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日記 - 映画を観た日

映画「おいハンサム!!」を観に行った。
観客はわたしを含めてわずか4人。
贅沢な空間だった。



いつかの記事に書いたけれど、
長らくドラマを観ることができず、小説を読むこともままならなかった。
そんな中でも観ていられたのが深夜帯にやっていた1作目の「おいハンサム!!」。
わたしは元々、番組の曜日と時間帯を覚えない(覚えられない)ので、観たい番組はたいてい連ドラ録画をしている。そうして、時間のできたときに録画を自分のペースで楽しんでいた。
絶妙にゆるい感じがたまらない。
三姉妹それぞれにモヤァとしたものを抱えながらそれぞれ個性豊かに生きている。

「ふふっ」と誘われる、各所に散りばめられる笑い所、生きづらい現代人に響く教訓のごとき名台詞。服装とキャラのつくりこみ、部屋着や部屋の細部、それぞれの会社と会社の人、飲食店の細かいところまでのつくりこみが本当に素晴らしい。
そしてドラマに出てくる食べもの、すべておいしそう。三姉妹をはじめ、「食」のシーンが多く描かれる。わたしは普段、食にそれほど興味をそそられることはないのだけれど、
ドラマ「おいハンサム!!2」でホットドッグの回のあと、たまらず米粉のドッグパン、割引シールの貼られたサンチュ、めずらしくウインナーを買ってきてホットドッグをつくって食べた程だ。
とても、おいしかった。




ドラマ「おいハンサム!!2」が始まったタイミングで、映画公開の予告があった。
「観たい!」と思った反面、わたしは映画館が苦手(エンパスあるある)で、どうしたものかと迷った。
そうこうしているとドラマも最終回を迎え、迷っているうちに映画は公開を迎えていた。
それでしばらく忘れていたのだけど、
「あっ!そういえば映画観たいんだった!」と唐突に思い出した。
調べたところ都会の映画館ですら朝に一度か、午後に一度の上映となっている。ということは相当、観る人が少ないのではないか。
人が少ないなら、大丈夫かも。
さらに、田舎のほうなら!
そうしていそいそと、映画館に出かけた。
出かけた映画館は想像していた以上に、寂れていた。
案内を待っていたのはわたしを含め4人。
スタッフも2〜3人ですべてのエリアを兼任している動きをしていた。


たまにしか来ないし、とめずらしくキャラメルポップコーン(プレッツェル🥨入り)とホットカフェラテを購入した。
きっと映画内にたくさん食べものが出てくるはずだから、わたしも何かもぐもぐしながら観たかった。結果的に大正解だった。
「伊藤家」の朝食に始まり、ババロア、中華、エクレア、京都の喫茶メシ、和菓子、酢豚、薄焼き卵のオムライス、焼肉、フレンチ、秋刀魚、素麺、カニ、羽付餃子、2日目のカレー、サンドイッチ……とやはりたくさんの食べものが出てきた。


映画内で伊藤家の長女と大森と渡辺さんが3人でカニを食べるシーンがあって、
「一緒にごはんを食べるなかま」っていいなぁと久しぶりに、思った。


少し前、やはり「ひとり」に慣れていて、基本的にひとりで行動し、基本的にひとりでご飯を食べている友人の家によく似た女三人が集まったとき、家主である友人が「みんなで食べるご飯はおいしいね」と言った。
わたしともう一人も深々と頷いた。
ひとり、はとても楽だし、
おいしいものは、ひとりで食べてもおいしい。
けど、誰かとそれを共有する喜び、というのはひとりでは得られないものだ。


いつも、じゃなくていい。
べったり、じゃないほうがいい。
ときどき「ごはん」を一緒に食べて、なんでもない話をして笑えるひとたちと、これからまた出会えたらいいな、と思った。



「明日世界が終わるとしても一本の苗を植えなさい」
うろ覚えだけど、そんなことを「伊藤家のお父さん」が言っていた。


「たとえ明日、世界が滅亡しようとも今日私はリンゴの木を植えるだろう」

Even if I knew that tomorrow the world would go to pieces, I would still plant my apple tree.

Martin Luther(神学者)


世界が滅亡に向かっているのだとして、
いつ実がなるかわからなくても、その苗を植える。わたしもそんなふうに、生きようと思った。
「ちょうどぴったりすべてがキリよく終わって」で、死ねないんだと思う。
何かをやり残して、使い残して、食べ残して。
あさって、来週、来月、これをやろうと準備して、それでもやれないまま終わることって、たくさんあるんだろう。
そしてそれは、「ふつう」なことだ。
それでも、種をまく。
そうやって、生きていく。



人が食べてるものっておいしそうよね。
というわけで、今までにわたしが食べておいしかった写真をおもむろに並べておきます。

純喫茶ヒロ(大阪本町駅)玉子サンド


カヌレ トリーコ(大阪)添加物不使用のカヌレ


焼きたてのおだんご


自作くず餅。横着して袋から直でかけたら
どばっとかかりすぎたきな粉。


同じく、ダイレクトきな粉とダイレクト砂糖の白玉。
せめてきな粉と砂糖は混ぜてからかければいいのに。


居酒屋カウンター席で見知らぬおじさまに
わけわけされた鰻巻き(おいしかった)




自爆飯テロになってしまった(ぐぅ)

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