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AKB48新ユニットライブ祭り2020 ユニットA IxR(アイル)ライブレポート

AKB14周年記念公演で披露されたユニット8組によるユニットライブが渋谷ストリームホールで1週間行われることとなり、2/22からスタートした。
今回参加したのは初日のユニットA。珍しく記録しておこうと思い、簡単なレポを記載。

概要

ユニットAのメンバーは小栗有以 久保怜音 西川怜 山内瑞葵 大盛真歩の5人。今のAKBを知っていれば各チームの若手エースを集めた本命のユニットであることがわかるメンバー選任である。
今回の会場である渋谷ストリームホールのキャパシティが約700人ということで厳しいだろうな思いつつ申し込みしたらあっさり当選して拍子抜け。
なんだかんだライトなりに10年AKBを見てきたのだが、劇場以外でこの規模のライブを見ることはほとんどないので新鮮の気持ちでこの日を待っていた。

当日は通称チャン玉ことワンチャン玉入れをプレイするために開場2時間前に向かう。毎回やってみようかなと思いつつ長蛇の列なのであきらめていたが、今回はライブの参加人数が少なくチケットを見せるだけで2球、dアカウントを見せると1球の計3球もらえるとのことだったのでせっかくだからやってみるかという事で珍しく開始前物販に並ぶことにした。おおよそ15時過ぎに並び始め、30分ほどで順番が回ってきた。この時点で「100発98中権利」と金賞のサインなどが終了していたのであまり意味が無いなと思いつつ、特賞の1巡目入場権利賞を狙ってみるもあっさり外れ。代わりに「にゃんにゃん賞」というメンバーの顔に猫のひげを書いた写真を入手するも誰かわからないというにわかっぷりを露呈。
その後は近くに半年前にできたSUAGEにて軽く腹ごしらえ。始めてスープカレーを食べたが、野菜が多く小食でも食べやすかった。札幌で食べるものだという固定概念があったのがもったいないなと思ったのでまた食べにきたい。帰り際にこの数日前に来たらしいフェフ姉さんのサインが置いてあり芸能人気取りに思わず大爆笑。

開場

17時過ぎに会場に戻ると既に待機の列が出来ていた。開場は17:30だったが少し早めに番号呼び出しが始まり、1 番ずつ細かく刻んで呼び出される。張り紙や後情報によると実際は500番台前後しか出てなかった模様。今回整理番号は200番ちょいだったため開場後10分ほどで入場となり、4階のロビーから通路を進み、エスカレーターを使って6階のホールへと向かう。
正方形のちょっとした会議室のような雰囲気で大きさは劇場とあまり変わらないくらいだろうか、床はフローリングのタイルでライブ向きには作られていないように感じた。
やはりオールスタンディングに慣れていない人が多いのかスペースを取るためなのかは不明だが大きなリュックを持ち込む人が多く、圧迫感が強くなる。ロッカーもまだ空いていたので劇場と同じスタイルで入場すればいいのになと思いつつ、待機していると諸注意でアナウンスの女性が何卒をなにそつと呼んでいて少しクスリとしてしまった。
18時半過ぎに影アナが流れる。担当は小栗有以。ライブハウスでもよくあるモッシュダイブに加えジャンプは禁止ですとのアナウンスになると少し苦笑のような声も出たが、オールスタンディングでは確かに謎のアナウンスに感じてしまう一節。

