現状用意できているネタの弾数はこのような感じです。
次回以降は、この中から適宜ネタを選んで動画を製作していきます。
動画の投稿頻度は、現在は週に1回程度を想定していますが、成り行きにまかせつつ、柔軟に変更せざるを得なくなるとも思っています。
どうか、チャンネル登録をして次の動画をお待ちいただけますと幸いです。
本日はご視聴ありがとうございました。
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