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ADOS(エイドス)への疑問

私が受けた検査のひとつが、ADOS(エイドス)だ。たぶん、ADOS2だと思う。自閉症診断のゴールデンスタンダードと言われている。

しかし、私はこの検査にかなり疑問を抱いている。

ひとつは、 検査者の人がら、主観が、検査結果に大きく影響すると思うのだ。ふたつめは、ADOSの中の「絵本のストーリーを説明する」検査が妥当でないと思えること。

ADOSは半構造検査であり、被験者の答にはっきり正誤がつく検査と、被験者のコミュニケーション・社会性・注意力等主観的判断が入る検査がある。

後者については、検査者を資格制にすることでその質が保証されているようだ。しかし本当にそうか?

私が検査を受けたのは、中年の女性心理士だったが、彼女はまるで能面のように終始無表情で、不気味なほどだった。声もひどく平坦でかつ聞き取りにくかった。私は日頃接客業をしているが、彼女くらい不気味な無表情の人にはほとんど会ったことがない。

そのような人に対して、被験者が自然にコミュニケーションを取れる訳がない。私も自然に振る舞おうと努めたが、不自然になった可能性がある。被験者のコミュニケーション力が低い評価になるのは当然である。

「絵本の説明」の検査というのは、絵のみ描かれた絵本を見せられ「ストーリーをつけて下さい」と指示されるものである。

夜中に、池のカエル達が空に飛び立つというものだが、非常に描写力に富んだ素晴らしい絵本だった。文字などなくても、いや、ない方がその本の素晴らしさが際立つ作品だった。だから、私は絵本の良さが生かされるように、最低限の簡潔な説明をつけた。

しかし、それがいけなかったというのだ!後日渡された検査結果評価には「人の表情の説明は、驚いたという説明しかなく、深みや詳しさに欠けていた」とあった。それなら、検査指示の際に「なるべく詳しく説明して下さい」等と教示するべきでないのか。それを抜かしてただ「ストーリーをつけろ」だけでは検査者の方がよほどコミュ障ではないか。

以上のように、ADOSは、検査指示の方法、検査者の資格の正当性について非常に疑問があると、私は思う。




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