冒頭

まもなく暗転するとおなじみのovertureが流れ、まずは小栗センター曲である「Teacher Teacher」からスタート。この曲のMVで使われた衣装を着てフレキシブルに踊る様は、このユニットのイメージとは少しまた違ったスタイリッシュな雰囲気を感じさせつつ、若いメンバーなりのフレッシュさも感じさせてくれる良い幕開け。開幕での可変MIXはもう固定化しているのだろうか未だに少しなれない部分があるが個人的にはコールは節度があれば良いのではないかと思っているので気にはならなかった。
そのまま2曲目で「モニカ、夜明けだ」と山内センターの曲に続いたため、この時点でユニットのメンバーのセンター曲を揃えてきているのだなと気づく。この曲は披露する機会があまりなかったが、独特な振り付けと曲のリズム感が心地よい楽曲。薄暗い照明の中、モニカを連呼するサビを重ね、「絶望はチャンスじゃないか、ここで立ち上がれ」とメッセージ性をもたせる歌詞と演出にはAKBこれからを描き出しているようで引き込まれるものがあった。
そして3曲目に西川センター楽曲の「Generation Change」へと続くのだが、前曲の最後に山内のソロで「太陽が地平線の彼方から」で締めくくられた後にこの曲のイントロを聞くと思わず鳥肌が立った。暗闇で模索した後、屈強を乗り越えていきここから世代を変えていくぞという曲の連鎖に興奮が収まらなかったことに重ねてこの曲を聴くことを個人的に待望していたため、思わず曲の開幕から声が出てしまっていた。大サビでの円陣で取り囲み手を合わせる振り付けは曲の通り次世代が切り開いていくメッセージ性を表しているようで更にしびれた演出。作曲の小野貴光氏がアニメソングを多く手掛けていることもあり、曲の全容からキラキラさを感じさせるのがまたたまらない。

ここで一旦MCとなり、「IxR」アイルというユニット名が発表され、アイドルの「I」と、VR、ARなどの総称「xR」のかけ合わせたコンセプトのユニットであると説明される。字面はともかく読み方に関してはありきたりだなとも思ったがこだわりすぎて名前が覚えづらいアイドルが多いため、シンプルで分かりやすいほうが良いという判断なのだろうか。その後、おなじみの自己紹介MCをはさみつつ、ダンスパートへと突入。
マジシャンの演出のようなボートを使い入れ替わり立ち代わりでソロダンスを続けた後に、いつの間にか衣装を変えていた山内瑞葵1人だけが残り、ソロとユニットのパートへと突入。

ソロユニット

まず山内がソロで披露したのは、AKBダンス選抜による曲「野蛮な求愛」昨年のチーム4のツアーでは披露されていたのだが、初見だったため山内のしなやかなソロダンスには凝視してしまった。普段の少し柔らかな話し方とパフォーマンスとのギャップがファンを引きつけているのだろうと改めて納得。
久保、小栗、大盛による「おNewの上履き」ではオリジナルの衣装を着て登場。NMBの劇場公演曲であるため、AKBではあまり披露することがない曲だがTHEアイドル全開な曲。おNEWの部分のコールの掛け合いも楽しい。
 続く西川のソロによる「Blue Rose」は、本人のイメージと少し違った選曲で驚いたが、持ち前の器用さもあり格好良さを押し出したパフォーマンスを披露。この曲おなじみのマイクスタンドパフォーマンスは少しぎこちなさがあったが、サビでの表情の見せ方や、目線の配り方は芯の通った力強さを魅せてくれる。
定番のユニット曲「となりのバナナ」では久保大盛が劇場公演さながらの衣装で新聞紙を持って登場。ラストの間奏では大盛が茨城の方言で久保を小馬鹿にするという掛け合いも見られたが、普段NGTで見ているせいか、おとなしく感じてしまったものの後でほっこりとする掛け合いのほうが正常であると気づき思わず苦笑。
 そして続く「純愛のクレッシェンド」では小栗、山内、西川が再登場。AKBのユニット発祥となったノースリーブスの3人による曲だが、オールマイティーさを持ったメンバーなだけに艶めかさや迫力を持っていて本家を彷彿とさせるようなバランスの良さがあった。
久保による「さときー」のソロは往年いろんなメンバーが名前をもじって歌われてきた「わるきー」のカバーであり、先日のソロコンサートで予想もされていただけに一段とコールの量も多く盛り上がりが最高潮に。本人とマッチしていただけにまた披露される機会も遠くない気がする。
おなじみのユニット曲である「てもでもの涙」は小栗、山内のチーム8、16期のエースによる2TOPの布陣。この2人のシンメトリーは見栄えの良さに加え、若さの中に貫禄すら感じさせられる。この曲でファンも振りコピをしている光景は今も昔も変わらないのが曲の人気の高さを表している。
 大盛のソロは小嶋陽菜センター曲の「ハート・エレキ」をオリジナルの衣装を着てマイクスタンドを持っての登場。正直、キャリアの短さからか、少し物足りなさを感じたが、佇まいからはもともとAKBファンであった彼女なりの小嶋陽菜リスペクトが感じられ好印象を持った。
ユニット終盤となるこのタイミングにはキャッチフレーズ通りふわふわしている久保と年齢に対して冷静でしっかりしている西川の2人による対照的な「ハートの独占権」 という意外な選曲。組み合わせとしては最も来るだろうと予想されていたであろうドラフト2期の2人による同期の息の良さは圧巻。最後の掛け合いでは西川が久保の胸を後ろから掴むという驚きの行動にはネットも揺れたとか揺れてないとか。このユニットの中でも若い2人だが、加入からすでに5年弱立っているだけに交互に歌い変わる部分でのコールではファンの熱さもまた違ったものを感じた。 
ソロ・ユニットパートのラストでは「シンクロときめき」を小栗がネジのついた衣装で登場。歴代で最もアイドル性が高いと言われていた渡辺麻友のソロデビュー曲であるが、それを受け継いでいくような堂々したたたずまいが今のAKBを引っ張っているのだなと感嘆を覚えた。

