見出し画像

否定と肯定

職場に人の話をすぐに「でも」「て言うか」「私は」で返す人がいる。

【例文】

「この案件、○○するわ」
「て言うか、それって〜〜やから○○したらええんちゃう?」

→結局結論が○○であることは同じなのに何故か言い替えて違う意見のように言う。
同意見ならそれでええやんか。


「この仕事してたらもうひとつの仕事のこと忘れてたわ。今思い出して良かった」
「私は忘れてないで」

→これ、個人的には会話が成立してないと思ってるんだけど。
私は「私」の話をしてるのに、何で自分のこと言ってくるの?


意見を求めて異を唱えられるのはまだ良いが、日常会話においてこんな調子だとイライラしてしまう。
会話がスムーズに進まないからだ。
と言いつつ私自身も正論ぶちかまし傾向があるので、意見を求められてない時はなるべく抑えてまずは相手の話を聞いて飲み込むことから始めるよう努めている。
何においても否定されるというのは決して気持ち良いものではない。

さて、ここで飴さんだけど。
彼は私に対して否定したことがない。
外見も内面も「こうした方がいいんじゃない」とか「これはやめといたら?」とか、その類のことを言われた覚えが全くない。
飴さん曰く「紺さんに直すところなんかひとつもないから」だそうだ。

たまに愚痴めいたことを言っても「それは紺さんが良くない」と言われたこともない。
無条件に私の味方である。
唯一異を唱えてくるのは仕事のやり方や手順などが私と違う時くらいだが、これは同職種の意見交換みたいなもんなので否定には入らないだろう。

自分を全肯定してくれる人がいるというのは何と心強いことか。
少なくとも今まで私の周りにそういった人はいなかったので(家族、友人、恋人などなど)、実は何気に貴重な人種なのではと思う。
私は飴さんのことが大好きだしダメな部分も彼の一部だと受け入れているつもりだけど、それでも「ここをこうすれば良いのに」と思うことがないわけではないので、まだまだ飴さんの域に達することは出来ない。

勿論飴さんが私にいちいち言わないだけで思うところがあるという可能性も否定出来ない。
が、彼は性格上そういうことを顔や態度に出さないでずっといるのは無理であり(つまり嘘や誤魔化しが全く出来ない)、更に彼に近しい人達が口を揃えて「紺さんのことを褒めてるのはいっぱい聞くけど愚痴や文句は一度も聞いたことがない。幸せしか聞いたことがない」という旨のことを言ってるところを見ると、恐らくほぼ全肯定してくれてるのだと思う。

本当に、私は彼の器量に救われている。
こんな素敵な人に好かれてて幸せだ。
そんなことをしみじみ感じた、交際6年目に突入したある日でした。

おしまい!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?