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アンフェアデッキのすゝめ

みなさんカードゲーム楽しんでいますか?
ウィルスの蔓延もあり、三密のオンパレードであるカードゲームは前のように対面で行う事が難しくなってきました。
マジック・ザ・ギャザリングではグランプリ開催がされず、ポケモンカードでは万全の対策をした上で大型大会を開くも、コロナ蔓延未遂事件が起きるなど様々な苦労が垣間見えます。
自宅時間が増えて別の趣味が増えた人、大切な人が出来て結婚した人等環境の変化も多くあったのではないでしょうか。
カードゲームへの意欲や割ける時間が依然と比べて減った人もいると思います。
もちろん変わらない熱い情熱を保ち続けている人もいると思います。

ウィルスによるライフスタイルの変化もありますが、遊戯王やポケモンカード、マジック・ザ・ギャザリングを遊んできた我々はいつのまにか大人になっていました。
私自身もなりたくもないのに30代になってしまいました。
30代になりライフスタイルに変化が出てきた人は多いのではないでしょうか?
仕事や結婚、体力の衰えなどで昔のようにはいかないことも増えてきていませんか?
私自身は、20代の頃のように寝食を忘れて一心不乱にプレイすることが難しくなってきました。
カードゲームを本気でやるには、覚えることや試すことが多く、かなりの時間と気力を要します。
知り合いは「その時間があれば言語の2つは習得できていたはず」と言っていました。
だからこそ、そこまでの時間を要したのだから絶対に勝ちたいと。
非常に感銘を受けました。
その話を受けて、自身の時間というリソースについて考えなおしました。
カードゲームには若くて強い人が多く出てきています。一方、若手よりは確実に伸びしろが少なくなってきている歳となっている身としては他にやりたいことも、学びたいことも多くある。
だからといって小学校低学年から手にしてきたカードゲームを捨てきるにはあまりに多くの時間を弄してきた。
完全に手を切るには勿体ないという思いもあるし、カードゲームを介して繋がった多くの仲間もいるし、そもそもカードゲーム自体が好きである。
でも、やるからには少しは勝ちたい。

では、そんな悩める社会人プレイヤーはどうすればよいのか・・・

私の答えは「アンフェアデッキ」を使用するでした。

アンフェアデッキとは

そもそもアンフェアデッキとは何なのか?

これはマジック・ザ・ギャザリングのプロチームから出来た言葉のようですが
「フェアデッキ」と「アンフェアデッキ」の2つに分けられます。

「フェアデッキ」とは、普通のデッキといわれビートダウンやコントロール等に分類されるデッキです。
公式から一般的に推奨されるゲーム展開を行っていくものといえるでしょう。

「アンフェアデッキ」とは、コンボデッキと称される事が多い分類のデッキとなります。
いくつかのカードを組み合わせて大きな効果をもたらすことが多いです。

遊戯王でいえば、昔は「エクゾディア」「デビルフランケン巨大化」「三原式」「サイバードラゴン」等がありました。

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マジック・ザ・ギャザリングでは、「スニーク&ショウ」「ストーム」「親和」「ドレッジ」等があります。

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シャドウバースでいえば、「超越」は代表的ではないでしょうか。

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ポケモンカードでは上記の名前を拝借し、「超越ガブギラ」と呼ばれるアンフェアデッキがありました。

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ワンターンキルやコスト踏み倒しといったコンセプトのデッキが多くアンフェアデッキと呼ばれいてることが垣間見えます。

アンフェアデッキは一般的なゲーム展開とは違う軸でゲームを進めていくことが多く、一般的な対策網は簡単に掻い潜ってきます。無策では対処が困難で一瞬で決着がついてしまうでしょう。
しかし、システムのキーとなるものを要していることが多く、キーカードさえ止めてしまえば何もできないマグロ状態と化します。
墓地の利用を封じ込める、1ターンに何度もカードを使用させない等フェアデッキとの試合では何の効力もなさそうなカードを差し込むことにより、それだけでアンフェアデッキは崩壊します。
尖りきっているアンフェアデッキは皆にどれだけ意識されているかでその日の勝率が変わるといっても過言ではないでしょう。
そんな少々ギャンブル要素高めなアンフェアデッキですが、忙しい社会人にはうってつけかと思います。
以下にメリットを書いてみましょう。

