WEB制作会社なのに定時を16:30にしている理由と手法

うちの会社はチャフフレアというWEBサイトの制作会社です。2011年に立ち上げて9年近くになります。社員数は現在7名で葛飾区の青戸に事務所があります。

https://chaffflare.com/

会社の勤務時間は9時~16時半の7時間半です。休憩は45分です。結構短いほうだと思いますが、残業もほぼなく土日出勤はゼロです。社員に土日に働かせた実績はここ数年ありません。

16時半が定時って早くない?

早いですよね。

前職もWEB制作会社で働いていました。当時はインターネット黎明期であり回線やPCスペックも脆弱だったこともありますが、徹夜で仕事・土日も勤務、といった事が常態化していました。

自分たちで事業を起こそうと考えたとき、自分は「継続性」を重視しました。自分の体を壊すまで・社員の人生を潰すまで、そういった働き方は絶対にしない。

16時半を定時にしたきっかけ

きっかけとしては「休憩時間」です。

Q 休憩時間は法律で決まっていますか?
A 労働基準法第34条で、労働時間が
 6時間を超え、8時間以下の場合は少なくとも45分
 8時間を超える場合は、少なくとも1時間
の休憩を与えなければならない、と定めています。
https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/roudoujouken02/jikan.html

上記のように8時間勤務を超える場合は「1時間」の休憩が必要になります。

時短勤務のスタッフもいるのですが、8時間未満だと「45分」となります。※1時間でもいいのですが時給計算の場合、休憩時間は抜くのが原則なので給与が単純に下がってしまいます。

つまり社員と時短スタッフで食事をした場合「休憩時間に差がある問題」がありました。であれば、全員8時間未満にして同じ休憩時間にすればいいのでは?というのがきっかけです。

短時間でいい仕事ができるように、具体的な方法をまとめてみました。

対策① 残業は評価されない文化を目指す

まず残業は評価指針としては高くないという旨を伝えます。「いかに早く・効率的に・クリエイティブで・高品質の仕事を行うのか」が重要。もちろん残業があれば残業代は払いますが、基本的には時間内での仕事が前提です。

対策② 自分が率先して帰る

まず代表である自分はほぼ確実に16:30には帰ります。代表取締役であって立場的に上の自分が帰ることが一番効果的だと考えています。だって17時には保育園に迎えに行かなきゃいけないしね。

対策③ 会議はしない

まず弊社は社内会議はありません。案件の打ち合わせもその場で声かけて誰かの席で話すことが基本です。個別の話などで打ち合わせルームを使うことはありますが、あらたまった会議はしません。

対策④ 出社してすぐ仕事モードに

最初に出社した人間が全員のPCを起動させます。Dropboxなどファイルをシンクするソフトもあるからという理由もありますが、各自が出社後に即仕事開始ができるように準備しています。

対策⑤ 高スペックPC、高速インターネット回線

インフラ面としては、スペックの高いPCを全員に支給しています。メモリは64GBで、CPU等も十分なスペックのPCを支給しています。インターネットもNURO bizを使っており、1Gbps近い速度が出ているので、普段のオペレーションからさくさく進む環境を構築しています

対策⑥ 仕事量をコントロール

基本的に営業も兼ねている自分の役割なのですが、全体の仕事量のバランスは常に気を使っています。無理なスケジュールではないか、リソースに対する作業量のバランスはいいか、外部の人に依頼できる内容か。売上も大事ですが仕事量のコントロールは必須です。

対策⑦ 作業優先順を明示する

ディレクターが各案件のタスクをデザイナーや制作の各スタッフに配分します。その際に優先度・作業順は必ず明示します。マルチタスクは原則行わず、1タスク完了後に次のタスク、という流れを徹底しています。

対策⑧ 定時後は電話にでない

定時を過ぎたあとは基本的に仕事の電話は出ません。夕方以降は電話に出ないスタンスでいると夜の連絡はぐっと減ってきます。夜にメール書いたりは多少ありますが、17時からは子供と過ごしています。

対策⑨ 会社の電話番号はウェブサイトに載せない

会社の固定電話はありますが、名刺にもウェブサイトにもGoogleの企業情報にも番号は掲載していません。営業電話がうっとおしいいからです。クライアントは携帯に電話をかけてくれるので、固定電話にかかってくるのは「営業用にリストを買っている」会社なので秒で断ることが可能です。

対策⑩ 根付けばその時間で帰るのが当たり前になる

最初に「文化」と書きましたが、「毎日終電で帰ること」「毎日16時半で帰ること」も会社の文化であり空気なんですね。根付かせてしまうことがまず大事。その時間内でやると決めれば工夫が加わり手法が変わります。

健全な仕事は健康な体があってこそなので、人間を酷使しない仕事文化を構築する必要があり、それを求めた結果16時半が定時となりました。

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