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第60回パストラールコンサートによせて

本日客演指揮をさせていただく広島大学東雲混声合唱団パストラールのパンフレットに寄稿させていただいた文章です。


新型コロナウィルス感染症の流行によって、合唱文化は大きな打撃を受けました。3密の条件が揃う合唱は、全く活動ができない事態となりました。

特に、壊滅的な状況に陥ったのが、大学合唱でした。サークル活動は大学によって厳格に管理され、長期間の休止を余儀なくされました。
 
新歓活動を行うことも難しく、人数は激減しました。また学年進行で運営が進んでいく大学合唱は、バトンを次の代に渡せず、全国の大学合唱団は急速に衰退していきました。

SNSで他の大学合唱団の解散の報が流れるたび、パストラールはどうなっているのだろうと案じました。情報を得るすべもなく、ただただ月日が流れて行きました。

しかし、長く辛いトンネルを抜けた先に、パストラールは生き残っていました。それはひとえに、このコロナ禍にありながら、パストラールを愛し、その営みを絶やさぬように活動をつないだ当時の現役のみなさん、そしてそこからバトンをつなぎ、この演奏会につなげた現役のみなさんの志と努力の賜物です。

僭越ながら、OBOGを代表して感謝の気持ちをお伝えさせていただきます。本当にありがとうございます。

今日は、私たちOBOGも微力ながら、ステージに彩りを添えさせていただきます。


本日の演奏が聴きに来られる皆さまの心に届くものになりますように。

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