NBAデイリーレポート(11/7, THU)
スティーヴ・バルマー
今日はポール・ジョージがシクサーになってはじめて古巣のクリッパーズと対戦すると言う事で、クリッパーズとジョージがメインの話題のひとつになりました。
ESPNがこの試合に向けて準備してきた記事の中に、クリッパーズのオーナーのスティーヴ・バルマーがなぜジョージと再契約しなかったかについて話しをしていたので紹介します。
スティーヴ・バルマー2
現在イスラエルのハポエル・テルアヴィブでプレーしているパトリック・ベヴァリーが2019年にクリッパーズと契約した時に、オーナーのスティーヴ・バルマーと裏取引をしたことを明かしました。
ベヴァリーは2019年にキングスからの3年$50Mの契約を蹴って、クリッパーズの3年$40Mの契約を選んだそうです。その理由はバルマーがロスに94個のバスケットボールコートをつくることを彼に約束してくれたからだそうです。しかし、クリッパーズはたった2こしかつくらなかったそうです。
NBAのCBA迂回防止ルールでは、それらの補償が選手の契約に含まれているかCBAで明確に認可されていなければ、チームがそれ以外の補償を選手に提供したり手配することを禁止しています。例えば、CBAではチームが選手たちのチャリティーにいくらまで寄付できるかが文章で定められていて、年間1選手につき$20,000まで、全体で$75,000を超えてはならない事になっています。ただ、このような定義も当時のCBAでは曖昧だったようです。
このようなグレーがクリッパーズに関しては限りなくブラックになるのは、彼らはこのような契約外の報酬やタンパリングのような事を過去にもやってきているからです。その全てはバルマーがクリッパーズを買収した後の事です。
みなさんはクリッパーズが2015年のFAで、マーヴェリックスと契約合意をしたデアンドレ・ジョーダンを「誘拐して自分たちと契約するまで解放しないと人質にした」事件を覚えているでしょうか?これをNBAが調査したところ、クリッパーズはジョーダンにレクサスからの年間$200,000のエンドースメントを約束していた事がわかりました。結果、ジョーダンはそのエンドースメントのためにクリッパーズを選んだ訳ではない事がわかりましたが、NBAはクリッパーズに$250,000の罰金を課しています。
また、2020年にはカワイ・レナードと契約するために、レナードの叔父でアドバイザーであるデニス・ロバートソンに$2.5Mを払うことを約束した疑惑があがり、ロバートソンから訴えられていました。
最近も元クリッパーズのトレーナーのランディー・シェルトンが、レナード獲得のために動けばクリッパーズからの職を約束されたとタンパリング疑惑を主張しています。
このような事はNBAでは裏で割と起こっていそうですが(個人の感想)、この10年で4つも契約にまつわる疑惑が出てくるのは異例です。バルマーの元で皆がミッション達成のためにかなりのプレッシャーを与えられているのか、バルマーが裁判になっても金をかけて潰せるor金で解決できると考えているのか、バスケットボール・オペレーション部門のカルチャーなのかどうかはわかりませんが、もうちょっとバレないようにやってもらいたいですね。(ただ、これもかなり前の話なので、今はもうこのような事はやっていないのかもしれませんが)
ちなみに、グーグルのAIによると、バスケットボールコートをひとつつくるコストは$17,200~$76,000だそうです。中には$12,500~$115,00かかるというサイトもあり、もしベヴァリーのために94のコートをつくるとなると、土地の取得を含めれば総額はおよそ$7.1M以上かかるのは間違いありません。バルマーにとっては私たちが本1冊買うようなレベルで問題ないかもしれませんが、なぜわざわざそのような約束をしてしまったのかはナゾです。ぜひ、ベヴァリー本人がバルマーにインタビューして欲しいと思います。
クリッパーズは2018年にロスに350個のバスケットボールコートをリノベするために$10Mを寄付しています。1コートにつきおよそ$28,000かかる計算になります。
ポール・ジョージ vs ザ・ウォール
ポール・ジョージがインテュイット・ドームのザ・ウォールについて:
「私はザ・ウォールに勝ったと思う。2本中2本決めた」
ヤニスのトレードの可能性について
ESPNのボビー・マークスがヤニスについて:「チームがそのように苦戦している時は、間違いなくヤニスの将来について疑問が出てくる。しかし、ヤニス自身はトレードを求めてはいない。ミルウォーキーも彼をトレードするつもりはない。彼らは今シーズン序盤でこのロスターに何が問題だったのかを理解しようとしている。私は現時点ではヤニスの架空のトレードのことは考えなくてもよいと思っている。その点についての心配はない」
個人的には、ミドルトンの復帰待ち&デッドラインでディフェンス強化のトレードをして(もっとヴァーサタイルになる)からの、夏のチーム解体でヤニス中心のチームづくりの流れになるのではないかと思います。このまま一ヶ月も負け続けるようなら話は変わってくるかもしれません。
ブルズのプレースタイルの変化
シカゴ・トリビューン紙からの抄訳です。
そこでどれだけブルズのスタイルが変わったのか調べてみました。
ブルズのミドルレンジの15~19ftのアテンプトは昨シーズン7.3本で2位。今シーズンは3.1本で25位。
そのデローザンを獲得したキングスは、ミドルレンジの15~19ftは昨シーズンは4.6本で23位。今シーズンは8.3本で2位。
このあたりはデローザンの影響が感じられます。
ブルズのペースを調べてみると、昨シーズンは96.94でリーグ28位でしたが、今シーズンは106.1でなんとリーグ1位。
キングスは、昨シーズンのペース99.4でリーグ14位、今シーズンは100.1でリーグ16位。
ペースはデローザンがいたため遅かったという訳でもなさそうですが、彼がいたらリーグトップにはなれていないかもしれません。
他にも大きく変わった点はスリーで、ブルズの昨シーズンの3ポイント・アテンプトは32.1本でリーグ26位でしたが、今シーズンは43本とリーグ3位になっています。トランジションも昨年の30位から2位まであげていて、より速く、よりスリーを撃つモダンバスケにスタイルを変えてきています。
ちなみにキングスのスリーアテンプトは昨年の3位から21位まで下がっています。
河村勇輝NBA初得点
ジャ・モラントも河村さんの初得点に喜んでいるようです。
NBA初得点した河村さんのゲームボールにサインするJJJ。