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音楽の古臭たち、そして騒音11      music fluxos, and so on 11

The Young Person's Guide to
the Minimal Music


あぁ、また大阪だね。
ザ・フェニックスホールでね。
つまりコンサートなんだよ。
といっても音楽のタイトルだよね、これ。

ミニマル音楽の行方
~スティーヴ・ライヒ&アンディ・アキホ~

てやつに凸してきたんだよ。

耳慣れないかね。
ミニマリストです、
なんて意識高い系の人がのたまったりしてるよね。
そんな感じ。
基本的に要素が少ない音楽。

ぢつわ、おなじ日で芸文管の定期があって
カーチュイ・ウォンが振るマーラー5番の
チケットがあったんだけど
こっちに出かけてしまったんだ。
ある種両極端なんだが
まぁ優先順位の問題だよね。

閑話休題(あだしごとはさておき)。

当日配布のパンフの説明には
phase shiftingをライヒが始めた
ことをもって
ミニマルの始まりとしているが
個人的には異論がある。

せっかく日本に居ついてくれた
テリー・ライリーの立場がないぢゃないか。
ライヒは細かいタイム感覚のphaseから
ライリーは長いタイム感覚から
ミニマル音楽を拓いていった、と思ってる。
だから私的には長いタイム感覚のミニマル
のほうが自然だと感じている、のだな。
short circuitでわないか、ということ。

まぁいっか。
ライリーの最新作CDは
あんましミニマルって感じしなかったし。

インディアン・ビートって言葉知ってるかい。
なんとなくイメージがわくでしょう、それ。
下手っぴなドラマーを揶揄する言葉だけど。
そもそも始原の音楽って
そんなもんだったような気がするのだね。
手元にあるものでなんとなく音を出してみた。
なんだか気持ちイイぞ。
どんどん続けてみる、どんどん気持ちイイぞ。
そのうち飽きるか、疲れて調子が狂う。
なんだかこれもイイぞ。

60年あたり
つまりライヒとかが現れた頃の話、
セリエルとか新古典主義とか
こ難しいことばっかり言ってやがる。
so whatって感じで先祖返りしちゃった。
私見だから異論は認めるが。

さて、このコンサートの奏者は
ビートジャックという
パーカッションアンサンブル4人組の皆さん。

最初の曲はライヒのDrumming-PartⅠ。
パンフによると
本来8台のボンゴで奏されるらしいけど
よくわかんなかった。
この会場の難儀なところ。
よく見えないんだよ。
でも入れ替わり立ち替わり
アンサンブルったりソロだったり
いろんなリズムを吐出する演奏でありました。
あんましphase shiftingによる
音のモアレ効果は感じなかったなぁ。

2曲目もライヒのMusic for Pieces of Wood。
ここで楽器に入れ替えがある。
設えが大変だったみたい。
音色が変わって感触は変わるのだけど
同じくいろんなリズムを吐出する演奏でありました。
こっちのほうが盛り上がったかな。
音色もイロイロだったし。

3曲目もライヒのMalleto Quartet。
構成もちゃんと考えられてるね。
楽器がマリンバにチェンジで
シンプルだった音色の数、音のダイナミックさ、
一気に豪華絢爛となった。
ライヒの音楽の展開を図示してくれたんだね。

マリンバはパフォーマンスがあるwww。

で休憩20分。
次の曲は楽器がいっぱい増えるみたいで
もっと設えが大変みたいだった。

その次の曲がアンディ・アキホのPillarⅠ。
かなりオリジナル楽器の作成を要したみたいで
苦労の作みたい(奏者には)。
弦楽器のbowまで登場したけど
あんまり音は聞こえんかった。orz
マリンバは続投ね。
KingCrimosonの間奏でインプロみたいな部分
あるだろ。
あんな感じ。(を感じたってこと。)
つまりこれがミニマル音楽の行方っていうのは
如何なもんか、と。
これは主催者の意向であるとのことだけど。
練習は無茶くそ大変だったみたいだけど。
意図は判るんだ
ミニマル音楽はどんどん豊饒なものになっていく。
そんなイメージぢゃないかな。
おーん。

で5曲目はビートジャックのメンバーの作
アイマイ。
ここでの主役はカホン。
つまり木の箱を手でぶったたくって楽器なんだが。
ただの木の箱という訳ぢゃなくて
共鳴させるバネとか仕込んでるとのこと。
スネアの裏とかに仕込むようなやつね。
これがなかなかに表情豊かなんだね。
すごく手の感触が伝わってくるんだ。
良かった。

カホンはパフォーマンスがあるwww。

6曲目はやっぱしメンバー作の
フェニックス フェニックスス フェニックススス。
本当は3行で表記してほしいみたいだけど
行数を浪費してもね。(あっ、おんなじか。)
観客参加型のパフォーマンスで
タイトルの3wordsをみんなで振付きで発声して
phase shiftingを体感しましょうという試み。
地味に楽しかった。

7曲目もメンバー作のバンリマン・ラムガ。
この人たちは演奏家ではなかったのか
ノリがバンドマンだね。
逆に読むとね、そのまんまなんだよ。
1台のマリンバを4人でぎゅうぎゅうに
social distance密で演奏する。
これも一杯練習したんだろうな。
タイミングのそろい方がアヴァンギャルディみたいで。
で徐々に音の厚みを増していって
宮廷ガムランみたいな大団円をむかえるって。
笑っちゃうしかないでしょう。恐れ入りました。

マリンバはパフォーマンスがあるwww。再び。

ラストがアキホのPillarⅦ。
PillarⅠと対になる曲みたいだけど
前の曲で笑っちゃったんでなんだか印象が残んなかった。
YouTubeにこのシリーズ上がってるけど
興味がある向きはどうぞ、って感じ。

でさ,
堂山食堂で
ハムカツと麻婆豆腐でチューハイを
やっつけて帰ったんだよ。
当然、ご機嫌だね。

E.N.D.


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