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優勝できませんでした。

 さて。今年のJリーグも終わったので最後の三試合でもまとめておくかな。

 結果的に優勝できませんでしたので、推敲してない文章になります。(いつもそうだよねとかつっこまない。)

11月23日 湘南戦

 ラグビーW杯があったので味の素スタジアムでホームゲームをやるのが8月以来。8試合連続でアウェーっていうのは前例がなく、今後もおそらくないでしょうって話なのでなんとなく異例な事態な感じをわかっていただけると幸い。芝の状態もスタジアムによって違うので、8戦連続で違うコンディションの場で闘うってことです。それを勝ち越して来たんだからずいぶん立派だと思った。

 湘南にしてもJ1に残留かJ2に降格か、という状況で負けられない試合。FC東京にとっても優勝するためには負けられない試合。しかし今年湘南はほんといろんなことあったからな、と思うけどこちらもそんなこと考えてる余裕なんかない。

 勝たなきゃいけない試合で点がとれず、試合終了ぎりぎりで同点にしてそのまま引き分けで終了だったんだけど、たまたま撮ってた写真にこれはというシーンが写っててくれてた。

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 同点ゴール決まったすぐあとね。喜んでる中で一人ボール拾ってセンターサークル方向に走ろうとしてる選手がいる。

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 まだ時間があるうちは点が入る可能性あるもんね、ということでユ・インス選手がみんなに戻って試合を再開することを促してた。

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 インスってこういう選手だよなあ、とすごく思って。
この状況下で得点した森重選手が率先して早く戻れ的な意見もネットで目にしたけど、「試合に気合い入りすぎてみんなかたくなってた」という状態だったようですから、そういうときにふっとゆるめていつも通りの空気にするのもありだよな、とは個人的には思う。全員はしゃいで試合が終わったらなんだかなって感じだけど、一人いればいい、一人促す人がいればみんなわかるから。

 この時の写真をツイッターでアップしたらたくさんの人がいいね押してくれたんだけど、みんなきっとこういうシーン見たくて東京を応援してるのかもしれない、と思った。最後の1秒まで諦めずに走ってくれる、そういうのが好きだから、見たいから、だからこのチームが好きなんだって思ってるんだったら私と同じだな。ファンの人たちがそんな気持ちで見てるんなら、私もまたその中の一人だ。

 実はこの時本当に嬉しかったんです。写真関連のことをいろいろやってきた中でいちばん満たされたんじゃないかと思った。
自分が好きなものの好きなところを同じように好きな人たちがいて、その人たちが「こんなシーンあったんだ、やっぱりこのチームが好きだ」と思い返すきっかけになった人がどこかにいるのかも、と思ったら。
この日テレビ放送もあったんだけど、このシーンは私が帰ってから映像見た限りでは映ってなかったようだったので、現地にいた人は見ていた人も多くいると思うけど、テレビ観戦していると「なんではやく再開しようと思わないの!!」って思って終わってたかもしれないから。いやいや、ちゃんと諦めてない人いたからっていうのが伝わって、まだこのチームを見てたい気持ちが消えなかった、そんな人がもしいるとすればすごく嬉しいなって。

11月30日 浦和戦

 この日が今年度のホーム最終戦。いいお天気だった。

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 影がきれいに出る。

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 影が4つ並んでビートルズみたいだなと思った写真 笑

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 田川亨介選手の同点ゴールが決まる一瞬前の写真。ボールはこのままラインを越えて得点になるわけです。この1アクション前にナ・サンホ選手のシュートが跳ね返ってきてるのを田川君がもう一回押し込んで決めた、って状況なんだけどラインぴったりのとこの写真だったらすごかったね。

 一回ゴールが跳ね返った直後なんで、向こう側にいるFC東京のスタッフさんが頭抱えてるのがうつってます 笑

 試合が終わった時点でもう優勝の可能性がないのかと思ってたらかろうじて首の皮1枚つながってた。次節で4点差つけてマリノスに勝てれば優勝とかいうとてつもなく高いハードル… なにそれ漫画みたい。

