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(9)絵描きがディズニーシーで見つけた、人々を楽しませる工夫の数々…の段
こんにちは。
ノーチのかたっぽ、¥0sukeです。
先日、東京ディズニーシーに遊びに行きました。
作品のテイストからお察しの方もいるかと思いますが、言わずもがな、我々ノーチのしっぽ研究所の2人はディズニーが大好きなのです。
ランドにもシーにも何度も足を運んでいるので、どこに何があるか、結構記憶していたりします。
しかし、何度遊びに行っても新しい発見がある素敵な場所、それが東京ディズニーリゾートです。
今回は一味違った楽しみ方をしてみようと思い、カメラを片手に、作り手の目線でパーク内を歩いてみました。
今回は、「絵描きがディズニーシーで見つけた、人々を楽しませる工夫」について書きたいと思います。
(今回も長くなりそうです…笑)
※注意
冒頭でディズニー好きを豪語しましたが、この記事の筆者はディズニーについてそんなに詳しいほうではありません。
よって、当記事での解釈は僕個人が勝手に想像を巡らせて書いたものなので、真偽の程はわかりませんん!
Dオタの皆様は、どうか温かい目でご覧ください。
景観について
東京ディズニーシーにおけるランドとの最大の違いは、海を中心とした7つの港町をテーマに、街の景観が統一されていることでしょう。
このセクションでは、東京ディズニーシーの美しすぎる景観について記そうと思います。
エリアごとに異なるテーマカラー
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パーク内に入るや否や、眼前に広がる美しい街並み。
いや~、どこを切り取っても絵になりますね。
パーク内は7つのエリアに分かれているのですが、それぞれテーマとする時代や国柄が異なります。
デザイン的な観点から見ると、各エリアでテーマカラーが決まっていて、色相のバランスが綺麗にまとまっているのがわかりますね。
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例えば、こちらは大航海時代の南ヨーロッパの港町をイメージしたエリア、メディテレーニアンハーバーの写真。
暖色系の壁材と、削り出した石材から構成されており、全体的にクリーム色っぽいです。
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一方でこちらは、ジュール・ヴェルヌ原作の名作SF小説をモチーフにしたエリア、ミステリアスアイランドです。
パークのシンボルにもなっている火山を中心に、科学調査のため建て増しを繰り返したような入り組んだ作りもかっこいい。
冷えて固まった溶岩の黒が景観の大部分を占めますが、人工物には青銅や赤銅の色が用いられていますね。
建築の知識が皆無なので憶測ですが、おそらく各地域、各時代・地域で産出されやすい建築資材が異なったり、加工技術が異なったりするため、建物や石畳の色も、自ずとまとまるのでしょう。
しかし実際のパーク建築となれば、現代の技術と資材を用いているはず。
各地域や時代の背景まで厳密に設定した上で、意図的に素材の質感やテーマカラーを使い分けていることになります。
そのおかげか、エリアの境界をまたぐと、BGMが変わることも相まって、空気感が全く違って感じられます。
恐るべし、ディズニーの演出力…
徹底的に世界観に忠実な街並み
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これは先程あげたミステリアスアイランドの写真ですが、もうちょっと拡大してみると…
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通路の頭上に、金網の屋根のようなものがあり、何かが引っ付いてますね。
その向こうには冷え固まった溶岩があることから、これは頻繁に飛来する火山弾や溶岩を防ぐために取り付けられた、活火山の付近ならではの建造物だと推測できます。
パークでは本当に溶岩が飛んでくることはないため、この屋根は通路を通るゲスト達にとっては不要ですが、それでも作り込むこだわりがすごい。
何の説明も無しに、当然のごとく設置されているというのもまた、かっこいいですよね…
ディズニーシーの中には、こういった仕掛けが多数散りばめられています。
注視してみないと気づかない作り込みもたくさんありますが、世界観に忠実であることに細部までこだわりまくっていることは確かです。
この細部のこだわりこそ、人々が異世界の空気に無意識に浸れる理由なのかもしれません。
学術的価値すらありそうな忠実さ
ミステリアスアイランドのモデルになっているジュール・ヴェルヌのSF小説は、学者が冒険をするお話です。
