2021映画ベスト10 +α メモ書き

2021映画ベスト10 +α
各作品への感想コメントメモ書き
箇条書き/ネタバレ含む

⬛︎アメリカン・ユートピア
 原始に回帰する快楽。歌って踊る喜び。辛い時にここに戻って来たいと思える思い出。デヴィッド・バーン率いるメンバーの魅力的な演奏、スパイクリーの再編集が入った演出が本当に素晴らしい。謎ポーズにやられる。(プチブーム)

⬛︎サウンド・オブ・メタル
 フィルムから伝わる人生の重みが凄い。音と愛の決別、新しい世界をみた瞬間の演技力にハッとさせられた。自分自身を抱きしめる。学び。

⬛︎あのこは貴族
 メイン2人のたった数度の邂逅と、そこからの広がりが素晴らしい。バタフライエフェクト的な脚本と、作品全体のトーン。彼女たちの行く末を想像させる。

⬛︎由宇子の天秤
 絶望の衝撃、背に抱える覚悟、内に秘める苦しみ、それでも耐えきれず口から零れ落ちたあの瞬間。葛藤のリアルが心にずっしり響いた。体験というよりもはや経験。

⬛︎アナザー・ラウンド
 セラヴィ!これが人生。かなりノルディックノリ(皮肉)が効いてるが、人物たちの魅力が伝わる。解放。いい余生への想像。

⬛︎ドライブ・マイ・カー
 どんなにつらい境遇も受け止めて生きていこう〜の一節。前半めっちゃ辛いけど、タイトルバックが良い線引きに。人物の表情、異なる境遇の2人の、あの一瞬の心の触れ合いを何度も思い出す。受け止める練習。

⬛︎エターナルズ
 MCUを超えて、宇宙観への可能性の提示。魅力的な人物たちの群像劇に、曖昧な自分と他者への解釈を広げる。愛故の別れと未来。

⬛︎ラストナイト・イン・ソーホー
 あの展開へ持っていった上で、ラストの締め方が新鮮。本来断罪されるであろう他者の行為を、受け止めた上で「赦し」へと昇華する描写は、あの境遇の彼女だけができることだった。雰囲気、撮影演出も良し。

⬛︎プロミシング・ヤング・ウーマン
 エンタメとのバランス、皮肉の線引きが絶妙。まだ終わってないという真意を持ちながら、あれだけ綺麗な終わり方をするところは、観客の解釈、感受性への信頼を感じる。力強い。

⬛︎ DUNE
洗練とした世界観のビジュアルに飲み込まれる。静寂の美しさ。続編次第で更に化けそうな一作目。(割と推してた2人が早くも離脱したが、続投/新キャラの活躍を期待)

備考メモ
・上位のアメリカン・ユートピアを映画作品として評価するか否か一番悩んだ。実際よりかなり映像作品向けに再編集されたものとのことで、ベスト入りを決定。
・今年は好きな作品のラインが同じくらいだった。基本的にシリーズものは入れない自己方針で区切った。(一覧の通り、例外はあり) 
・年によって、何を基準に選ぶかが若干違うけど、今年は特に未来を想像させる、経験や学びを想起させるものの内、更に同調する作品をメインチョイスした。ので、結果ほぼ「正直観るのがしんどかった作品」の選出になった。憤りや葛藤が強い部分が反映されたかも。

・鑑賞済み/感想未分
ファーザー/パワー・オブ・ザ・ドッグ/ドント・ルック・アップ/レッド・ノーティス/ディア・エヴァン・ハンセン/アナザー・ラウンド/ワイスピジェットブレイク

※この文章は随時更新されます

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