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宮本浩次 ロマンスの夜 有楽町と東京湾クルーズ

2023/11/27(月) 宮本浩次 ロマンスの夜 有楽町・東京国際フォーラム ホールA


宮本浩次さんのソロコンサート、ロマンスの夜。昨年に引き続き二年目の開催。昨年の東京公演は宮本さんの体調不良のため延期になり、正確には年をまたいで今年の開催となった。

ライブの遠征で心配なのが天候による交通機関の乱れ、そして演者の体調。チケット代、ホテル代、交通費などがパーになる可能性もある。


それでも遠征したい。


きみに会いたい。


その願いが通じたのか、幸運にもロマンスの夜、有楽町・東京国際フォーラムのチケットを一般でとることが出来た。


そして今回はうまく連休も取ることができたので、ロマンスの夜をさらにロマンスな旅にするため、かねてより憧れていた東京ベイクルージングシンフォニーに乗ることにした。

シンフォニーとは東京湾の観光クルーズ船。2021年の紅白で宮本さんが東京湾から生中継で「夜明けのうた」を歌唱したのがシンフォニー クラシカ号。大晦日の寒さもものともせず、まっすぐで素晴らしい歌声を日本中に届けてくれた宮本さんに感動した。


後にこのシンフォニー クラシカ号に乗れるということを知り、いつか私も東京湾から夜景を見てみたいと思い、今回思い切って予約をした。


乗るなら夜景が見たい。


今の季節ならサンセットタイムでもすぐに日が落ちるので夜景を楽しめるだろう。


一人だけどフレンチのコースにしよう。


窓際指定にしよう。


ここはケチるなー!と勢いつけて申し込んだ。


予約をした時点ではクラシカに乗れるか不明だったが、受付でクラシカ号と明記されたチケットをもらえたときはうれしかった。

待合ロビーはカップルや家族連れの方ばかりで、一人で乗るひとなんていないのか、なんて思っていたが、何名かおそらくお一人様と思われる方もいた。大丈夫、出航すれば景色を見るし、料理が出れば料理を食べるし、誰も周りのことなんて気にしない。


一人でも胸を張って東京湾クルーズを楽しむ。


乗船時刻になり、部屋ごとに呼ばれて順番に乗りこんでゆく。この日はあいにくの曇り。おそらく小一時間前までは雨が降っていたようである。夕日は見られないようだが、メインは夜景、胸を躍らせて乗り込んだ。


いざ!宮本さんも乗ったクラシカ号へ。


船内は赤い絨毯が敷かれ、木目調の内装、丸みを帯びた窓枠。
窓の外は海。


私の後ろを歩いていた親子連れのお子さんが、


「わあ!お金持ちになったみたい~!」


と話すのが聞こえ、私の気持ちを代弁してくれたのでうれしかった。


テーブルに案内され、しばらくすると船は動き始た。
窓のカーテンが自動でいっせいに上がったのには、ちょっと歓声がもれた。


海は穏やかでほとんど揺れを感じず、なめらかに暮れゆく東京湾を進むクラシカ号。ベイブリッジの下をくぐるときは、エレファントカシマシの「風と共に」のMVを思い出した。


食事が運ばれ、コース料理を美味しく頂いた。こんなコース料理を食べるなんて、誰かの結婚式以来だろう。


緊張しつつひとりでノンアルスパーリングワインを飲み、きらめく夜景を眺め、現実味がないまま食事は終了。食事が終われば船内を自由に回ってよく、私は宮本さんが紅白で歌われていたデッキへと出てみた。デッキは思っていた以上に大きく、海面からの高さを感じちょっと怖かった。11月下旬の東京湾の風はそれほど冷たくはなかったけれど、大晦日は寒かっただろうなと想像しながら過ごした。


デッキで過ごしたのち、中ではソプラノ歌手の岩田悠さんのミニコンサートを聴いた。間近で聴くソプラノ歌手の方の声量にびっくりし、心をこめて歌ってくださったTime To Say Goodbyeに感動した。
岩田さんがTime To Say Goodbyeは Goodbyeとあるけれど別れの曲ではなく、共にここから旅に出ようという旅立ちの曲なのです。と説明してくださった。曲は有名すぎるほどに有名だが歌詞を知らなかったので、今回知ることが出来てよかった。


