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私立学校の多様性、公立学校の同調圧力

ちびまるこちゃんやドラえもんを見ていて違和感感じること、ないですか? 
私はふと考えてしまうのです。 

何故お金持ちの子が公立小学校にいるんだろう…と。

我が家があるのは、ものすごく自然豊かな場所というわけではなく、かといって歩いて行ける範囲に「パティスリーほにゃらら」とかいうこじゃれた名前のパン屋があるわけでもなくサードウェーブコーヒーショップがあるわけでもない、しがないザ・郊外ですが、地元開業医の御曹司は私立小学校に通わせているお子さんがほとんど、というような環境です。
お医者さんじゃなくても最近だと普通のサラリーマン家庭も一人っ子とかの子で私立小進学というのも増えてきました。親御さんが中学受験で大変だったから私立にするなら小学校からというご家庭もあるようです。
小学1年生が通える通学範囲に私立小学校もいくつかあるので、スネ夫やちびまる子ちゃんの花輪くんのような子は概ね私立小に行き、公立小では「塾や複数のお稽古をしているか、放課後は学童にも入らず門限もない完全放牧状態か」程度の経済格差はあれどあれほど格差のある子同士が同じ学校の同じクラスにいるってあんまりないのです。 

で、高齢夫婦の我が家が、周りのママパパとのあまりのジェネレーションギャップに浮かなそうという基準で選んだうちの娘達が通っていた幼稚園には小学校受験するお子さんが数名いました。さらにその中には親が(主にお母さんが)私立小学校出身で我が子も親の母校というケースが多かったです。 

そんなお母さんたち、、大変失礼な言い方をすると常識の幅がめっちゃ狭い方が何人かいらっしゃいました。すごい無邪気に悪気なく「自分の家庭環境は人並みで普通」と言ってしまう。私立小学校の進学率は同学年の子どもの全体数に比べて確か1%程度ではなかったか。おーい、その小学校、算数やった?親は公立出身で子どもも公立進学予定のうちは普通以下か。

そして母校大好き過ぎて、母校より明らかに難しいので有名な某大学付属小学校に入学が決まったお子さんのことを 「うちの学校も受けたけど落ちたらしい」と言い切っちゃう純粋さ。えっと…冗談?と思ったけれど顔はマジでした。

発達障害のお子さんと接する経験が少なかったからか、お遊戯会で自由に歩き回るお子さんがいると平然と「クラスがまとまらない」と言ってしまう。

これをタダで?と思うくらい材料費やハイクオリティな作品の制作時間を費やす(そう、バザーです)「役員活動は幼稚園に対する当たり前の奉仕活動」と断言(宗教系の園や学校出身だとこの意識が強いかも)し"材料費くらい出してもいいのでは?”の意見を一蹴。

私みたいに感じる人も多いようで、私立に対して批判的なサイトをみると大概こういう書かれ方をしています。

私立出身の親や子は多様性に欠ける。 

あの幼稚園時代のモヤモヤはそこですよ!確かに。


でも、果たして公立は多様性のある世界なのでしょうか? 


何回か前のオスカルネタでも書きましたが、私は公立小学校、中学校から三流私立女子高に進学しました。 

港町出身の少し個性的な母に育てられ元々の性格もさらに加わり、人と一緒がとにかく苦手な性格の私…

多様性のない私立の高校より公立の小中学校のほうが向いてたか?というと 

実は全く逆でした。 

これをいうと年代バレバレですが、40年くらい昔中学校や高校が大荒れで授業にならないという事態があった時代があります。市内公立高校の校長先生が思い悩んだ末に自殺するという悲しい事件もありました。
大荒れから数年後というタイミングで入学した地元中学校は軍隊のような校則と雰囲気でした。そうしないとまとめられないという先生の都合があったのだろうと思います。 大荒れ時期に中学時代を送った卒業生が校庭をバイクで走り回ったり落書きしたりセンコウをいじりにくるお礼参り(時代ですねえ)もありました。


高校に入ったときにここはなんて自由なんだ!と感激してました。マミー、同じ県内なのに空の色が違うよ!

