価値を提供するつもりなら、値段ぐらい自分でつけろ
「価値を提供する」という企業とかでよく掲げられるスローガンが昔は意味がよく理解できなかった。会社としてそれっぽい言葉を並べてるんだろうな~程度に思っていた。
自分で起業して初めて考えるようになったけど「提供するサービスに値段をつける」ということが「価値を提供する」という意味だと自分なりに解釈している。
クリエイターが「無料で作ってと言われたよ」と文句を言う話が嫌い
よくSNS等で話題になる「いきなりDMが来て無料で作ってくれって言われたよ」とか「ありえないくらい安い金額で依頼が来た」といった話。
それはひどい、と思う反面「なぜ、見積を提示しないのか」という思いがずっとある。それって「価値を自分で決めないで人に委ねているから」なんじゃないかなと。
Aさんはこの絵に5万円をつけてくれた、Bさんは1万円で依頼してくれた、Cさんは無料で作れと言ってきた。わかる。人はそれぞれ自分の物差しで依頼をしているわけだからね。
Aさんはもしかしたら仕事としていくら払っても必要と考えてるかもしれない。Bさんは他の人と比べてこのくらいかなと思ったのかもしれない。Cさんは別に欲しくはないけど無料だったらほしいな~程度かもしれない。
まず自分の仕事の値段は自分で決めてみよう
自分たちがWEB制作会社として独立したとき、一体いくらぐらいの価格設定でどんな科目にすべきかすごく悩んだ。前職での値付けやネットで調べた相場を参考にした。
JALやKDDIの経営をした稲盛和夫さんの言葉で「値決めは経営」という言葉がすごく心に残っていて「値段は自分で決めるもの」であり「状況により変化していくもの」と考えることで腑に落ちた。
昔は1万円だったものが、今は10万円で売るかもしれないし、逆に無料で提供するかもしれない。大事なのはその価格は自分で決めたもので、そのサービス内容と提供範囲も自分で決めるべきものだということ。
価格は相場や技術力など様々な要因で変動することはあるし、戦略として無料で提供することもある。その見返りが現金ではなく信用や信頼の取得のためや、新規顧客獲得の手段かもしれない。
「生殺与奪の権を他人に与えるな」の鬼滅のセリフと同じ。自分たちで決めないから人に決められるんだよ。クリエイターや中小企業こそ自分たちの提供するサービス・売る物の価格を自分たちで決めなければいけない。「見積」は提供するサービスの値段を提示することですからね。自分はそう思います。