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音楽の古臭たち、そして騒音10      music fluxos, and so on 10

updated world music

残暑がキビシくて、疲れちゃうよね。
ヤレヤレ。
とか言いながらも秋なんだね。
芸術の秋。
いや音楽の秋かな。
9月になって4回目の出撃だよ。
ニシキタの芸文にね。

2回が芸文オケ(公開リハを含む)、
芸文オケでブリテンのP協奏曲を知ったのは収穫。
反田恭平の人気具合を知ったのが二つ目。

あとプレトニョフのショパン。
この人の印象を要修正中。
音色がダーク寄りだったことが興味深い。
ま、ゆっくり検討しよう。(妄想が正)

そして
カンツォニエーレ・グレカニカ・サレンティーノ。

イタリアは長い名前がデフォなのかね。
プレミアータ・フォルネリア・マルコーニとか
バンコ・デル・ムトゥオ・ソッコルソとか。
プロモーション大変だぜ。
とか思ったけど
物は試しとしてCD購入してみたら
グループ名はCGSになってた。
PFMに倣ったんだね。
後日判明したんだけど
「サレント人のグリコ語の歌」っていう意味らしい。

CGS(以降これでいこう)は初来日だそうだ。
4公演あるうちの2番目。
リーダーがMCで日本語をしゃべったのは立派。
「日本語、上手。」と自賛してた。
あるべきラテン男だね。

例によって予備知識もなく会場に凸してみた。
すると最後列に
何か気合の入ったミキサーっぽい何かが設えてあった。
なんだかヲタっぽいあんちゃんがスマホをいじってた。
後で紹介されて分かったんだけどサウンドエンジニアで
レギュラーメンバーの人だったんだね。
自分もヲタだからわかるがヲタっぽいぞ。

このグループのメンバーは
マウロ・ドゥツランテ(vo.、ヴァイオリン、フレームドラム)
アレッシア・トンド(vo.、タンブレッロ)
ジュリオ・ビアンコ(バグパイプ、ハーモニカ、リコーダー)
マッシミリアーノ・モラビト(ダイアトニック式アコーディオン)
エマヌエール・リッチ(vo.、ギター、ブズーキ)
シャンカルロ・バリャルンガ(vo.、タンブレッロ)
シルビア・ペッローネ(ダンス)。
サウンドエンジニアの人紹介されたけど
名前覚えられんかった。
申し訳ない。

あー、次は楽器の話ね。
フレームドラムってタンバリンのシャカシャカがついてないのを
大きくしたようなやつ。
タンブレッロってのはまんまタンバリンをでかくしたようなやつ。
バグパイプは説明いらんよね、それのイタリア版。
ダイアトニック式アコーディオンってのは
バンドネオンみたいなやつ。音も同じみたい。
ブズーキはマンドリンを大きくしたみたいなやつ。
だから音も少し低い。
ダンスは楽器じゃないよ。
そういえば昔、
hawkwindってバンドがあって色っぽいダンサーがいたな。

こういった構成でCGSは
南イタリアの伝統音楽タランテッラの原型といわれる
ピツィカのモダン化を追求してるんだって。

御託はこの辺にしとこう。

演奏が始まる。

イタリアの大地を感じさせてくれる土臭い曲想だね。
男たちの歌声は朗々と歌い上げる。
女声も肺活量大きそうな歌を紡ぎだす。
でもなんか違うんだよ。
低音がドカスカいってんだよ。
打ち込み系の音みたい。

そう、90年台から00年代にかけて
garmarnaとかanbjorg lienとがgjallarhornとか
ラジカルトラッドっていうくくりで
騒がれた人たちが北欧にいたろう。
そんな感じの
ソリッドでエッジの効いた音楽になってるんだね。
汎地中海音楽っていうと
ところどころアラビックだったりして
もっとゴチャ混ぜ感があるんだけど、これはない。
なんだか乾いた大地と強い太陽の光を感じる
すげーイタリヤ。

これはDUBか、そこまでいじってないか。
むしろシュトックハウゼンの下りで触れた
ライブ・エレクトロニクスの線かな。(同じことだね)
いずれにしてもサウンドエンジニアの仕事が際立つ。

でもさタンブレッロを叩く手の動きと
重低音のドカドカがすごいシンクロしてんの。
気になって観察してると気が付いた。
タンブレッロにピックがついてて
ラインに流してサウンドエンジニアがアレコレしてんだね。
いやー面白い。
初めての経験だったよ。

ラテンの人たちだからステージ運びもgood jobだったよ。
先ず手拍子を要求して
聴衆にcall&responceを仕掛ける。
そしてstanding&danceを要求する。
あたしの背中あたりにラテン系関西人のお嬢がいてね
なかなかに立派なresponceをしてたよ。
おなじアホなら踊らにゃソンソンてやつだね。

セットリストは16曲だったけど3曲アンコール。
老人と体の弱い人を除いてほぼスタンディング。
いやー楽しかったよ。

そうそう大事なことだからもう一度言っておこう。

遠足はうちに帰るまでが遠足である。

うんニシキタの天神大ホールに寄り道して
きずしと万願寺トウガラシで
ビールと熱燗をやっつけて
ご機嫌で帰りましたよ。

E.N.D.


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