1.夜間大学に行くことを決めた時。
大阪のやや風紀の悪い工業高校を中の下で卒業した私は中堅のメーカーに採用された。仕事は新製品の開発の補助だったので高卒としてその職に就けることをすごく誇りに感じていた。半年ほどして母校に挨拶に行った時に同期で卒業した友人が大学に就職していることを知る。「どういうこと?」早速友人に聞いてみた。友人は昼間の間、大学の実習助士をし、夜、大学に学びに行ってることを知る。
そのとき私の心の中で「勉強したい」という気持ちと「友人のように大学に行きたい」という気持ちが湧き起こった。
その気持ちは強力だった。
人を突き動かす力とはこのことだろう。私は熱病にかかったように自分のスキルをアップさせてくれる学校を探した。会社が終わった後、勉強できそうな専門学校を探すが、夜間の部のカリキュラムは昼間のそれと比べると充実していなかった。学ぶからにはキチンとした将来役に立つスキルを身に付けたい。
友人が通っている大学に行きたくなってきた。
もともとそんなに勉強ができる方じゃ無かったので一般受験だとスベるかもしれない。上長に推薦入学のための資料を書いてもらう。
受験に向けた勉強をこれまでやったことがなかったが、この時はそんなことを言っている場合ではなかった。本屋に行き問題集を購入。生涯初の受験勉強をする。
思えばこれまで、自分の意思で「やりたい」を追求しそれをやり遂げたことが悲しいかな無かった。誰かがやるから私もやる。という優柔不断なモチベーションに翻弄されていた。
今回も動機の発端は「友人が行ってるから」だったが本来自分自身の中で眠っていた「やりたい」がこの時発見できたのだ。憧れだけでここまでの力は出てこない。
そして、大阪工業大学電子工学部第二部 合格っ!
改めて、半生の期を書いてこれが私のターニングポイントだったと思う。
職場と大学、ハイブリッド生活が始まり、過激な日常がスタートした。
平日の代表的なスケジュールはこんな感じ。
つづく。