センターオブジアースの原作、『地底旅行』は読んだことがあるのですが、主人公が学者ということもあり、鉱物学や地学の専門用語がかなり飛び交います。
『海底二万里』は映画版を見ましたが、こちらも自然科学好きにはたまらない、The科学オタク作品という印象でした。
アレンジが加えられている部分も多いですが、概ねこのようなバックストーリーの上で作られているエリアなので、サイエンス要素がかなり多いです。
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ちょっとオタクっぽいことを語ると、ディズニーシーのシンボル、プロメテウス火山は、粘性の低いマグマが流れ出す噴火(ストロンボリー式)をする火山という設定があり、このエリア一帯が水蒸気爆発で出来たカルデラ地形を再現しています。
火山周辺の地形も忠実に再現されており、六角柱状の柱状節理や方状節理、地層の湾曲も見事です。
低粘性しわしわ溶岩の堆積岩が、川の浸食で削られている様も作り込まれています。
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プロメテウス火山の裏側もすごいです。
火山の周辺は、溶岩流や火山灰によって植物が駆逐される上、硫黄化合物などの有毒物質が蓄積しているため、植物には過酷な環境です。
そんな荒地に最初に進出する植物を生物学では「パイオニア植物」と呼びますが、その植生までもが再現されています。
手入れが大変そうなのでおそらく造花(造草?)だと思いますが、そこまでやるか…ディズニーシー…
水運で栄えた街並み
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遠景で見ると、パーク全体を通して階段や坂が多く、高低差が大きく作られていることがわかります。
海と港町がテーマになっているので、満潮・干潮の水位差に対応できる建築が再現されていたり、発達した水運に合わせて船がくぐれる高さの橋が掛けられていたりするのも理由だと思います。
平らにならした遊園地であるランドとは異なり、一貫して「街」を作ることに全力を注いでいることが見て取れますね。
見栄えの良さを追求した工夫
街並みを機能的に作り込むだけでなく、見栄え的な美しさにも配慮されています。
たとえばこの風景。
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アメリカンウォーターフロントエリアにある漁村、ケープコッドの風景です。
赤青白の3色が用いられた漁船やボート、灯台が美しいですね。
海辺に柵があり、ちょっとしたフォトスポット的なスペースになっていました。
灯台をバックに漁船を撮ろうとしてファインダーを覗いたときに気づいたのですが…
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このボート、明らかに写真映え用に配置されている!!!!!
フォトスポットスペースから灯台方面を眺めると、大きな被写体である漁船や灯台はやや遠く、視界の大部分を海面が占めることになります。
その余白の部分にワンポイントとしてボートが浮かんでいるだけで、構図のバランスが良くなっていることがわかりますね。
このボートは単に桟橋にロープでつなぎ止められているだけの無造作に浮かべれたものではないし、ゲストが乗ることもできない。
明確な意図があって、このポイントに固定されている。
そう考えると、パーク内のあらゆる景色が、どの角度から見ても美しく見えるよう、計算され尽くされている気がしてきました…
いや、思い込みでなく、相当頭を使ってレイアウトを決めているのでしょう。
写真素人の僕が撮った写真でさえも、それなりにカッコよく見えるのですから、景色の方が美しすぎるのだと言わざるを得ません。
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夜景も”完璧”すぎる…(写真の出来はイマイチ)
小物について
凄いのは景色だけじゃありません。
細かな装飾に至っても、隅々までこだわり抜かれています。
気づくと嬉しい遊び心
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アメリカンウォーターフロントのハンバーガーレストラン、ケープコッド・クックオフでの1枚。
白い大きな時計台が目印のレストランですが、客席がある建物は港の倉庫のような作りで、天井近くに生活感溢れる小物がごちゃごちゃと置かれていました。
壁にもロープや網が雑多に掛けられていたりして、これだけでもかわいいですが…
注目して欲しいのはこちら。
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照明の手作り感がかわいすぎる!!!