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 この日はホーム最終戦だったのでキャプテンの挨拶と監督の挨拶があって試合に出てない選手たちもここに集まって顔見せてたんですけど、どうも内田君が見当たらないようだけどJ3の試合にでも帯同したんだろうか??(この日は同時刻にFC東京U-23の試合が開催されていた)と思っていたんですけど、どうやらこの日が手術だったらしい。今年頑張ってたからここまで来て離脱って本当に悔しかっただろうなと思うわけです。

12月7日 横浜FM戦

 泣いても笑ってもこの日で終わり。2位以上は確定してるので守るものなんてなにもないチャレンジャー状態。100点とられても104点とればいいんだ、っていうよくわかんない心境。そうなるとサッカーじゃない感じだけど勝負としてはそういうこと。

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 ちょうど前日にオンラインで買ったFC東京グッズが届いていて、おまけにこれが入ってました。そうなのよね、チャレンジャーってほんとそれなんだよ。失うものがない。失うものがないなんて状況で試合やることなんてまあない。だから楽しめばいいんだ、と。

 当日は気温5度とかで、相当着込んで雪だるまみたいなフォルムでスタジアムへ。日産スタジアム行ったの初めてだったけど、7万人とか入るスタジアムってなんかすんごいね。

 最後の直接対決で優勝が決まるなんて試合、そうはないわけで、試合に対する空気感も違うよね、そういうのが見てみたかったしいるだけでもなんだかすごく特別な経験をさせてもらってるかんじ。

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 リザーブメンバーに原大智くんいるじゃん! …足が長すぎてユニフォームがすんごい短パンみたいになってるけど、彼はFC東京U-23の方では得点王になった(この時点では得点ランキング1位って状況)人ですから、その決定力、この空間で見たいな〜。しかし足が長い。ちょっと分けてほしい。←うちでは原君みるとこんな会話にいつもなる。

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 試合前に練習から戻る選手たちを迎えてたこの人たちを見つけた。ベンチ入りしてない波多野豪選手と矢島輝一選手、それから石川直宏CCです。石川さん、もともとマリノスから来た方なのですが、この対戦でこっちオンリーでいいのかと一瞬思ったけどCC(クラブコミュニケーター)って役職で仕事してるんでした、東京のOBじゃなくて東京の現スタッフだったわね、なんかいろいろ頭がごちゃごちゃ。
で、波多野くん(一番左)の前髪、青赤にしてある! この日のための仕様のようでした。気持ちは入るよね。

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 報道陣多かった。注目試合だからあたりまえなんだけど、久保建英が退団してからあとでは久々にこんな報道の数見たような気がした 笑

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 写真をあとで見たら、試合開始前から結構いい顔してたようだ。悲壮感がなかったのはよかった。

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 円陣組むときもこんな感じ。いいんですよ、ここまで来たんだからもうしかめっ面なんかしなくて。あとから見てなんか安心した写真。

 …試合の話はもう、3-0で負けましたから特になにも申し上げることはなし。心境たるや、守備は度外視ってかんじなんでいつもと考えることも全然違ってたな。

 前半終わって二点差で負けてたから、「あと6点」コールが起きたのね。サッカーの試合で簡単にとれる点数じゃないからさらっと要求してるサポーターに笑ったんだけど、同時にこれくらいの心境でいいよなと思った。チャレンジしかないのに、悲壮感なんかいらないじゃん。歯をくいしばったって結果は変わるわけじゃないんなら、ちょっと笑えるくらいでいい。

 苦しいときもなんとなくふふって笑える気持ちにしてもやもやを消してくれるような感じ、このチームやサポーターのもってる空気で好きなところ。別に「まじめにやってる」ような演出なんていらないでしょ。何を望んでるか、どれくらい真剣にやってるかなんてこの状況下では明白だもの。

 試合で写真撮ってるとね、カメラが双眼鏡がわりになったりしていて、あとで写真を見ると「人が倒れてる写真」「なにやらもめてる写真」ばかり残っている。

 この日一番撮ってた写真のシーン、マリノスのキーパー、朴一圭選手が退場になったところの一連の流れ。

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 東京の永井とマリノスの朴一圭の接触があったんだけどすぐに試合止めなかったのね。それで抗議してるかんじ。(何があったんだろうと望遠レンズをのぞいて、そのままついシャッター押してしまうのです)

