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人生会議は生きるためのツール

最期はどうしたい?
家族として、突然そんな話題にもっていくって難しいですよね。

私は保険外看護師として、
ご高齢の方と接することが多いです。
人生の最終ステージを在宅で静かに暮らすシニアに対し、
人生会議について思うことを書きたいと思います。

癌を宣告された
80歳をすぎて骨折した

そもそも家族みんな元気だから、
そんなこと考えられない。

どんな時でも、
最期の時の過ごし方や処置について、
確認するタイミングってなかなかありません。

看護師は、たくさんの人生を看取らせていただくお仕事です。
万が一の時、医療者からの処置についての意見を求められた時、
とっさに、
不要な延命処置を希望してしまうご家族をたくさんみてきました。
それは、間違いではありません。
でも、後悔している方は多いです。

私は看護師として、
人生会議を考える機会を提供していきたいと考えています。

勤務している看護師は、日常業務に追われます。
私も、もっとゆっくり時間があれば、
本音のお話を聞けるのに。
と思ったことが何度もあります。

保険外の看護師となり、比較的時間がとれるようになりました。
それでも、最期はどうしたいかなんて唐突には聞けません。

そもそも、人生会議とは、
もしもの時のために、望む医療やケアについて、
前もって繰り返し話し合い、共有することです。

そのために一番大事なことは、
価値をあきらかにすることです。

価値観と言われても、一言で答えれることではありません。

私は、日頃のコミュニケーションの中で、
自分史的な質問をしています。

どこで生まれ、何人兄弟で、子どもの頃はどんな遊びをしたか。
学生時代はどんな生活だったか、
仕事に対するやりがいや熱意の有無、
結婚について思う事、
子育てについて思う事。

親はどうやって看取ったか、その時の気持ち
友達や兄弟が亡くなった経験を通して思う事。

趣味のこと、政治に対して、宗教について、
その方が聴いて欲しいようなことをみつけて尋ねます。

過去のことを少しずつ、
時間をかけて話を聞くことで共感し、
保険外看護のお客様との信頼関係も深まります。

そして今ココ。

今はどんな想いで毎日を過ごしているのか。

それから、未来のことになります。

終活は死ぬための準備ではありません。
自分らしく生き抜くためのツールです。

看護師は、個人情報を守る立場にありますが、
ご両親から聞いた思いを、
代理決定者の家族には、共有してもらわなければ意味がありません。

親子の人間関係もいろいろです。
保険外看護師という他人が割り込むことによって、
近くに住んでいるからこそ、気持ちが行き違いになった親子
遠方で寄り添いあえない親子
そんな関係も修復できればと思っています。

保険外の看護師にも、それぞれの価値観があります。

私の場合は、もう一人の家族のように寄り添うことにより、
最期に「ありがとう!」と感謝できる関係を実現します。

人生会議を通し、
その人らしく過ごせる環境を作りを目指しています。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

保険外看護サービス
リトリートナースまるちゃんでした。



 



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