メリット

1.一人で練習ができる
アンフェアデッキはソリティアのようにカードを揃えていくことが多く、相手の動きを無視して自身の動きを優先していく事が多いです。
その為、空いた時間でセルフでデッキの動きを確認するだけでも練度が上がりやすいタイプとなります。
フェアデッキのように相手の動きによって動き方が変わるような会話を必要とするデッキでは出来ない芸当です。

2.環境読みが必要ない
厳密に勝ち切るのであれば環境読みは必須です。
しかし、忙しい人がそれなりに勝ちたいというレベルであれば環境読みは切ることが可能でしょう。
対策されていなければ勝ち、対策されていれば負けます。
しかし、今回述べたい部分はそこではありません。
どんなデッキがあり、どんなカードがあるかはあまり関係ないという部分が甘えられる箇所だと思っています。
まず、やることをやりきるしか戦術的にない為、相手の動きが関係ありません。
その為、こちらの狙いが通るか通らないかでしかないのです。
どんなに新しいカードが出て雑多な動きをされても関係がありません。
今、相手の手札に何があり、何をしたいのかを推察する手間も省けます。
余裕があるならば、新しいカードでこちらの動きを阻害してくるものだけは確認しておけるとよいかもしれません。

3.追加購入不要
基本的に軸が定まっているため、定期的な追加購入が必要なく一度作成してしまえばお財布へのダメージが少ないという良さがあります。
しかし、初期投資として専用パーツを集める事となる為、他では流用が効かないパーツに費用を割くこととなります。
さらに、専用サポートが刷られない限り、ずっと強さは変わらず、時代に取り残されていく可能性も孕んでいます。
得てして嫌われることが多いアンフェアデッキは公式から禁止宣告をされ、デッキ全てが紙屑へと変貌することも珍しくはありません。
上記のリスクはあるものの、時代を追いかけ続ける資金が揃わない場合は選択としてありではないでしょうか。

以上のように、時間も、自由なお金も少ない社会人プレイヤーがアンフェアデッキを使用する事にメリットがあるのではないかと考えています。

デメリット

アンフェアデッキにもデメリットはあります。
1.先述通り、環境次第では何も出来ず俎板の上の鯉となること。

2.プレイ能力の上達が見込めないという大きな欠点があること。
やればやるほどデッキの専門家としての技術力は上がっていきます。
しかし、それは普通の軸の動き方ではなく独特な動き方をマスターしていく事となります。
そのデッキを使えば強いけど、他の戦術は門外漢という状況になっていくことが多いです。
総合的なプレイの自力向上を望むのであれば、フェアデッキでコンバットの基本等を練習していく必要があると思います。

その為、現役プレイヤーは使用するタイミングを考えて使う必要があると思います。
大会で勝ち抜くには動きを完全に理解する必要があるので、どこかで使用する必要はあると思います。
そんな時に、現役プレイヤーに対して普段忙しい身でも貸出や指南が出来たら仲間に貢献できるのではないでしょうか。

忙しいあなたにアンフェアデッキをおすすめします
アンフェアデッキで理不尽な勝利をもぎ取りましょう

追記


私自身は若いころ、折角の休みにお店まで来て独り善がりなデッキを使って何が楽しいのだろうとアンフェアデッキを嫌っていました。
しかし、MTGでスニーク&ショウを使用するようになってから考えが変わっていきました。
今回執筆しようと思ったきっかけは、5年ぶりくらいにMTGのモダンをプレイし、入賞したことがきっかけです。
デッキは5年前くらいのGPで市川ユウキ選手が使用したヴァラクートデッキのリストがほぼそのまま。
そんな化石デッキで神モダンのTOP8に入賞してしまいました。
勿論、環境等分からず対戦相手にはカードを逐一確認するレベル。
8ではハンマーという感染もどきにわからん殺しをされました。
しかし、そこで感じたのはアンフェアデッキの可能性でした。
環境がわからなくても、化石デッキでも勝つことが出来てしまう。
少し楽しみたいくらいならアンフェアデッキ、最高ではないかと思い、同じプレイに制限のある人でも楽しんでもらいたいと思い筆を執ってみました。

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