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エンジニア系記事まとめ

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エンジニアに関する記事をまとめたマガジンです
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2023年3月の記事一覧

一般的な機械翻訳より高精度な多言語化のために工夫しているポイント

はじめにこんにちは、ももたけです。ナビタイムジャパンで多言語化を実施する部門に所属し、Inbound観光客向け多言語データ整備、運用について取りまとめを担当しております。 今回はナビゲーションサービスにおける翻訳技術について、ナビタイムジャパンが工夫していることについてお話しします。 多言語システムについてナビタイムジャパンでは、多言語化されたサービスとして「B to C」 から「B to B / B to G」と多方面で提供をしており、「駅名」や「スポット名」や「地図の注

チームにアジャイル開発を導入し、開発スケジュールの見積もり精度を上げるためにやっていること

こんにちは、鉄棒です。ナビタイムジャパンで『auナビウォーク』の運用を担当しています。 今回お話する内容と対象読者 KDDI株式会社とナビタイムジャパンで運営する『auナビウォーク』アプリをリニューアルするというプロジェクトにおいて、アジャイル開発を導入しました。開発期間を正確に見積もるためにストーリーポイントを活用したので、その話をしたいと思います。 本記事は、多少アジャイル開発の基礎知識があり、これから導入したいと考えている方を対象にしています。 漠然と感じていた

新規開通道路を即日表示するために、導入した仕組みと運用効率化

こんにちは、めだかの子です。 ナビタイムジャパンで地図データの配信システムの開発・運用を担当しています。 今回は、新規に開通した道路を開通時間後すぐに地図上に表示できるように導入した仕組みと運用効率化のお話をしたいと思います。 開発に至るまでの経緯当社では以前から、主要な道路を中心に、新規に開通した道路を極力開通日時に合わせて地図表示されるよう、地図の描画データを作成する時に組み込むなどの施策を行っていました。 しかし描画データはとても大きく、開通のたびに作成し直して更新

Webの開発で気を付けていること

こんにちは、④⑤⓪です。ナビタイムジャパンでWebコンテンツの開発やサービス紹介のランディングページ作成を担当しています。 当社ではWeb版『NAVITIME』などユーザーの生活を便利にするサービスを提供しています。 当社のWeb開発において気を付けている、 基本的ですが重要なことについて 今回はHTMLを例に説明したいと思います。 はじめにHTMLの誕生から30年近くが経ちました。 現在では私たちの生活に欠かせないものになっています。 Webの領域で働く私たちはティム

最高速度データの更新を改善した話

はじめにこんにちは、38です。 ナビタイムジャパンで道路データの保守運用を担当しています。 当社では、ユーザーの皆様に最新の情報を提供できるように日々データの収集や更新を行っています。 今回は道路データの1つである最高速度データの更新について紹介します。 ちなみに、新規開通道路の対応についてこちらの記事で紹介しておりますので興味がございましたら併せてご覧ください。 最高速度の引き上げ近年、全国の道路で最高速度規制の点検や見直しが実施されています。 下記のように一部の高速

ナビゲーション機能をSDKにしたお話

こんにちは、ザクザクとカップMENです。ナビタイムジャパンでザクザクは研究開発部門でナビゲーションの案内開発を、カップMENはソリューション事業にて、プロダクトの開発を担当しています。 今回は、『NAVITIME SDK』の機能と特徴の紹介、開発に至った経緯や工夫などのをお話したいと思います。 『NAVITIME SDK』とは『NAVITIME SDK』とは、当社のカーナビゲーションアプリ(ドライブサポーター、カーナビタイム、ツーリングサポーター)と同等レベルの機能を持っ

Jupyter で公共交通データを可視化する

こんにちは、ふた月です。 ナビタイムジャパンで主にサーバーサイドのシステム開発や公共交通データの運用改善を担当しています。 今回は公共交通データの運用改善を進める中で、学習や調査向けのデータ可視化に Jupyter を使用した事例を紹介します。 Jupyter とはJupyter はインタラクティブにプログラミングやデータ分析を行うための Web アプリケーションです。Python で利用されることが多いですが、数十のプログラミング言語に対応しています。JupyterLab