後半

ここで一旦MCパートとなり、それぞれのソロパートについての解説が始まる。途中、西川が「さときー」での久保の歌い方のものまねをし、恥ずかしがるという一節もあり和やかな雰囲気で進んでいく。
メンバーが揃い、一段落すると盛り上がりパートへと進み、後半の開幕から「重力シンパシー」「遠距離ポスター」というギターフレーズが心地良いイントロの2曲を立て続けに披露。一気に客席のボルテージを上げていくと目撃者公演のアンコール曲である「ずっとずっと」へと思わず体を揺らし縦ノリをしたくなる曲を連発。
終盤に来て王道感がありつつ、そこまで擦られていない選曲には思わず感心させられたし「ずっとずっと」が再評価されてきているのはわかりやすく真似しやすい振り付けからなのだろうか、この曲は個人的にも好きな曲TOP10に入るくらい好きなので嬉しさが溢れた。
そして止まることなく歌われたのは、もはやコンサートではシングル曲よりも頻度が高いであろう「法定速度と優越感」カップリング曲ながら定番化されてるのこともありWOW WOW WOWの掛け合いでは盛り上がりが一段上がっていく。2年前のU-17 による楽曲なため、センターが小栗で当時加入前の大盛を除く4人が参加しているのでやるだろうとは思っていただけに驚きは少なかったがコールアンドレスポンスはmix等とはまた違った楽しさがある。当時この曲で最後列だった山内と西川がそれぞれカップリングセンターに選ばれ、今回のユニットのメンバーになっていることを考えるとやはり48は人数が多い分、そこから抜け出してくるメンバーの成長を見るのが面白い。またメンバーもファンもが汗が止まらなくなっているのを感じるとこれぞオールスタンディングという熱狂さ、楽しさを肌で感じることが出来、ライブの楽しさを再確認した。