そうして二時間の東京湾クルーズはあっという間に終わり、ふ頭へと戻った。


宮本さんが乗ったクラシカ号に私も乗り、東京湾からの夜景を眺め、風に吹かれることができ良かった。何年たっても忘れない思い出ができた。楽しかった。


翌日はロマンスの夜 有楽町・東京国際フィーラム初日。


私が持つ有楽町のイメージは大人な街。JRのガード下からは魅力的な香りがするが、ちょっと近寄りがたい感じもする。


都会のど真ん中にこんな大きな文化施設がある東京は素晴らしいと思った。


本日の座席は一階やや上手寄りの35列目。
それなりに後方だろうと思っていたら、東京国際フォーラムAの大きさに驚いた。
ゆるやかな傾斜のある一階。35列目はとても見やすかった。


開演前はピアノだけの曲が流れていた。クラシックではなく、落ち着いた心休まる曲だった。


18時30分を少し過ぎて会場は暗転。


スクリーンに映しだされる宇宙、自然、都会、夜景。


つい先日宮本さんの緊急配信リリースとなったソロカバー曲、Woman-Wの悲劇-
のアレンジなのだろうか、BGMが素晴らしい。これは村山☆潤さんのお仕事なのかなと推測する。


一曲目はジョニィへの伝言。
出だしから声が温まっている。まっすぐな歌声。スピーカーからの距離もちょうどいいのか、とても聴きやすい。


歌い終わって「有楽町ベイベー!」
今日もご機嫌なご様子。


宮本さんの衣装は中之島と同じ、黒のてろんとしたボウタイブラウス。
ブラウスのボタンはちゃんと閉じられていた。
そしてうっすら不精ひげ。
最近は不精ひげが多いような気がする。


きみに会いたい -Dance with you-
サビの前に「フーーーー!」とシャウトする。
あまり聴いたことない。
艶っぽい歌い方したのに、終わりは目玉むき出しの結構な変顔をされていた。スクリーンには映っていなかったので気付いた方は少なめだろう。


白いパラソル
「ジャスミンの花~」の「は」の部分が鼻腔に抜けてゆく発声でとても良かった。
サビの部分で宮本さんがお手振りを誘導するも観客はなかなかしない。
アウトロでようやく手がそろったような感じ。


終わりに投げキッス。
「ありがとう!」


「とっておきの曲を用意してきまいた」
辛子色のライトが灯って、September.
「いけないと知りながら」の部分が少しささやくような空気ボイスで、口元に手の平を添えて歌う。
この曲でもサビの部分でお手振り誘導。
みんなしていたので、私も後ろの方の邪魔にならないよう顔の前あたりで手を振った。


歌い終わって、
「ありがとう!素晴らしい!」
とお褒めの言葉。


愛の戯れ
今まで聴いたこの曲の歌い方とは違って、艶っぽいとか乙女ちっくなどではなく、しっかりと歌いあげていた。地に足がついたような自信にあふれた愛の戯れだった。


一部終了。
二部開始。


黒いシルクのブラウス。
これはmy roomでも着ていたものだろうか。


二部開始間に、前屈かと思うくらい、深深とおじぎをする。


やさしさ
途中でスポットライトが照らされるが宮本さん本人不在で、ライトの端がドラムの玉田さんまで届いているので、玉田さんにスポットライトがドーンと当たっているように見えた。
歌い終わりの拍手がものすごく大きく響いていた。


く、飾りじゃないのよ涙は、と、異邦人も拍手がどんどん大きくなっていった。


異邦人では、「祈りの声」の部分で宮本さんは膝まづき、胸の前で十字を切るポーズをする。アウトロのアレンジがとてもかっこよかった。


ロマンス
会場の熱気も盛りあがっているところで、下手花道へ。
宮本さんが間近に来た女性は両手を胸の前で合わせていた。
あんなそばに宮本さんが来て歌ってくれたらもう拝むしかない。


移動して上手花道へ。
車椅子の男性とハイタッチ。そしてその後ろでしばらく歌う。
お客さんもとても楽しそうだった。


DESIRE -情熱-
おしりを突き出し、くの字の屈伸とガニ股前進。
激しいDESIRE だった


化粧と翳りゆく部屋
この二曲は特に素晴らしく、研ぎ澄まされた歌声は、大袈裟でなく心が清められたような、この先に悪いことが起きないような気になるくらい、とても清々しい気持ちになった。