ところが、付属中から進級した周りの子にいってもたいがい「えー、だってこんなに校則厳しいのに?」と笑われたものです。

考えるに、校則を厳しくする目的が中学校と高校では全く違っていたんです。 

中学校は、ほっといたらバラバラになってしまう多様な環境の生徒を強引にまとめるため。 
高校は、あくまで私立の学校としての「学校カラー」を維持するため。

高校は見た目は同じでも生徒1人1人の考え方は自由で、
お互いが個性をそのまんま受容していたように思います。 友人に毎朝遅刻する子がいて、学校にいても眠そう。今思えば起立性調節障害だったのかなとも思いますが、先生にも時々注意されながらいつもニコニコ笑っていました。周りも「Mちゃんの個性」とだれも何も言わない。中学校だと常に常に同調圧力があり、班行動を強制させられていて、こういう子は「班のお荷物、そういうのは共同責任」として先生からでなく同じ班の子からボコボコにされました。

私立あるある校則で長い髪はツインテールという規則がありポニーテールは禁止なのですが、ある日超優等生の子が突然ポニーテールにしてそれを二つのみつあみにして1週間ほど過ごしていたことがありました。生活態度が優等生なので先生方も「こういうヘアアレンジなのか」と、うっかりスルー。
が。翌週の生徒総会に「ポニーテールを認めてほしい」という議題が上がったとき、「ポニーテールは不良の…(以下略)」と却下した先生に対してこの優等生が「先生、でも私この1週間ポニーテールでしたが私は不真面目なのでしょうか、何か学校生活に支障はありましたか?どの先生にも注意されませんでしたが」と鮮やかにやり返して生徒全員大喝采とか。

中学校ならありえない。

結局、私にしてみれば私立の学校のほうがはるかに多様性を認める雰囲気があったのです。

娘2人小学生なので2回PTAの役員活動にかかわったときにも、あの幼稚園役員活動時代の「奉仕という名のタダ働きして当たり前」の押し付けはなかったものの、 

いろんな家庭環境を持つ親同士が集まっていかに平等に活動するかに注力しすぎた結果、なんだかなあという活動になったり、挙句の果てに「私が苦労したんだから来年以降も同じようにして当然よね」で、改善されることなく次の役員へ受け継がれていく。

やらなくてもいいことはやらなくてもいいのに。
もっと効率の良い方法にしたらいいのに。
出来ることをできる人がしたらいいのに。
とモヤモヤしましたし、何よりそれを発言できる雰囲気がない。。。。

あの暗黒の中学時代となんか共通するですよねえ。

公立学校で多様な生徒が集まるから多様性豊かかというとそうでもなくて、逆に多様すぎる環境の生徒を同じ方向に向かせるための圧力が半端ないことがある。
でしょうか。

【後日談】
実は4月からPTA本部役員というお役目をいただき先日引き継ぎがありました。
本部役員の中でも働きながらしている人もいて、全員や役割毎のメンバーの予定を合わせるにはタイムツリーというアプリを使い、パソコンを駆使してラクできることはラクをする。コロナ禍もありやらなくていい業務はどんどん減らしていく。かといって、奉仕精神の押し付けがましさもない。
やりやすそう!
"嫌々やる役員がいない”"新しいツールに抵抗がある役員がいない”"前代の苦労を引き継がない”たったこれだけでこれだけ変わる!

もうすっかり過去の話ですが、一時期中学受験を検討したことがありいくつか学校説明会に参加した時に参加した学校ツアー。在校生が少人数グループの親子を連れて校内案内してくれるのですが、ある学校では案内係の真面目そうなお子さん(だいたい学校見学を任されるくらいだから真面目に決まっている)周りに先生がいないのを確認して「スマホは朝先生に預けるんですけど…先輩でこっそり持っている人もいます」とニヤッと笑って話してくれたあの学校、好きだなあ。なんか余裕があって。中高一貫校で高校募集なくて本当に残念。


そんな高校に公立でも私立でも出会えるかしら。
長女が高校受験で学校選びをするときにどれだけそれを見つけられるかな。 


ごくありふれた日常を少しでも面白く、クスっと笑えるお話を書いていきます。頂いたサポートはご縁のある横浜の子育て支援団体に寄付させていただきます。