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「母性」毒のなかの美しさ

しばらく小説から遠ざかっていたので、久しぶりに小説を購入。

戸田恵梨香さんと永野芽郁さんが主演で上映されていた 湊かなえさん著作の『母性』です。

はじめの一言から、湊かなえさんワールドに引き込まれてしまいました🕊

「私は愛能う限り、娘を大切に育ててきました」

その一言からも感じられますが、表現が終始美しいのです。母性を持たない未熟な母親と母から愛されたい娘の姿をあんなにも美しく描写することができるのは湊かなえさんしかいません。。

美しさの中に毒もあり、目の前でその光景を見ているような臨場感もありました🥀

ゴッホの「星月夜」を感じさせる、歪んでいて、どこか魅了される美しさのある芸術的な作品です。

母性を読み終えてしばらくは、心と頭を整理するのに時間が必要で、他の小説に手をつけられないくらい没頭してしまいました。

湊かなえさんが
「これが書けたら、作家を辞めてもいい。その思いを込めたて書き上げました」
という渾身の作品です。

皆さんもぜひご一読ください。

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