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 ちょっと副審、どーなのよー今のカード出るとこでしょーって副審の方にアピールして

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 反対側からキーパー(東京の)も様子見に来た。

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 主審と副審がやりとりがあったみたいで、フリーキックの用意してるところで急に出て来たレッドカード。

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 今度はマリノスサイドがなんでよーってなってる。

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林選手(東京のGK)が退出していく朴選手に声をかけてた。
優勝かかったゲームだし、ここでいかなきゃ一点って感じだったし、タイトなゲームってほんといろいろあるなあと思った。(ここが写真撮ったピーク)

で。
負けまして。

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 マリノスの優勝が決まったとこ。っていうかベンチから出てくんの、早いっす。

 やー、うらやましかった。
去年と悔しいのレベルが違う。去年のなんとなく物悲しく悔しい感じじゃなくて明確に悔しいかんじ。こうやってやることがどんどんはっきりしていくんでしょうね。螺旋階段は上り続けてると思う。

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 最後に選手たちが挨拶にきてね、「You'll never walk alone」の合唱になったんだけど、このとき初めていろいろこみあげてきましたね。見る側も、チームの側の人たちも何を思ってるかっていうのがすごく伝わって来た。お互いがこんなに一体感あった年ってあったかな、と。応援する側もそうだけど、チームのスタッフの方もファンとチームをつなごうといろんなこと考えて形にしててくれたなあと思って。

 泣けて歌えなくなる歌はたくさんあるけど、自分が泣いて歌えなくなる状況を目の当たりにしてるっていうのもなんだかすごい。この歌の歌詞、歌ってる人たち全員、それぞれに向けての言葉だよなあとしみじみ思ったの。ピッチ上の人たちに向けて歌っているかもしれないけど、逆に歌ってる側の人たちも同時に言われてるんだよね、「You'll never walk alone」って。

 今年の5月に味スタのピッチサイドで試合を見られるっていう抽選に当たって行った折に試合後に選手たちとハイタッチができたんだけどその時試合は勝ったことも作用するのか、林選手を見たときに「この人は私たちのことを置いてきぼりにしないでくれてるようだ」と思った。あなたたちは見てる人、っていう線引きじゃなく仲間として見てる感じの対応だったのね。

 今年はなんか違うみたいだ、と思ったけど、最後までその空気は変わらなくそこにあったと思う。そのことにすごく感動した。口では言えるよ、「仲間」とか「メンバー」とか。でもそれが体裁じゃない感じに伝わってくる経験って、イベントにいくら参加してもできるようでなかなかできない。心がどれくらいそこにあるかとか、笑顔の裏側でも見えてしまうものは見えてしまうから。でも今年はちゃんとそれがあった。それが今年自分が受け取った全てだった。

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 夏からチームに来てくれたオ・ジェソク選手なんてめっちゃ泣いてんのよね。短い期間だったのにこんなに一生懸命やってくれたのか、ってそこだけで感動してしまう気持ち。

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 手術したばっかりの内田選手の姿があってなんか安心した。来期、1日でも早く動けるようになるための決断だったのだろうし、くやしかったろうな、と思ったけど先のことを考えてる人がいる、と思うとちょっと光が見えるかんじ。松葉杖で歩くの慣れないと大変そうだよなあ。自分だったら階段から転げ落ちる自信がある。

…と、話はここで終わりにならずに、やっぱりそういうとこ東京だよなと思ったのは…

 次の日のFC東京U-23のJ3での試合で4点差で勝ってるところですよ、そういうとこよ、最後になんかふふっと笑う心境にしてくれるかんじ。なんで次の日なのよ!! 約束は果たした、ってそっちなの?みたいな。

 原君がいるなら原君みたいよねって前日話してたんだけど、U-23の試合では原君が2得点してJ3の得点王になったのね。見たいものは見せてくれたといえばたしかにそうです…。やっぱり笑える気分で終われるのっていいね、それは長所だと思う。来年も東京はそんなかんじでいてくれるといいな。

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誰かの心の平穏やきらきらを取り戻すお手伝いがしてみたい。