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いとおかし、いとおかし10-①


一子地説教

再度のプロローグ


①プロ仕様です。説教構成をどうしているかを示します。
②くりかえしになりますが読むものと、話すための土台(台本・シナリオ)とは違います。
⓷人間が文字を使うようになってわずか5~6千年。文字によるアーカイブは数字による財産把握。文字は権力であったし、今も「法」というかたちであり続けている。
④多くの人々がリテラシーを得て情報を貯蓄し、そのアーカイブからいつでも取り出し可能になったのはつい最近。
⑤聖なるコトバ、宗教のコトバは、聖職者が暗誦することで伝承された。
⑥そのさまは、表音文字で記録されはじめる。
⑦経典とは、基本、音写である。話す聞く世界へ復元されることが前提とされた「下支え」である。これをすっかり忘れている。
⑧表意的に読まれる漢字世界は、情報を少ない文字数で表せるけれど、そのために「概念」「観念」化して、具体から飛躍する。漢字文化とはきわめて観念的抽象的思考に適している。その反面、ヒューマンコミュニケーションを上下関係にする。知っているものと知らないものとして。
⑨話し演じるもののベースアーカイブは、プロローグ、三幕、エピローグで、五部構成。
⑩説教の場合、
1.話題提示(讃題)
2.話される内容の概説(法説)
3.日常の具体でそれを提示(譬喩)
4.物語(モノかたり=つきものにつかれてコトバがあふれでる=ドラマ=原初的には巫女、霊媒的な状態で聖性を帯びて具体をいう=なりきる)
 仏教の伝道においては、ここで仏教に誘う。誘い方には
 ①語り手がガイドして先を歩いて導く
 ②仏教の世界を登場人物として紹介する
 ③聞き手といっしょになって、ただただ物語を共感する
である。これを①②が原初であるので、仏教やブッダと関係ができる「因」と「縁」を示す話であるので、「因縁」という。物語という現代性を示すときは「因縁話」とか「因縁譚」ともいう。
5.後日への展開(結勧=話をまとめて聞き手がこのあと仏教により深くかかわるような弁舌を揮う)

説教原稿 段落番号あり。

レッスンです。どう五段かは、自分でお確かめください

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