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音楽の古臭たち、そして騒音9 music fluxos, and so on 9

オケを支える≒耳を育てる

こないだなろうを徘徊していて
勇者(1万人):「阪神優勝やぁ!」
って短編を見つけてしまった。
鴉野 兄貴って人の作だけど
いや早いね。笑っちゃったよ。

閑話休題(あだしごとはさておき)。

去年ふと思いついて
地元のオーケストラ
兵庫芸術文化センター管弦楽団
の年間席を取ったんだ。
何故かっていうとなんとなく気分がいいかも
と思ったからで深い意味なんかないんだけどね。

ワンシーズンが終わって2シーズン目も継続なんだけど
継続するってことで明らかみたいだけど
なかなかにナイスな判断だったと思ってんだよ。

普通の音楽fanてやつは
アンテナはってて
気に入ったアーティストを追っかけて
チケット取ってコンサートなりに出かけるだろ。
それはそれで楽しい。
あたしだって別腹でそれやってる。

定期公演のシーズンチケット取ると
別の楽しみが味わえるんだ。

その1.帰属意識が湧いてくる。
世界のイチ推しアーティストって訳じゃないけど
推しは推しなんだ。
同担歓迎だぜ。
なんか身内みたいな気分になれる。

その2.知らない作品に触れる機会がいや増す。
個人で、ちまちまイロイロ聴いていくとどうしても
間口が狭くなってしまう。
決まった作曲家の作品しか聴かないなんて
もったいないでしょうに。

その3.いろんな指揮者を比べてみたくなる。
芸文管は音楽監督は佐渡裕さんだけど
公演ごとにいろんな指揮者を招聘する。
だからいろんな指揮者の音楽を体験できる。
昨シーズンの井上道義+森山未來の「火の鳥」
なんて実験的で面白かったよ。
(指揮者急病でトラの指揮者になったけど。)

その4.ホールの音に対する感覚が育ってきた。
オケはホームが決まってるだろ。
作曲家の曲想、指揮者の解釈、オケのアンサンブルてのを
聴衆は意識して聞くんだけど
オケの楽しさはそれだけじゃないんだよ。
ホールにはホールの音ってのがあるんだな。
それを感じるのもむっちゃ楽しいんだよ。
まぁシーズン席なので席は固定なんだけど
この席の音ってやつを意識するのも楽しい。
芸文管のシーズン席の特典として公開リハーサル
ってのがある。
指揮者がMCしながらリハしてくれるんだけど
席がフリーなんだね。
そん時いろんな席で聴いてみて席の音を確認するんだよ。
いや楽しいんだから。
芸文センターができた当初
音ワリいな、何てこと実は思ってた。
これはホールがオケになじんできた
あたし自身の耳が育ってきた
両方あると思うんだ。

その5.ワシがこのオケを育てた、と妄想できる。
これについてどうこういうのは野暮でしょう。
芸文管は少し独特な方針で運営されてて
世界から集めた若手メンバーを
3年間という期間を設けて育成支援する
というオケなんだね。
そしてチケット代金もオケとしてはかなりお安い設定
にしている。
あたしも実際そうだと思う。

今期の冒頭で佐渡さんも言ってたけど
台所はしんどいみたいなんで
クラウドファンディングすることにしたんだって。
あたしもE.N.D.の名前で寄付しちゃいましたよ。
195人目だって。
もしよければ皆さんもいかがかな。
ワシが育てた、って妄想できるよ。

でもね、一連の流れで最大のメリットは
自分自身の耳を育てる、
ことになることなんだね。

E.N.D.


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