歌い終わり、
「日本には素晴らしい名曲がありますね。
ミュージシャンって素晴らしいだろ」と
仰っていた。
それに続けて歌った悲しみの果ても全身全霊込めてくれているのが伝わり、有楽町へ見に来ることができて良かったと、涙が出そうでまぶたが痛いくらいに熱くなった。

三部


黒ジャケットに白いシャツ。いつもの宮本さんスタイル。


あなたのやさしさをオレは何に例えよう
ロマンスの夜バンドメンバー紹介コーナーでもある。


これまでは名越さんの弾くギターフレーズを宮本さんが口真似をするというパターンだったが、今回は宮本さんの歌うフレーズを名越さんがギターで真似るという、ミュージシャンってスッゲーんだな!!と心の中で叫んでいた。そして、名越さんがニコニコニコニコされてて心温まった。


宮本さん
「ドラムはこの男。すごいでしょ!鼓動みたいで!強くてパワフルで、あ、一緒か。かっこよくて問答無用!日本代表!玉田豊夢―!」
紹介文言をためにためて言うから、だんだん玉田さんの口元が緩んでくるのを見てこちらもにやにやしてしまう。素手ドラム(と言っていいのか?)が他の追随を許さないくらいにかっこいい。

玉田さんのソロドラムは会場も沸くが、そのドラムに合わせて宮本さんの動きも激しいことがあり、どちらも見逃せない。忙しい。

宮本さん
「最年少!でもこのバンドのど真ん中にこの男がいる。ダンディーで!生意気で!イケメン!最高のベースマン!須藤優!ゆう!ゆう!ゆうー!」

宮本さんに生意気って言われる須藤さん、何を言ったの?と気になる。確かにイケメン。髪型と相まってクイーンのジョンみたい。」

宮本さん
「この人、日本の音楽界をずっと引っ張ってる!先輩であり友人!かっこいい尊敬する先輩!頼りにしている小林さーーーーーん!!」

「有楽町ベイベーーー!
よく来たな!
ようこそ!!
かっこいい!
歌は宮本でーーーす!
お見知りおきをー!」

膝まづいて投げキッス。

「少年、少女たちに大好きな歌を!
 すてきなクリスマスを!」
「すてきな年末を!」

ジャケットを脱いで、恋人がサンタクロースを歌う。

有楽町に歌が抜群に上手い、白シャツのサンタクロースが舞い降りた。


キラキラとしたステージから一転、
Woman "Wの悲劇"より


スクリーンには煌めく光の粒。宮本さんの透き通った歌声が響く。
80年代を代表する薬師丸ひろ子さんの曲。
宮本さんカバーで配信で先日リリースされたが、配信は儚げな、どちらかというと薬師丸ひろ子さん寄りの歌い方であったが、本日のステージではまっすぐで、宮本さんの歌になっていた。この歌い方がとても好きになった。
作詞は松本隆さん。
本当に松本隆しばりでカバーアルバム出すのではなかろうか。そんな夢のようなアルバムをぜひとも聴きたい。


この曲から始まりました。
と言って、木綿のハンカチーフ。
この曲も多くの方がカバーする名曲だが、どの方の歌唱もすばらしいと思う。


ソロデビュー曲、冬の花。
真っ赤な花びらの中で歌う宮本さん、かっこよかった。


アンコール


「名曲をお届けするロマンスの夜。素晴らしいコンサートになりました。ありがとう!」
「かっこいい曲聴いてください」


ジュリーのサムライを歌い、バンドメンバーと握手とハグ。そしてストーンズ風あいさつ。


ニコニコの今日一番の笑顔を見せてくれた宮本さん。
こちらも胸が温かくなった。
本当に、いいコンサートだった。


ありがとうございました。


2023/11/27(月) ロマンスの夜 有楽町・東京国際フォーラム ホールA セットリスト
01.ジョニィへの伝言
02.赤いスイートピー
03.まちぶせ
04.きみに会いたい -Dance with you-
05.白いパラソル
06.September
07.愛の戯れ
08.ロンリーウルフ
09.First Love
10.やさしさ
11.飾りじゃないのよ涙は
12.異邦人
13.ロマンス
14.DESIRE -情熱-
15.化粧
16.翳りゆく部屋
17.悲しみの果て
18.あなた
19.あなたのやさしさをオレは何に例えよう
20.恋人がサンタクロース
21.Woman "Wの悲劇"より
22.木綿のハンカチーフ
23.冬の花
24.サムライ

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