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【イノベーションを生み出そう】初心者でもカンタンにできる方法


今回は、”イノベーションを生み出す方法”を紹介します。

とはいえ、”AppleのiPhone”や”富士フィルムのアスタリフト”を、生み出そうというわけではありません。

ビジネスパーソンであれば、誰でもカンタンにできる方法をお教えします。

では、まずは結論です。

それは、”イノベーションが生まれる機会を見逃さない!”ということです。


まだ、ピンとこないと思いますが、このブログを読み終わる時には納得いくと思いますよ。

では解説します。


■まず、おさらい。イノベーションとは?

私は、現在、東京の上場企業で部下が50名ほどいる部署の管理職をしています。

部署のミッションは、クライアント企業のマーケティングを中心に戦略の提案です。

戦略策定の中には、イノベーションを組み込むこともあります。

しかしイノベーションは概念として幅広い意味があり、人によって解釈に違いがあると感じます。

実際には誤解している方も多いようです。


〈イノベーションとは?〉

人的や物的、あるいは社会的資源から、より大きくて新しい富を生み出すこと

〜ピーターFドラッカー著『マネジメント』『現代の経営』より〜


イノベーションという用語は、日本においては1958年の『経済白書』のなかで、「技術革新」と紹介されたことにより広く定着しました。

ですので、日本では技術に特化した概念と考えがちです。

しかし2007年の『経済白書』では「新しいビジネスモデルの開拓なども含む、一般的な概念」と訳し直されています。

つまりイノベーションは、技術のみに限定された考え方ではないありません。


■イノベーション7つの源泉

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では、”イノベーションが生まれる機会を見逃さない”ための方法を解説します。

今回の内容は、ピーターFドラッカー氏の考え方を中心としてまとめました。


まず、イノベーションが「どこかに転がっていないかな?」と、闇雲(やみくも)に探すのは、非効率で現実的ではないと、ピーターFドラッカー氏は著書の中で記しています。

そしてイノベーションの機会を探索する領域を、7つ揚げています。


イノベーションの機会をもたらす7つの源泉〉

1. 予期せぬ成功&失敗から探す

2. 企業とユーザーとのギャップから探す

3. プロセス・ニーズの存在から探す

4. 産業の構造変化から探す

5. 人口構成の変化から探す

6. 認識の変化から探す

7. 新しい知識の出現から探す

『イノベーションと企業家精神』
(ピーターFドラッカー著、1985年、ダイヤモンド社)より


イノベーションを起こすための源泉として、この7つの領域を体系的に考えていけばいいわけですね。

上記7つは、1〜4が業界や市場の内部要因、5〜7が外部要因と考えられます。

7つの源泉をカンタンに解説します。

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Photo by Markus Spiske on Unsplash

1. 予期せぬ成功&失敗から探す

難易度:★☆☆☆☆☆☆/リスク度:☆☆☆☆☆☆☆

日頃、仕事をしていると「予想以上に売れた」というようなことがあると思います。

また準備万端だったのに、「想定以上に売れなかった」ということもあると思います。

そんな要因がイノベーションの源泉になります。


2. 企業とユーザーとのギャップから探す

難易度:★★☆☆☆☆☆/リスク度:★☆☆☆☆☆☆

ユーザーの希望(ニーズ)を把握してサービスを提供したはずが、実はユーザーは別のことを望んでいたということがあります。

企業とお客様の間に差がある場合、それを埋めるカタチで新しいサービス(イノベーション)が生まれるわけです。

3. プロセス・ニーズから探す

難易度:★★★☆☆☆☆/リスク度:★★☆☆☆☆☆

1と2に対して、3は必要とされているけど、いまだ存在していないものになります。

消費者ニーズではなく、最終的な成果を出すための途中段階(過程)で発生するニーズを捉え対処することでイノベーションにつなげます。

4. ”産業と市場の構造変化”から探す

難易度:★★★★☆☆☆/リスク度:★★★☆☆☆☆

産業や市場の構造のある部分が急速に成長するとき、そこには新たなイノベーションの機会があり、新規参入が活発になります。

いま情報革命の真っ只中にいるともいわれていますね

5. 人口構成の変化から探す

難易度:★★★★★☆☆/リスク度:★★★★★☆☆

人口の増減や年齢構成などが変化すると、社会が大きく変わります。

先が見えやすい未来は、人口構成の変化ですね。


6. 認識の変化から探す

難易度:★★★★★★☆/リスク度:★★★★★★☆

認識の変化とは価値観や文化の変化のことです。

生活様式、行動、趣向性、ライフスタイルなどが変化するとき、大きなイノベーションが起こしやすいということですね。

7. 新しい知識から探す

難易度:★★★★★★★/リスク度:★★★★★★★

何か新しい技術が開発され、それをもとにしてイノベーションを起こす手法です。

ただし、大きなリスクが伴うものです。


■「予期せぬ成功」からイノベーションを探せ!

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さて、イノベーションの源泉7つを、カンタンに紹介しました。

実は、上記7つは、1から順に効果が高く即効性がある順番に並んでいます。

要するに、1番の"予期せぬ成功&失敗を探す"が最もカンタンにイノベーションが生み出しやすいということです。

さらに1番の中でも「予期せぬ成功」の方が、生み出しやすい手法になります。


〈「予期せぬ成功」が最も効果的な理由〉

・仕事上、最も身近だから

・可能性が高い

・取り組みやすい

・リスクが小さい


事業活動をしていて、予期せぬ成功が会った際、まぐれ当たりで片付けてしまってはもったいないです。


〈「予期せぬ成功」の事例〉

・女性客に向けて商品開発を行ったが、実際は男性が購入

・家庭消費用として売り出したらギフト用商品として売れた

・オススメのA定食よりB定食の方が注文が多かった

・オフィス用商品が家庭で使われていた

・特定の販売ルートだけ購入者が増えている


”なぜ売れたんだろう?””なぜ集客できたんだろう?””なぜPV数が上がったんだろう?”

数字を細分化して、徹底的に追求すべきですね。

深掘り、特定、理解、活用、展開を繰り返すことで、イノベーションが生まれる可能性は大きく高まります。


■最後にまとめ

今回は、"簡単にイノベーション 生み出す方法"をテーマに解説しました。

参考資料として、主に『イノベーションと企業家精神』(ピーターFドラッカー著、ダイヤモンド社)から引用させていただきました。

イノベーションは特殊な能力を持つ限られた人だけが生み出すものでは、決してありません。

そしてイノベーションにリソースを費やすことは、未来をつくり出すことに繋がります。

日常的なマネジメントに体系的に組み込んで、変化に強くなり未来を創造する力を養いましょう。

今回は以上です。ありがとうございました!


〈参考資料〉

『チェンジ・リーダーの条件―みずから変化をつくりだせ! 』(はじめて読むドラッカー (マネジメント編)) 2000/9/1/P・F. ドラッカー (著), Peter F. Drucker (著), 上田 惇生 (著)

『イノベーションと企業家精神【エッセンシャル版】』 2015/12/4/P.F.ドラッカー (著), 上田 惇生 (翻訳)

『新訳 現代の経営〈上〉 (ドラッカー選書) 』 1996/1/1/P.F. ドラッカー (著), Peter F. Drucker (原著), 上田 惇生 (翻訳)

ワダ なお【インスタ読書日記】:本は週に3冊ペースで読んでいます。主にビジネスに役立つオススメ書籍を紹介。

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