本編ラスト

一旦クールダウン代わりのMCを挟み、ここで最後の曲と説明されるとファンによる「えー」とおなじみのやりとりが行われる。西川が新体感ライブの配信やライブビューイングでの盛り上がりにより演出が変わることを説明し、そのまま始まった本編ラストの曲は「大声ダイヤモンド」AKBブレイクのきっかけとなった曲であり、14周年公演でもこのユニットで歌った曲であるがここまでユニットでの「ハート・エレキ」以外シングル曲を全く歌っていなかっただけに知らない人はいないであろうこの曲で締めるのはベストではないかと思う。MIXやコールもこの日一番で年月を重ねた曲の偉大さとともにAKBの歴史の深さを感じさせつつ大サビの「好き」コールが会場内に響き渡り、熱狂が冷めないままに本編が終了。イベントライブだとこのまま終了ということもあるが、メンバーもすぐに捌けたためアンコールがあると確信。

アンコール

アンコールの掛け声は先ほど発表されたユニット名の「I×R(アイル)」で統一され、10分ほどしてメンバーが再登場。薄暗い中、よく見たことのある襟とスカートに赤いチェックが入っている衣装を着ていることに気づく。
この衣装を着て歌うのは「スカート、ひらり」AKBの1st公演である「PARTYが始まるよ」公演ではよく歌われているのでNGT劇場では飽きるほど見ているのだが、AKBで歌われることは少ないので新鮮。現役学生の多いメンバーのこの曲の披露にはファンの熱気も上がっていき、そのまま続いた曲は「会いたかった」公演のアンコール曲「未来の扉」
「会いたかった」公演はお下がりなどで実施されることが少ないため、この曲自体は久しぶりに聴いたような気がしたが、爽やかな曲調の中にどこか切なさを持った未来を語る歌詞はいつ聴いても胸に響くものがある。ラストの間奏では5人それぞれがファンへの感謝とこれからのAKBを背負っていく決意などを語っていく様には希望の光が見えるようだった。その後、ファンをバックにした写真とAKBロゴをバックにした写真をそれぞれ撮った後でそれぞれが感想を語り、感謝を述べる。そしてアンコールのラスト、このライブの締めくくりとなる曲は「NEW SHIP」8年前の初めての東京ドームコンサートで当時の若手選抜や、STUがよく歌っている印象が強いが今のAKBの若手がこの曲を歌うことには強いメッセージ性を感じた。「新しい船を出せ、荒れた波を越えろ」というシンプルで力強い歌詞にはAKBの未来を突き進んでいくメンバーのメッセージが見えるようだった。

総括

終演は20時20分。2時間弱、全21曲だったが、殆どの曲がフル尺でMCも必要最低限という満足度の高いライブだった。
チケット代は新体感ライブの視聴券がついているとはいえ7800円という高さに少し抵抗感があったのだが、まさにアイドルのライブというものを見せてもらった感謝の気持ちが多くなった。
AKBINGOのプロデューサーであった毛利氏もツイッターでつぶやいていたが最近は変わったことをしがちな所を王道セトリで固めたのは大正解。
イベント等が自粛という風潮になりユニットライブ祭りも後半は中止となってしまい、ライブを楽しみに生きている人間にとっては辛い時期となってしまった。しかし、また近いうちにこのユニットが見れることを楽しみに生きていこうと思う。そのくらい活力を得るに等しいライブを見れて幸運だったなと未だに余韻に浸っている今日この頃である。


セットリスト
01. Teacher Teacher
02. モニカ, 夜明けだ
03. Generation Change
04. 野蛮な求愛 (山内瑞葵)
05. おNewの上履き(久保怜音、小栗有以、大盛真歩)
06. Blue Rose (西川怜)
07. となりのバナナ(久保怜音、大盛真歩)
08. 純愛のクレッシェンド(小栗有以、山内瑞葵、西川怜)
09. さときー(久保怜音)
10. てもでもの涙 (小栗有以、山内瑞葵)
11. ハート・エレキ (大盛真歩)
12. ハートの独占権 (久保怜音、西川怜)
13. シンクロときめき (小栗有以)
14. 重力シンパシー
15. 遠距離ポスター
16. ずっとずっと
17. 法定速度と優越感
18. 大声ダイヤモンド

EN01. スカートひらり
EN02. 未来の扉
EN03. NEW SHIP


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