操舵輪(ハンドル)を天井から吊り下げ、あり物のランタンを引っ掛けただけだったり、浮き輪とオールを組み合わせて作ってあったり、ペンキのバケツをひっくり返していたり…
良すぎますね…良すぎてため息が出ます。
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こちらはマーメイドラグーンでの1枚。
コーヒーカップ系のアトラクション「ワールプール」付近の照明がウミウシになっています。
確かに、海の底に電球があるはずがないので、海面から差し込む自然光やら生物発光やらをモチーフにした照明を作るのはうなずけます。
それにしたって、ウミウシを光らせよう!って考えた人は天才すぎますね…
看板のデザインもいちいち良い
ディズニーの本気はこんなところにも。
ゲストがパーク内を利用するためのサインや標識の類いは、大抵の場合はちょっとがっかりするもの。
利便性のためとはいえ、夢の国にどデカい赤青のトイレマークがあったら、現実に引き戻されてしまいますよね。
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ディズニーシーによる模範解答がこちら。
こんなオシャレなトイレサインあります????
装飾で囲われたアイコンは視認性も高く、ライト付きなので夜でも見やすい。
看板の周りがちょっと凹んでいて、壁材に塗りこんでくっつけた感じもリアルです。
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これはロストリバーデルタエリアの看板。
潮風で錆びている感じや、端っこの板が剥がれちゃっているところもかわいい。
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階段状の橋の柱にあった、足元注意のサイン。
こんなのかわいすぎるよ…
アトラクションの待機中も眼福
最後の最後に、一番この記事で書きたかった、大本命のお話、アトラクションの待機列ゾーンについてです。
テーマパークに行くと一番ストレスになるのが、アトラクションに何時間も並ばなくてはいけないこと。
しかしディズニーアトラクションは、本番が始まるまでの待機時間で、ワクワクを最高潮に高めてくれる工夫でいっぱいです。
むしろ、偶然すいていて待たずに乗れる時は、ゆっくり見られないので勿体無いくらい。
中でもすごいのが、比較的新しめのアトラクション、ソアリンの待機ゾーン。
空を飛ぶことを夢見た人々の技術を集めた博物館がテーマで、博物館の展示をゆっくり巡っている間に登場の順番が回ってくるという、大変お得なアトラクションです。
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ソアリンに乗るのは今回で2回目だったのですが、本当に待機中の時間が最高でした。
ベストオブ待機列はソアリンがダントツでしたが、他のアトラクションの待機時間も最高でした。
特に、学者たちの机の上の展示があるアトラクションが本当に良すぎました。
本や書類、スケッチ、地図、実験器具などごちゃごちゃ。
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よ〜〜い〜〜な〜〜!!!!
アトラクション乗らなくていいからこれだけずっと眺めさせてくれ!
今回行った日は20周年終了とリーナ・ベル登場の間で、運良くパーク全体が空いていたので、たくさんアトラクションに乗れました。
その分、列の進みが速くてゆっくり写真を撮れなかったのが心残りですが…
皆さんもディズニーシーに行った時は、ぜひ隅々まで作り込まれたパーク内を観察してみてください。
作り手の意図に気づくと、「そんなとこまでこだわってるの〜!」ってなるので、めちゃくちゃ楽しいですよ〜!!
書きたいことは山積みですが、今回はここまでにしておきます。
最後にお気に入りの写真をたくさん貼って去りますね。
それでは!
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(にゃー!)
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ゴーグルしててかわいい
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扉の影まで絵なのすごい
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閉園間際に行くと夜景がとても綺麗
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