ルート(経路)に関するユーザーボイスを円滑に調査し、改善するための取り組み

こんにちは、バリカタです。ナビタイムジャパンでユーザーボイスの調査やサービスの改善提案を行っています。 この記事では、当社サービスで表示する「ルート」(経路)に関する様々なユーザーボイスをどのように円滑に調査し改善につなげているか、お話ししたいと思います。 当社におけるユーザーボイスの種類各サービスではユーザーからのご意見・ご指摘(ユーザーボイス)を受け付けられるようになっており、それらを送信するフォームにはいくつかの種類があります。 具体的には、以下の通りです。 サー

Cloud CDN + Cloud Load Balancing +Cloud Storageで404エラーがキャッシュされて困った話

こんにちは、ふみぽんです。ナビタイムジャパンでインフラ環境の管理・構築・運用を担当しています。 今回は、Google Cloud Platform(以降 GCP)のサービスであるCloud CDN + Cloud Load Balancing + Cloud Storageで構築している静的webサイトホスティングで「404 Not Found」をキャッシュさせてしまった時の確認ポイントを共有します。 何が起こったか リリース時の確認でCloud Storageに必要な

TensorFlow Liteをバージョンアップして『AiRCAM』のAI処理を10%以上高速化!

こんにちは、Heavy metal is very very healthyです。ナビタイムジャパンで『AiRCAM』のAI・画像処理周りの開発を担当しています。 『AiRCAM』はドライブレコーダーアプリ(以下ドラレコ)ですが、端末側でAI・画像処理を動かすエッジAIアプリでもあります。今回は、そのエッジAIならではの苦労であるパフォーマンス改善のお話をしようと思います。 ドラレコアプリの性能要件は非常に厳しい運転中のドライバーに対してリアルタイムによる警告を行う必要が

位置情報の有効活用

こんにちは、「ゆうきち」と「かまくら」です。ナビタイムジャパンでゆうきちは研究開発部門で経路探索エンジンの開発を、かまくらは研究開発部門で位置推定技術の開発を担当しています。 当社の各種サービスで、ユーザーの位置情報をどのように活用しているのかをご紹介します。 位置情報とは?当社の各種サービス利用者から許諾を得て収集し匿名化したGPSログデータのことです。 これを道路ネットワークにマップマッチング(※)し、様々なサービスのインプットデータとして活用しています。 ※マップマッ

新しい環境により速く馴染み、効率的な成果を出すために実施したこと

こんにちは、TeraClimber です。ナビタイムジャパンで経路探索エンジンの開発保守を担当しています。 はじめに新卒3年目になって初めて、今まで働いていた部署とは異なる環境で仕事をする機会がありました。 今いるチームに配属されてから別の環境で働くのは初めての経験だったこともあり、多くの不安や課題を抱えていました。今回はそれを乗り越えるために考えたことや実践したことについてふりかえりを行い、まとめました。 似たような境遇の方や逆にそのような人材を受け入れる側の方々の参

S3 Glacierにデータ移行したら大きな教訓を得た話

はじめにこんにちは、なっくです。 ナビタイムジャパンでインフラを担当しています。 今回はコスト削減のためにS3 Glacierにデータ移行したら大きな教訓を得た話について、していきたいと思います。 S3 Glacierに移行したのに安くならないまずはこちらの画像をご覧ください。 横軸が月、縦軸が金額で当社の管理している、とある環境のS3コストのグラフになりますが、ひと月だけ急激にコストが増えてる月があります。 具体的な金額は控えますが、実に100万円以上の上り幅となって

iOS版『NAVITIME』をリアーキテクチャした話

こんにちは、s-pongです。ナビタイムジャパンでiOS版『NAVITIME』の開発を担当しています。 iOS版『NAVITIME』は、2022年7月に全面リニューアルしました。iOS版『NAVITIME』をリニューアルした話は、すでに別の記事にてお話ししていますが、この記事ではもう少し開発サイドにフォーカスを当てて、リアーキテクチャしたことについてお話ししていきたいと思います。 背景『NAVITIME』は2010年にスマートフォン向けのサービスを提供開始しており、今日ま