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キラキラの夢:Q

「いい公演だったね、あれは俺らには真似できないわ」
「俺はむしろ創作意欲が掻き立てられたかなぁ~」
「記憶を消してもう一度体験したい...」

快速列車に揺られながら会話をする3人の言葉には悔しさ・名残惜しさなど、いわゆる“負の感情”が端々に滲み出ていた。
しかしその内容とは裏腹に表情は明るく、おそらく先程の表現より”いい意味での負の感情“というのが言い得ているのであろう。

やがて列車は減速し、3人は乗り降り口の前へと進む。

『吉祥寺~、京王井ノ頭線は・・・』

彼らは昨夜の危機を乗り越えて、何か得るものがあったのだろうか?
それを確かめるまでもないほど、ホームに降り立った彼らは違っていた...

そう、昨日よりも

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(出典:https://ameblo.jp/ttm123210/entry-12466083099.html)

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みなさんどうもこんにちは!

ということで今回は『キラキラの夢:Q』と題しまして、以前と同じく小説調の本文から始めてみました!
(この会話、何処かで聞いた言葉尻だなと感じた貴方は、、、
マニアでもなんでもありません! 今回はキラキラの完全オリジナルです!!)

ところでみなさん、冒頭の小説調パートの内容が全く頭に入ってこないという方が多いのではないでしょうか?
それもそのはずです。むしろ違和感なく読み進められていたとすれば、その方は相当謎解きのセンスがあって、熱烈な何かのファンでしょう!
(今回も例の如く、何のとは言いませんが、、、)
上記のどれでもない方は『キラキラの夢:破』を読んでいない方ですので、ぜひシリーズを通して読んで頂ければと思います!(番宣成功♪)

というわけで、冒頭の小説調パートの種明かしをしましょう!
『キラキラの夢:破』のラストシーンは、夜の23時半頃、ホテルからコンビニを求めて東京ドームシティーへと繰り出す場面でした。

一方、今回の冒頭パートは3人が目的地へと向かうために、電車に乗っている場面から始まります。そして到着した目的地とは“吉祥寺”。
どうやら夜が明けて、ホテルから出発した後のようですね。

そうです!
何と今回の冒頭パートは、前回の記事から14時間後の3人を描写しているんです!!
“14”という数字を聞いてピンッときた方もいるではないでしょうか?
(何と言ったって”Q“ですからね!)

ということで、今回は敢えて“空白の14時間”を飛ばして、レビューをしていこうと思います!(焦らしてる訳じゃありませんよ♪)

拙い文ではありますが、楽しんで頂けたら幸いです。

それではお楽しみください!

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さてこれまで2作に渡って
『序』では“公演に対するキラキラの想い”
『破』では“ホテルの雰囲気や公演の演出”
についてレビューしてきたわけですが、いよいよクライマックスの本作『Q』では“公演の内容”についてレビューしていこうと思います!


・見どころ その1 :2つの意味でホテルでしか出来ない謎

今回の脱出ゲームの舞台は皆さんご存知の通り“ホテル”なのですが、実際に体験してみると物語に没入させられるからこそ、同じホテルでも2つの舞台があるように感じられます。
ズバリ、その2つの舞台とは“客室”“それ以外”のことです。
(ここでの“それ以外”とはホテルの共用部分のことです。)

ただホテルに宿泊するだけならば、どちらでの体験も“宿泊”という体験の一部と感じられることでしょう。しかし、こと脱出ゲームとなるとこの2つの場所での体験は全く別の意味を持つモノとなるのです。

端的に述べれば、客室での謎はルーム型の脱出ゲームに、それ以外の部分では周遊型の脱出ゲームに共通性があり、総じて謎自体はホテルという特徴が存分に生かされていました。

しかし二つの舞台を差別化するという点において、謎解きの形式が大部分を占めている訳ではなく、むしろそれに大きく貢献しているのはストーリーの方であったと感じました。
ネタバレになってしまうので詳細は控えますが、とてつもない没入感が得られる公演だからこそ、2つの場面において自然と身の振る舞いが変わり、それがまたストーリーに正当性を与える・・・
そんな計算され尽くして作り込まれた世界観でした。


・見どころ その2 :シンクロ率100%のストーリー

多くの謎解きでは、主人公に特別な背景や脱出をしなければならない経緯があります。
キラキラはこのイントロストーリーも非日常感に引きこまれるという意味でとても好きなのですが、今回の設定はキラキラにとって衝撃的なものでした。

というのも、今回の設定は“記憶喪失”
何も複雑な事前情報がなく、とても簡単に理解できる状況ながら、何も知らないという点においてプレイヤーと主人公のシンクロ率がめちゃくちゃ高いんです!
さらにこの“記憶喪失“という嫌でもミステリーを匂わせざるおえない状況とホテルという舞台が見事にマッチしていて、開始10秒で主人公になります!
(なりきるじゃありません、なるんです!)

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(イントロダクションだけでテンションが上がってしまいます!)
(出典:https://realdgame.jp/mysteryhotel/)


このように一つ一つ濃厚な見どころが満載の『夜のミステリーホテルからの脱出』
実はキラキラも体験したすぐ後は、この公演の魅力を言葉で言い表すことができず、ただただ呆然としていただけでした。
しかしその後、何度も何度も思い返していくうちに至る所に散りばめられた魅力に気付き、その度ごとに記憶を消してもう一度体験したいと思うのでした。

というわけでいよいよ次回はシリーズ最終回! 
(題名はもちろんわかりますよね~)
今回の脱出ゲームの要である“空白の14時間”に迫ります!

さらについ先日キラキラがどうしても心残りだったことが運良く解消されたので、次回の記事でお伝えしたいと思います!(言うまでもないかな...)

それでは吉祥寺駅に降り立った3人のその後と共にお別れです。

さようなら~


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(成長したからと言って、成功するとは限りません)


つづく

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